盤上の向日葵のレビュー・感想・評価
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なぜ変えた?
原作既読、NHKのドラマも視聴済みです。
このボリュームを2時間にどう収めるか注目して観に行きました。
まず、ストーリー等をうまく端折り、2時間に収めたのはお見事でした。竜昇戦を全く描かないというのも、取捨選択が上手だったと思います。
以下、気になった点。
・渡辺謙の東明は綺麗すぎます。言い方変ですが、もっと汚い人のほうがイメージに合う気がしました。
・上条、東大卒業後の就職先を変えた意図が全くわからない。向日葵を強調したいだけ?外資系会社で頑張って駒を買い戻すくらいはわかるけど、その後農場勤務では、さすがにパッと1千万円よういするのは不可能でしょう。原作どおりのほうが辻褄が合っていると思います。
この2つが気になるので☆マイナス1つです。
これ以外はよくできてましたよ。
原作と違うんです。盤上の向日葵の説明がないんです。桂介の最期もやらないんです
映画化されると原作と違うことは多く、本作も随所に原作と違う点がありました。
以下は原作のあらすじです。
天才棋士・上条桂介の母親が好きになったのは実兄で桂介は近親相姦の上に生まれた子供だった。
桂介が将棋を指すと盤上に母親が好きだった向日葵の花が升目のひとつを除いて見える。
その、向日葵の花が咲いていない升目に打てば勝てることを知っていた。
実兄は近親相姦がバレることを怖れ縊死し、母親は実家の奉公人と出奔するが、桂介が成長すると実兄に似てくることを苦にしてやはり縊死する。
桂介は貧困と養父からの暴力を受けるが、不憫に思った元校長夫婦が気にかけ将棋も教える。
IQ140の桂介の将棋の腕前はメキメキとあがり続け、元校長は奨励会への入会を勧め資金も支援することを伝える。
桂介は貧困や父親から逃げるには勉強して東大に入り大きな会社に就職することをめざし、見事にそれを果たす。
この大学時代にに賭け将棋の真剣師東明重慶と知り合い、影響を受ける。
桂介は大学卒業後外資系投資顧問企業で資金を作りIT企業を設立し成功をおさめる。
※映画では桂介はIT企業起業ではなく果樹園。
そこに養父が金をせびりにくるとストーリー。
ある日、桂介の元を訪ねてきた東明重慶と将棋を打つが東明重慶から将棋のプロになることを勧められる。また、負ける度にカネを渡していたが、東明重慶から養父についての悩みを打ち明けられ、養父を殺すことを提案、桂介は同意する。
また、末期癌を患う東明重慶から最期の真剣勝負を持ちかけられ破れるが、東明重慶から自分が勝ったら自分を殺して欲しいと頼むが、桂介が躊躇していると、自ら匕首で腹て首を刺し絶命する。
桂介は絶命した東明重慶をその地に穴を掘って埋葬するが元校長から貰った将棋の駒を一緒に埋葬する。
数年後、東明重慶の死体が見つかり、一緒に埋葬された将棋の駒の所有者を辿ることで桂介が東明重慶に養父の殺害を依頼したことが判明。
タイトル戦の最終局を迎えるが、待ち構えていた刑事に連行されるが、連行される途中の大宮駅のホームから電車に投身するが、映画ではここは描かれない。
主人公の天才棋士・上条桂介を坂口、桂介に大きな影響を与えた賭け将棋の真剣師・東明重慶を渡辺が演じ、事件の真相を追う刑事役で佐々木蔵之介と高杉真宙、桂介の恩師役で小日向文世が演じています。
日本映画
ちょっと演出濃いのが引っかかる 色々と惜しい!
オセロを指してるのかと思う程の速さ!
こんなに早くは指せないわと 自己嫌悪に・・・
今日は 賭け将棋の真剣師の話「盤上の向日葵」を観ました。
既にBSTVではTVドラマが放送されていたのですね。その存在は存じてませんでした。
映画の方の上条桂介(役:坂口健太郎さん)の子役時代の小野桜介さんがとっても良い感じ!
