正体のレビュー・感想・評価
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⭐︎4.5 / 5.0
公開日だったんだ。知らなかった(笑) 映画としては良かったと思う。...
公開日だったんだ。知らなかった(笑)
映画としては良かったと思う。殺人者か冤罪か、でドキドキ(すぐどちらか分かるが)。
逃亡先でのドラマも見せ方がいいのかなかなか面白かった。私も今職場でちょっとした冤罪被害者なのでそこもグッときた(笑笑)
ただねぇ、リアリティとしてはかなり甘い。そんな簡単に未成年に死刑判決などない。警察の捜査もさすがにあれはない(袴田事件の時代か)
あれだけ取り囲まれて逃亡できるかよ(笑)そして何より再審判決確定が早すぎるだろ。ここら辺はいかにも現実離れした小説原作だった感じ。
スタッフとキャストの力でかなり良い作品に仕上がっている作品だと思います。
スクリーン3 座席E-9 レイトショーでゆっくり観ることができた。
あの顔を見ることができた!
原作本編は600ページを超える。これを二時間でどうやってまとめるのだろうと思った。勿論省かれ、脚色される。原作者の染井為人先生はパンフによると自由に作って構わないと申されていたようだ。
私の鏑木慶一(横浜流星)のイメージは姿を変えても必要以上に話さず、人付き合いもせず、それでいて誰かに何かあると非常に明晰な頭脳と判断力で助けになる。しかしその後警察が来る事態になると消息を絶ってしまう。何を標的としているのか分からない足音を立てない獣だった。介護施設での優しい雰囲気に違和感を覚えたほどだ。
それが薄れてしまったのは仕方がない。とても尺に入らないし鏑木の行動により注目させなければならない。
警察側の人物、又貫征吾(山田孝之)。原作での高圧な役割を変えた。鏑木を追いながら心の底で「もしかすると」と疑問を感じている。鏑木と又貫、エンタメ映画としては面白い。ただ途中で鏑木の事件を模倣したとされた足利清人(山中崇)を、それもいかにもという雰囲気で前に出してしまったために鏑木への疑惑が必要以上に弱まる。でも又貫の瞳は強い。それでもどこか信念が崩れているのだろうと思わせたのはさすがだった。
そして原作のあとがきに染井先生の言葉がある。『最後にこの場を借りて鏑木慶一に詫びたい。残酷な死を与えて本当にすまなかった。』と。原作で鏑木は警察の突入の中で倒れる。映画ではそうならなかった。自分を信じる人達の大拍手の中、天を仰いで喜びを表した。
この鏑木慶一が見たくて映画を観た!
そして偶然にも。本当に偶然も偶然だと思っているが、少し前に一人の死刑囚の冤罪が確定した。人生も、心も壊された方。もし映画のラストが原作通り、鏑木の去った世界で終わっていたらこの映画は全く違うとらえ方をされただろう。
鏑木慶一の人生はこれからまた始まると言いたい。しかし一度押された烙印に世間はどんな反応を示すだろう。でも今までとは違う。鏑木慶一には仲間がいる。本来の優しさを取り戻し、本当に弁護士になるのでは。そんなことを考えている。
正体の意味が深い
初日観てきました
実は亀梨くんのドラマを見てたので、ストーリー展開は知っていたので、サスペンス的要素も感じたい方は、ストーリー知らずに観るのをおすすめします!
サスペンスと思ってみると違うってなります
この映画は、ヒューマンですね。
内容書きたいけど、我慢!
横浜流星さんは初めて演技してるのを見たのですが、とてもとてもよかったです!
それに、山田孝之さんの演技が静かだけど、キーマンでした。
山田孝之さんにかかってるといっても過言じゃない。
横浜流星さんの裏で山田孝之さんの心の動揺や変化までを見るのもこの映画の面白いとこでもあるな。
知ってたけど、やっぱり泣きました
そしてラストを迎えるまで、胸が苦しかったです
藤井監督が好きなので観た映画ですが、やっぱり監督すき!!!
今回も映像も美しかったです。
あ、正体の意味は、犯人探しの意味ではないところが、また泣ける要因でした!
エンディングのヨルシカの曲もよかったです!
