「力作」盤上の向日葵 もりっしさんの映画レビュー(感想・評価)
力作
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将棋、というか真剣師をストーリーのキモに置いた、ヒューマン・ミステリーといったところでしょうか。原作小説は未読。
真剣師(賭け将棋)の世界をここまで明確に表現した作品も珍しく、チャレンジングではある。
映画は、刑事二人が全国を回り、犯人?は前途有望な天才とくれば、「砂の器」をどうしたって思い浮かべる。原作もそうなんでしょうか?
で、それはいいのだが、刑事役の佐々木蔵之介氏の演技はなに?
「砂の器」の丹波哲郎オマージュ?それとも監督の指導によるもの?
どちらにしても、この映画の世界観の中では、「変」でしかない。
佐々木氏は、「ゴジラ−1」でも、変なテンションの演技をしていたけれど、こういうのを求めている人って、いるのか?
俳優では、さすがの渡辺謙である。鬼気迫る感じがとても良かった。
ただ、最後、なぜに上条に自分を殺させようとしたのか謎。これは原作読まないとダメかな。
東北一の真剣師を演じていた柄本明さん。好き放題に演技してたでしょ。
主役?の坂口健太郎、彼らと比べると、若干影が薄い。意図してなのか、結果そうなっちゃったのか。
あと、タイトルにある「盤上」と「向日葵」の描き方が、なんというか通り一遍な感じがした。
もちょっと、盤上の戦いをじっくり見せてくれても良かっただろうし、向日葵畑を印象的に魅せることもできたはず。
力作なのは間違いないが、何か一つ二つ足りない感じ。
それが何かは、私にはわかりませんが。
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