体の痩せ方といい、賢そうな面といい この役ピッタリと思いますね。
そして先生夫婦役の 唐沢光一朗(役:小日向文世さん)、唐沢美子(役:木村多江さん)のお二人ですね。貧しくて新聞配達して生計の足しにしている上条少年の姿をみて気に掛ける夫婦。
廃品に出した将棋本を盗み読みしている所から 光一郎が関心を経てご夫婦との縁が出来て。
ここの前半流れの一体誰に将棋を教わったのか、何故こんなに強いのか。
その疑問が この場面に集約されています。
そして私的に一番涙したのは、
光一郎が希少価値のある将棋の駒を上条少年に渡す所ですね。
彼にこれからの人生に於いて、将棋のプロを目指すよう奨励会への入会と学業とを薦めてあげる所です。
この将棋の駒でプロに成れって、 まるで ”あゝ無情”のジャン・ヴァルジャンに銀食器を手渡して お前の人生をこれで買う~ って言ってる様な場面と重なりました。
前半はとても良い流れだったのですが、
中盤展開以降で 真剣師の東明重慶(役:渡辺謙さん)との付き合いが出てからでしょうか。ちょっと微妙に雲行きが怪しく成ってきます。
上条桂介の生まれの秘密を握る父の上条庸一(役:音尾琢真さん)の登場も 愛が無く常に金をせびるシーンが多く、唯一将棋のプロに成る話を先生ともめた時の ”オレを捨てるのか~”の涙位でしょうか。まぁまぁ良かったのは。
あと、刑事の石破剛志(役:佐々木蔵之介さん)ですね。
演技が凄く濃すぎます。 相方刑事の佐野直也(役:高杉真宙さん)は普通なんですがね。
どうもこの作品は 演出が誇張されてて濃すぎな場面が多いと思います。
そこが惜しい所。
特に最後の展開場面。町が見える山上の木の下で最後の将棋って。
有り得ん位にダメダメなシーンと感じます。
そして致命的なその後の展開も。
何でしょうねぇ・・・兎に角 やる事成す事 濃いですよ。
多分 或る意味 狙い過ぎましたね。そう思います。
かえって盛り上がった心情が離れてしまい冷めてしまいました。
いま一歩な感情で終わったのが残念です。
ご興味御座います方は
劇場へどうぞ。
「生ききれ」の前に息切れ
主題歌が昭和くさいと思ったら昭和の話でした。
冒頭、一手ごとに相手の顔をジロジロ見る桂介がイマイチ天才っぽくない。
白骨化してて「鋭利な刃物で刺殺」って分かるもん?
桂介が菊水月の持ち主っぽいとなってるのに、ここにきて何故か一向に確認に行かない。
白骨死体が同時期に見つかるのもご都合的。
父親の桂介に対する態度もコロコロ変わりすぎで理解不能。
東明さん、「埋めてくれ」はいいけど死ぬのは自分でやってくれませんかね。(穴掘る道具も用意して)
行間についても疑問符が浮かんだ。
奨励会入りを断ってまで父の元に残ったのに、いつの間にか絶縁して小日向さんを父と呼ぶ。
東大時代に将棋を避けていた理由も不明。
一緒に指してた時期にはうつらなかった耳を触る癖が、ブランク明けに出るのも謎。
手切れ金の一千万はどうやって工面したの?
というか、わざわざ出向いてまで渡す意味が分からんし、迷惑行為の段階で通報しよう。
芝居は全体的によかったが、やはり渡辺謙と柄本明が圧巻で、この2人を観る作品と言ってもいい。
真相に捻りはゼロだし、動機への共感もできず、あまり乗り切れなかったのが残念。
タイトルの意味もよく分からず。
ミステリ的でもなく、刑事が調べたこと以外の回想がほとんどなので、桂介視点の方がいいのでは。
“真剣師”についての説明もゼロで、自分からすればただのギャンブル狂。
令状出したけど物的証拠ゼロですよね。
最後の桂介のスーツはじめ、ちょこちょこ時代にそぐわないものが映るのも気になる。
絶対あの人がモデルの壬生は笑えた。
桂介のドラマとしては弱い
渡辺謙、顔面による将棋解説
途中までは何がどう凄い将棋になってるのか
将棋解説して欲しいなあ、、、
って思いながら見ていたわけです。
将棋にそこまで詳しくない者としては
「そこに置かれて、げげげっってなっている意味よくわからん、、、」
「これが野球とかバレーボールとかだと詳しい解説が入って、今の一手の価値がわかってぐっと盛り上がるんだろうなあ!」
とか、消化不良な感じで、、、
将棋の内容の解説は、潔いくらい一切ない。
むしろ、オセロやチェスに変わっていても気が付かなかったんじゃないかっつーくらい、ない!
