劇場公開日 2025年6月6日

「血と汗」国宝 赤ヒゲさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5血と汗

2025年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

国宝級の演技を歌舞伎役者ではない者が演じる意味に興味を感じました。パンフレットにあった李相日監督の「歌舞伎を見せる以上に”歌舞伎役者の生き様”を撮りたかった」という言葉に表われているように、自分が観たかったもの、心を動かされたのもそういった部分だったと思います。とはいえ、歌舞伎の演技自体も大きな見所であり、吉沢亮、横浜流星の血の滲むような特訓の成果に目が釘付けになりました。今作のことを最初に知ったとき、御曹司・俊介役はどことなく品のある顔立ちの吉沢亮、外の世界から才能を見出される喜久雄役は孤高の風格が似合う横浜流星かなと思いましたが、実際に観て、このキャスティングで納得でした。頂点を極めようとすればするほど絶望も底なしに深く、それはビルの屋上で放心したように喜久雄が踊るシーンが象徴的でしたが、魂を揺さぶられるような深い感銘を受けました。自分の役を奪われる俊介の激しい心情も見事に描かれていて、橋の上で喜久雄に掴みかかるシーンは、横浜流星ならではの激しくも美しいシーンだったと思います。国宝級の役者が舞台の上から観ている景色をほんの少しでも追体験できる、とても貴重な唯一無二の作品でした。

赤ヒゲ
ひなさんのコメント
2025年6月8日

赤ヒゲさま
共感ありがとうございます🙂

>今作のことを最初に知ったとき、御曹司・俊介役はどことなく品のある顔立ちの吉沢亮、外の世界から才能を見出される喜久雄役は孤高の風格が似合う横浜流星かなと思いましたが、実際に観て、このキャスティングで納得でした。

2人のファンの間でも、キャスティングが逆では…と、長いことSNSがざわついていました。
李相日監督が「吉沢亮の喜久雄ありき」だったと語られていますが、作品は喜久雄と俊介の人生の転機が交錯して行くので、正解だったと思います🧐

寺島しのぶさんが、李相日監督の喜久雄と俊介の撮影を、「えげつない(笑)」と暴露していました🥺
吉沢亮さんが、「流星の“負けたくない”という思いに、“負けられない”と思って頑張れた」と振り返っています🥹

瀧内公美さんの、予想のナナメ上を行く「悪魔の取引」の伏線回収に、泣いてしまいました🥲
国宝となり最後の演目で雪の中で息絶える場面に、喜久雄の父親の生き様・死に様が蘇ります🫢

※恒例の長文コメントで失礼しました。

ひな
琥珀糖さんのコメント
2025年6月8日

こんにちは
共感ありがとうございます。

芸を極める。その過程で捨てたもの、失ったものも
数知れないでしょうね。
正体を無くすほどの高揚感をお酒で戻そうとするのも
なんか分かりますね。

琥珀糖
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