「良く作りこまれていると思う」盤上の向日葵 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
良く作りこまれていると思う
そんなに興味の湧いた作品ではなかったが、佐々木蔵之介、高杉真宙が割と好きな役者だったことと、予告編の空気も少し期待させるものが有ったので観賞。
【物語】
長野県諏訪地方の山中で身元不明の白骨死体が発見され、死体と共に見つかった将棋の駒が唯一の手掛かりとなった。警察はその駒が伝説的匠により作られ、7組しか現存していない希少なものであることに気付く。刑事の石破(佐々木蔵之介)と佐野(高杉真宙)は7組の所有者を調べ歩き、唯一所在不明の1組は近年プロ将棋界にすい星のごとく現れた注目の棋士・上条桂介(坂口健太郎)であることを突き止める。
石破と佐野は上条の過去を探り、上条の恵まれない生い立ちと賭け将棋の世界で名を馳せた東明重慶(渡辺謙)との意外な関係に行きつく。
【感想】
なかなか見応えのある作品だった。予告編で受けた良い予感は外れていなかった。
作品ジャンルとしてはミステリー&ヒューマンドラマ。
良かったのは、真相にたどり着くまで、刑事の石破(佐々木蔵之介)と佐野(高杉真宙)がひとつずつ真相を詰めて行く捜査が緻密に練り上げられていることが大きい。捜査で明らかになっていく上条の生い立ちや過去のエピソードの挟み方も自然。エピソード一つ一つも引き込まれるものが有った。
そして結末は予告編で想像したものとは全く違う、意外性があると同時に納得性も高かった。結末はちょっと切ないが。
役者は
主演坂口健太郎は可もなく不可も無くというところだが、渡辺謙の東明はハマリ役だった。半分アウトローでヤクザな男を演じさせると実に上手い。
その他印象に残ったのは音尾琢真。クズ親っぷりが見事だった。
一見の価値があると思える作品。
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