ところが、途中からは
俳優さんたちの顔、仕草に釘付けになってました。
もう、完全に顔面による将棋解説よ!
こんな顔面だけ見ていて、将棋が伝わってくることってある???
そうだよね、将棋の映画じゃないんだよ、これ。
将棋の解説みせたいんじゃない。
人間の業をみせたい映画だもんね。
潔く、バッサリ将棋の解説は捨てたわけだ。
でも凄いね、役者さんって。
完全に顔面で将棋を解説なさってました。
人間の業を表現なさってました。
もう、本当に痺れる。
おしいのは、やっぱり「砂の器」とどうしてもオーバーラップしてしまうところ。
設定や背景は違うとして
作品の本質である骨格はとても近い。
デジャヴというか、あれ?
観たことある映画だぞ?と感じてしまった、、、
これ、同じこと感じた人は多かったのでは、、、
亀髙っていう地名がどこがでネタで出てくるんじゃないかと思ってしまいました。
今ひとつ
話は、スムーズに流れる。よくできてるとは思う。でも途中で正直飽きた。
★筋が先に大方見える
冒頭で主人公が犯人、何かしらしたのだろうと直ぐわかってしまう。登場人物は少ないし2人分の遺体も予想つく。ミステリー要素がなく、話しを次に次にと追う気持ちに乏しい。
★良い場面
彼の幼少期、近くの校長先生により救いがあったこと。愛を感じ感動する。
★悲しい場面
育ての父。そして酷い親でも親ということ。少年は無邪気に慕っていた。虐待されようとも、ネグレクトされようとも。大人になっても無心する父。それでも死んだとわかると良い場面だけを思い出して悲しむ息子。優しい主人公なのに、犯罪者になる悲しみ。
★設定で嫌いな点
なんか余計な話だなと思うのは、ホントは俺の子じゃない。。。はいいとして、、実は、母と母の兄の近親相姦の子という設定。そして自殺するイカれた血とか。。奇をてらう設定きらい。
でも、最後にわかるけど、はっきり殺意を持って主人公は誰かをひとりも殺していないんだよね。それは良かった。だって優しい主人公に人なんか殺せるわけないじゃん。それは筋は通っていた。
★最後のシーンが腑に落ちない。
東明は、主人公にプロになれって言うけど、自分を殺させたら主人公は犯罪者になるよな。東明が主人公に殺人の罪を背負わせる意味って、何なの?
東明は、仮を返すといって主人公の父を勝手に殺してあげた。(実際はっきり頼まれてないから依頼殺人じゃない)→そして病気で、いずれ死ぬから自殺した。それで良かったんじゃない?そしたら主人公は複雑な気持ちを背負いながらも、プロになり生きていける。
東明は、主人公の才能に惚れていたんでしょ。だからプロになれってわざわざ言いに来たし、指南もしたしね。じゃ、なぜ自分を殺させる?変よなあ〜。
うーむ
好きな俳優も多く、素敵な演技と思う。
でもなんだろう。
リアリティは求めちゃいけない時もあるけど
なかなかその点で乗れなかったかも。
もう少し昔の時代設定なら良かったかな。
血の話という点では
国宝と同じと感じた。
乗り越えなければならない。
手堅い演出
クリント・イーストウッドの演出を思わせる、無駄がなく、ケレンがなく、派手さがない、渋い、良い演出でした。原作小説はだいぶ前に読んでましたが、文庫で上下巻の長編を2時間少しにまとめたのも良かったです。最近は3時間前後の長い映画が多いですが、長ければいいってもんじゃなく、短くまとめられれば、それに越したことはないと思います。
原作の救いがないラストを変えた改変も良かったです。ただ、「砂の器」と同じような構造を持った作品ですが、重厚感はかなり劣ります。
良心的な作品で感動しました。重厚感が微妙かな
将棋盤と向日葵の関係性が薄く見える
.殺人事件と思われる遺体発見から、容疑者を絞り込み、最も可能性の高い人物の動機をみつけるため、過去を追ううちに、壮絶なその人生が明らかになる……って。
『砂の器』?????