信じる
横浜流星の快進撃が止まらない。
当初はイケメン俳優の一人ぐらいにしか認知してなかったが、『流浪の月』が大きな転換期と飛躍になった。以後、良作続く。このキャリアは松坂桃李を彷彿。来年の『国宝』も楽しみだ。
藤井道人監督も好調続く。ヒューマンドラマ、ラブストーリー、社会派、サスペンス/アクション、アニメまでジャンルは多岐に渡る。
そんな二人が映画/TVドラマを含め7度目のタッグ。『ヴィレッジ』も記憶に新しいが、決定打になったかもしれない。
一家惨殺事件の容疑者として逮捕された青年・鏑木慶一。当初から無実を訴えるが、裁判で死刑が確定。
収監されている刑務所で自殺を図り、病院へ搬送中、逃亡。全国指名手配に。
鏑木は姿や印象を変え、整形もし、各地を逃げ続け…。
実際の事件を思い起こさせる。福田和子や市橋達也が起こした事件。本作は後者だ。
一見その映画化に思うが、そうではない。あくまでベースであり、フィクション。
立ち上がりはそうであっても、これまた某冤罪事件を連想させるような司法や警察捜査の問題を問う展開になっていく…。
実は見る前から、ちょっと違和感を感じていた。
殺人事件を起こし、逃亡した死刑囚。逃亡先で出会った人々との交流…。
人を殺した死刑囚を擁護するような話なんてあり得るだろうか…?
本当に人を殺したのなら、裁かれなければならない。決して許されない。
が、もし、これが違っていたら…?
話は変わってくる。
実際、鏑木自身も訴え続けている。僕はやってない!
鏑木を逮捕し、逃亡後追う刑事・又貫も犯人は鏑木であるとしているが、引っ掛かる点も…。それに纏わる警察上層部の闇…。
では、何故逃げた…?
そして鏑木という青年はどういう人間なのか…?
前半は彼と関わった人々とのエピソードから明かされていく…。
大阪。列悪重労働&パワハラの工事現場。
ここでは“ベンゾー”と呼ばれ、髪ボサ髭モジャ分厚い眼鏡姿。
ある時一人の作業員・野々村(通称“ジャンプ”)が作業中に怪我を。会社はお前が勝手に怪我をしたと取り合ってくれない。そこを鏑木が法の知識で助け、会社から微々たる金を。その金で二人でプチ飲み会。
初めて飲む酒、初めて親しくなった人…。
野々村も鏑木を気に入るが…、連日の報道や特徴点(ほくろ、背中の火傷跡、左利き)や似ている風貌から疑惑を抱く…。
こっそり通報するが、そこを見られてしまい…。
鏑木は逃亡する。
東京。ネットニュース会社。
ここでは“那須”と名乗り、茶髪姿。フリーのライターとして仕事を貰っている。
社員の沙耶香は鏑木の文章力を高く評価している。
ある雨の夜、沙耶香はネットカフェの前で立ち往生している鏑木を見かけ、飲みに誘う。
人生初焼き鳥…? こんなに美味しいもの初めて食べたと感激する鏑木。
仕事ぶりとピュアな姿に母性心をくすぐられたのか、暫く自宅マンションに住まわせる。そのお礼に鏑木は料理を作ったりと、何だかまるで…。
根無し草イケメンとキャリアウーマンの同棲なんて何処ぞの映画かTVドラマで見た気がするが、お互い何かしらの感情を抱いたのは間違いない。
初めての恋…? 沙耶香から信じてるとも…。
しかしメディア世界で働いている勘からか、彼が鏑木である事を勘づいてしまう。
知らぬ素振りを続けていたが、そこを悪質パパラッチに知られ、又貫にも突き止められ…。
又貫が踏み込む。必死に抵抗する鏑木に、沙耶香は、
逃げて!
下手したら逃亡犯を手助けしたとして沙耶香も罪に問われたかもしれない。
なのに、何故沙耶香は鏑木を助けた…?
抱いた仄かな感情より、彼女が背負っているものが鏑木と通じているからであろう。
弁護士である沙耶香の父。痴漢で訴えられている。
冤罪。が、圧倒的不利で…。
法の世界で働いてきた父が法に裁かれようとしている皮肉。
父は諦めモード。誰も父を信じていない。味方もいない。
唯一の味方は沙耶香だけ。父を信じている。
鏑木と過ごした中で、沙耶香も感じたのではないか。
彼は、本当にあんな凄惨な事件を起こしたのか…?
確たる証拠はない。が、彼の人となりに触れた直感。彼は、冤罪ではないのか…?
マンションから飛び降り、河にダイブし、追っ手を振り切る。
鏑木は逃亡する。
長野。介護施設。
ここでは“桜井”と名乗り、髪を切り、根暗な雰囲気を払拭した爽やかイケメン。素の流星クンに最も近い…?
