「演技の力が凄すぎる」国宝 ちびメガネさんの映画レビュー(感想・評価)
演技の力が凄すぎる
凄かった。作品そのものがバケモノの様な作品。
とにかく演技がすごい。役者達の演技力、演技と演技のぶつかり合いで成り立っている映画。
吉沢亮さん、横浜流星さん、渡辺謙さんは歌舞伎役者を演じ、実際の歌舞伎の代表的な演目を映画の中でいくつも演じるという、歌舞伎をやってきていない人間がするにはとても難しいであろう所作や演技をされていて、さらに舞台裏での心情や葛藤の演技が凄すぎて、何度も何度も泣いてしまいました。(悲しみではなく感動)
特に、2人の運命が大きく動くきっかけとなる舞台の、出番前のお化粧のシーンは、、、1番の見どころかも知れません。震えました。
そして、子役も凄かった。
私が子を持つ母だからなのかも知れませんが、主演2人の少年時代を演じた越山敬達くん、黒川想矢くんも勿論良かったけれど、1番はあの女の子!
映画公式のHPに名前が出ていないので、芸名も役名も記載できないのですが… 出番はほんの数場面。合計で10分も写ったかどうか。それなのに、とても印象に残る演技/役所でした。表情(目の演技)が凄すぎた。
約3時間の長い映画でしたが、途中で席を立つ事なく最後まで食い入る様に観てきました。
私は、ラスト30分くらいは感動しっぱなしでずっと泣いてしまい、映画館を出る時には目が赤く腫れていました。(泣きすぎ)
歌舞伎については生で観劇したことは無いし、演目タイトルに聞き覚えはあるもののほぼ知識無し状態で観ましたが、それでも十分に楽しめました。
歌舞伎の演目内容を理解していると、更に理解が深まって楽しめる作品なのだと思います。
この作品をきっかけに、本物の歌舞伎を観に行きたくなる人も増えるのでは無いかな?と思います。
因みに…
東宝配給の映画と言えばエンタメ性の強い商業映画が主戦場だと思っているのですが、今作は歌舞伎という題材なので自然と年齢層が高め(シニア料金率高め)になりそうな客層なうえ、上映時間175分という1日あたりの上映回数が必然的に少なくなる作品。興行金額も観客動員数も、このキャストで作る映画にしては「コスパが悪い」作品と言えるでしょう。
なので、「配給会社間違えて覚えてたかな?松竹配給?」と、思わずエンドロールのクレジットを最後まで確認してしまいました。本作は間違いなく、東宝が本気で作った日本古来の演芸、エンタメ、本気の日本映画でした。(偏見強すぎてすみません)
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