みたいな疑念を抱きつつ見にいけば、果たしてその予想はあまり外れておらず。
「父(たち)との関係、犯人の生い立ちを描いた柚月裕子版『砂の器』」としては悪くない。
主人公はかわいそうだし、その才能は惜しいけれども、しかしそこまで主人公に思い入れられなかった。
一番感情移入できたのは、主人公の育ての親・唐沢を演じた、小日向さんだった。
それに、親と将棋どちらを選ぶの、という問いを考えたら、感情だけで動いた主人公の行動に無理がある。
両方を追って、結局両方を失いかけていて、「本当に頭がいいのかこいつ?」という疑念が。
上手く立ち回れば、事前に身の潔白を証明することはできたろうに(精神的には擬装に近いが)……という矛盾が生じたのと。
「実の母親を思い出す」キーワードとしての向日葵以外、タイトルの向日葵を指す使い方・描写がされず。
結局「盤上」って何?向日葵と将棋がリンクしないと、このタイトルにならなくない?
みたいな感じだったので、もやもやした。
原作未読なので、どう違いがあるか、どの程度同じかわからないが、ひょっとしたら、原作にあった要件を、ごっそり省いたり改変してたりするのかもしれない。
演技は悪くなかったから、確実に(脚本と言うか演出含めた)編集仕上がりで、映画として単独で観たときにやや欠陥が生じた印象でした。
物足りない・・・
坂口健太郎の魅力は、動きのある表情。写真のような動かない画中心のモデルから役者に転身して大正解だったと思います。
さて、映画ですが基本は良い話なんだと思います。が、全体的に作りが雑で、とてもヒューマンサスペンスとは言えないかな?キーとなる名人作の将棋駒の持ち主があまりにも安易に変わっていったり、「殺してくれ」に行きつくまでの葛藤等、もっと丁寧に描いてほしかった。タイトルになっている「向日葵」についてもにおわせ程度。また、ここでこの内容必要?と思う場面もあったのですが、どうやら原作と異なる内容もあったようで・・・(原作未読です)
坂口健太郎&渡辺謙の熱演はもちろんですが、音尾(琢真)さんの演技が素晴らしい。最後の方で、桂介が父親との思い出を回想するシーンが出てくるのですが、音尾さんのあの演技でなければ、あんなに切ないシーンにはならないでしょう。
絶望
時代は私の生きてきた時代
まだ虐待も社会的に認知されていなかった時代
かけ事も裏社会もちょっとした境目で交わっていた時代
将棋というものを頼りに生きていく二人が交わって
また闇に落ちていく物語だが
その一番奥になる真実に触れたときの 絶望は
心をぎゅっと握りつぶされる感じがした。
知ったらもう誰も愛せない。未来が無くなる。
そこのあるのは将棋だけ・・・。
いま実名で父親からの性犯罪を訴えた方もいる。
この映画の根底もあり得ない話ではないと思うと
いたたまれない。
愚行録でも同じような気持ちになったが・・・。
ただ映画としては良くできた映画ではあった。
砂の器!?
主演二人の熱量に圧倒された
苛烈な人生を送ってきた青年と破滅型の勝負師の魂のぶつかりあい。彼らを生かすものはただ将棋のみ。善と悪を越えた彼らの真理を、主演二人の芝居の圧倒的な熱量で受け容れられた。
少年時代のエピソードは涙なくしては見られない。
原作を読んでからの鑑賞であったが、練られた脚本でいっきにラストまで見られた。
全265件中、141~160件目を表示
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