いつもながら仕事ぶりは有能。同僚や患者からも慕われている。
若い職員・舞に至っては、憧れの先輩にホの字。
ここでも潜伏と日々の糧稼ぎ…に非ず。
鏑木がここで働くのは、ある目的があって…。
先々で出会った人々が鏑木に抱いた印象。
いい奴。好意を抱く。好意を抱かれ…。
それぞれ微妙に異なるが、一貫しているのは鏑木に対して悪い印象は無い。
凄惨な事件を起こした殺人犯とは思えない。
世間で認知されている事、表面だけしか見てないもの。それがその人そのものなのか…?
それとは違う中身や本質があり、それこそその人なのではないか…?
“人”の素顔、正体。
“人”について考えさせられる。
捜査にも進展が。
模倣と思われる事件が起きる。
同じく一家惨殺。手口も。
逮捕された男、足利。余罪もほのめかす。
鏑木の事件の事ではないのか…?
この男が真犯人ではないのか…?
又貫は捜査を見直す。
当初抱いた疑念が再び。
鏑木は本当に犯人なのか…?
真犯人は別にいるのではないか…?
逮捕された男こそ真犯人ではないのか…?
が、上層部は鏑木犯人を押し通す。
又貫は不服を抱きつつも、それに従うしかなく…。
見る我々も本当に鏑木が犯人なのか、曖昧。
状況から鏑木が犯人のように思える。
が、決定的なそのシーンを見ていない。
これが冤罪を生むのではないか…?
警察のずさんな捜査、誤認逮捕、世間の決め付け…。
袴田巌さんの事件のようだ。
先述の某冤罪事件とは、この事。間違いなくその含みはあるだろう。
罪を犯した者は許されないが、警察の事実の揉み消しや隠蔽も同罪。事によっては以上。
後半からはその問題に問い掛け、展開していく…。
3人との出会い、3つのエピソード。
似通っているように思えて、それぞれ違う。
野々村とのエピソードは初めて人と親しくなり、沙耶香とのエピソードは初めて人に好意を抱く。
舞とのエピソードは自身の事件に大きく影響する、ハイライトでもある。
長野の介護施設で有能に働く鏑木。
舞は鏑木と共に重症患者の介護に就く。
その患者というのが…、
事件時、現場に居合わせた被害者遺族で目撃者・由子。
この展開には驚いた。
本当に犯人だったら、口封じ。
彼の場合は違う。唯一の目撃者から真実を証言して貰う為に。
『逃亡者』など自力で真犯人を探そうとするのは定番だが、これは大胆。が、最善かもしれない。大変なリスクは伴うが。
回想エピソード。鏑木は事件のあった家の近くにたまたま居て、悲鳴を聞きつけ、家の中に。そこで見たものは…
血だまりの中に惨殺死体。犯人の男。あの足利だ。
それをはっきり見た。硬直する鏑木を尻目に、足利は現場から消える。
まだ被害者に息が。背中に刺さった釜を抜いて欲しいと被害者は目で訴える。
鏑木が釜を抜いた時…
不運なタイミングというのがある。釜を抜いた所を由子に見られ…。
その時警察もやって来て…。
“現行犯”として逮捕。
由子も真犯人を見ている。
それを証言してくれれば…。
が、事件のショックから由子の記憶は曖昧。
由子の証言で鏑木の有罪/無罪は決まる。
リスクを犯しても、鏑木は由子に会う必要があった。
各地を転々としていたのも、又貫や沙耶香に語った“やるべき事”もこれ。
真実をーーー。
舞がSNSに上げた動画から、桜井=鏑木疑惑が世間に。
あっという間に居場所を突き止められる。又貫も現場へ。
沙耶香も現場へ赴き、野々村でTVの生中継で見守る。
鏑木は施設に立て籠ってまで。
由子が本当の事を証言するその瞬間を、生配信で。
それを請け負う事になった舞。巻き込まれであり、舞もまた証人。
必死の鏑木。
由子の記憶も徐々に…。
その時、上層部の命令で警察が強行突入する。
鏑木に向けられた又貫の銃口。
これまでにも撃てる機会はあったが、又貫は撃てなかった。
やはり彼自身、鏑木が犯人ではないと感じていたからだろうか…?
しかし、今回は…。
又貫の銃口が火を吹き、鏑木を…。
ご都合主義や難点もある。
東京での逃亡劇。都会のあんな河にダイブしたら袋の鼠じゃ…?
作品の印象的にはどうしても市橋達也の事件。それと冤罪を絡ませるのか…?
