「健太郎よ、主題歌や脇役の奴らが主役より目立とうとしようが、お前は生ききるんだ」盤上の向日葵 大吉さんの映画レビュー(感想・評価)
健太郎よ、主題歌や脇役の奴らが主役より目立とうとしようが、お前は生ききるんだ
柚月裕子の原作を読みかけたところで映画化されることを知り、読むの我慢して映画を楽しみにしていた。
意外にも公開第1週目から上映回数が少ないし、どの劇場も小さめのスクリーンでの上映。大きめのスクリーンで上映している劇場と上映回を選んでようやく観に行ったら、平日昼間とはいえなんと貸し切りだった。
人気ないのかなぁ。
予告の渡辺謙、佐々木蔵之介、音尾琢真の力の入った演技に少し心配になってたが、さすがはケン・ワタナベ、人相は悪くなってきたけど巧いなぁ。蔵之介さんのあの演技はああいった演出なんでしょうね。他の端役の方々も結構力んで目立とうとしてたから。音尾琢真のミソ親父がなんか可哀想で同情してしまった私はおかしいのでしょうか。
ゾクゾクするような真剣勝負にゾクゾクできなかった。
将棋あんまりわからないからかな。でも麻雀全然知らなかったけど「麻雀放浪記」はゾクゾクしたな。
自殺しようとしてるところ、止めに入るんじゃなくて何も言わずに将棋の駒打ちはじめて、その音を聞いて思い留まって戻ってくるところはちょっとゾクゾクした。
令和の「砂の器」みたいに言われてるけど、「砂の器」は刑事役の丹波哲郎さん、森田健作さん、殺される緒形拳さん、みんな明るかった。丹波さんなんか捜査であちこち行くの楽しそうにしてた。最初から最後まで泣きっぱなしのようなイメージあるけど誰も泣いたり叫んだりしていない。だからこそあの加藤嘉さんの慟哭とラストの道行きが胸を打ったんだろうな。
この映画、蔵之介さんも真宙くんも力みすぎ。
「爆弾」が佐藤二朗のスズキタゴサクの怪演に引っ張られてか若い俳優さんたちがそれぞれ味のある演技をしてる、良い化学反応を起こしてるのに比べて、この映画は主役の坂口健太郎を引き立てるんじゃなくてみんなが目立とう目立とうとしているように感じてしまった。
東明は自分で死なないといけないな。
殺人犯にしてしまったら将棋続けることできないから。
他にもツッコミどころはたくさんあったけど、こういう哀しみにあふれた話は好き。
暗い暗い辛い辛い話だけど「賞味期限の切れた牛乳捨てといてな」みたいなちょっとホッとするようなところが最近の日本映画には少ない気がする。ありすぎても嫌だけど。
>東明は自分で死なないといけないな。
殺人犯にしてしまったら将棋続けることできないから。
ですよね、「生ききれ」だの「将棋を続けろ」だの言ったその口で将棋を続ける道を封じる依頼をするって。しかも実行に無理くり加担させるって。もしかして嫉妬してたんですかね。本当は将棋を続けさせたくなかったとか。
また、「砂の器」の解説、素晴らしいです。
こんばんは!
共感ありがとうございます
コメント失礼させていただきます。
蔵之介のあの演技がああ言う演出!!!
むちゃくちゃ共感です!
張り切りすぎ?古刑事ぶりすぎ?なんて観ながら思いましたがそんなコメント見つけて笑っちゃいました!
静かですが坂口健太郎さん全然負けてない、あの悲しい笑顔に涙しました。
共感ありがとうございます。
砂の器は直ぐ連想しましたがもうエアコン完備で快適な捜査になってしまったのか、汗や徒労が感じられなかったですね。だから佐々木さんも力み返って、地域の名産を食べてたのかもしれません。
ケンワタナベも最期を見ると自殺出来たろうにと思いますね。
こんばんは♪
頂いたコメントもお付けになったタイトルにも笑いましたww
あ〜面白い🤣
そうなんですよね!
健太郎が不憫でしたプププ
皆んなよ要らない部分の芝居がデカ過ぎて引っかかりました。
演出?むーーーん。。
それからレビュー最後のくだりも共感です。
私も将棋は挟み将棋と山崩し(?)しか出来ません(°▽°)
イイねありがとうございました。麻雀放浪記は戦後のどさくさ紛れで最高でした。
砂の器の水準はとても無理ですね 砂の器の和賀英良は京都烏山高校を苦学して卒業 学生ではなく 芸術大学の烏丸教授に天分を見出され今日をなす。とあります。東大から外資という安定したレール上ではありません
恵まれづづけて 捨てるのと やむをやむを得ずすがりつくのは重みが違う 勿論後者は砂の器でした
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