逃亡サスペンスと冤罪テーマ、どちらを主軸に置きたいのか。
ちらほらそんな声も出てきそうだが、そんな両方を巧みに併せた見事なサスペンス×社会派×ヒューマンのエンターテイメント。
藤井監督にまたまた力作誕生。
そしてキャストたちのアンサンブル。
エピソード毎に印象変わる横浜流星の巧演/熱演。彼にも堂々たる主演作誕生。
鏑木にシンパシーを抱く吉岡里帆は大きな役所。彼女も良作続く。
森本慎太郎はアイドルオーラを消し去り、山田杏奈も今年は『ゴールデンカムイ』と本作でまた一段と飛躍。
陰ある役や追われる者も合う山田孝之が、追う側を抑えた演技で好助演。
これからの賞レース、作品も監督もキャストも台風の目になるだろう。
世間を騒がせた鏑木の事件から暫くして…。
会社を辞めた沙耶香は鏑木の冤罪や再審に奔走していた。
賛同者も。沙耶香の父、会社の元同僚、野々村や舞も。
私たちは知っている。鏑木慶一がどういう人間だったかという事を。
鏑木は生きていた。あの時被弾したが急所を外れ、今はまた収監の身。
が、今度は絶望の底ではない。
沙耶香たちの尽力が実を結ぶ。
由子の証言、真犯人とされる足利への疑い。
警察上層部は冤罪を認めようとしないが、会見で又貫が冤罪を認める。
再審。判決の時。
結果は…
これが『それでもボクはやってない』のような真に司法の在り方を問う作品だったら、望まぬ結果になっていただろう。
が、本作はエンターテイメントでもある。
出来すぎかもしれないが、この判決に安堵した。ホッとした。
これはただのフィクションの理想事か…?
いや、そうではない。袴田巌さんも半世紀の時を経て無実を掴んだ。
真実は決して埋もれない。葬られない。
必ず明らかになる。そう信じたい。
鏑木が信じたのは、もう一つ。
又貫の「何故逃げた?」への答え。
それがあったからここまで来れた。
人に運命を狂わされた鏑木だが、それによって救われたのである。
人との出会い。縁。善意。
人の“正体”を信じて。
私たちは生きていきたい。
冤罪か殺人犯?
殺人犯で死刑囚なった男が脱走。
何故逃げたのか?
逃亡中に出会った人々の視点から
描かれるサスペンス的でヒューマンストーリー。
鏑木の芯の人間性が真実に向かっていく。
逃亡劇はハラハラドキドキ。
『初めて働き、初めて人に信じて貰い、初めて人を好きになった』は印象的。
あの長い闘いを一人の少年が一人で挑む。
彼の信念が多くの人々を揺さぶり巻き込んでいく。
又貫刑事と井澄刑事はもう少し連携を取って
話して欲しかった。お互いに分かってたはず。
川田署長みたいな上司はリアルにありそうで怖い。
横浜流星さんは良い役者。山田杏奈さんは色白だから、頬が赤くなり照れる姿は似合ってたなぁ。
厚みのある俳優人で見応えあり、正しく感動の正体でした。面白かった。
120%楽しめます。泣けます。役者さんが皆さん素晴らしいです。
死刑囚が脱走して、変装しながら、逃げ回り、自ら無実を証明しようとする。出会った人たちが、彼の人柄に触れて、彼を信じて協力するっていうのは、現実には、まずありえないと思います。あるとすれば、後から別件で捕まった犯人が、その事件も自分の犯行と自供して、警察の誤認逮捕が明るみになるケースでしょうか???
ですが、そんなことに関係なく、映画として、作品として、120%楽しめます。そして、最後は、思いっきり泣けます。とてもいい映画と思います。
横浜流星さんが、とにかく素晴らしい。これは、彼じゃないと出来ない役と思います。
脇を固める吉岡里帆さんもかっこいい。山田孝之さんも渋い。ほかの皆さんも良いです。皆さん、渾身の演技で、映画の世界に引き込まれてしまいます。満足度はかなり高いです。
作り込みが甘い
映像クオリティは及第点だと思うけど
細部の作り込みが甘くてそこが気になった
真犯人の証拠が無いって言ってたけど
回想シーン的に足跡や指紋が確実に残るし日本の警察はそこまで無能じゃない
警察上層部が事件解決を急いだ理由も弱い
どうせなら真犯人が権力者だとかの方がまだ説得力があった
逃亡先の人間関係の描き方も足りない
特に最後の人達とはそれほどの人間関係を結んでるようには見えなかった
逃亡中の描き方も数ヶ月が一気に飛ぶから
その間どうやって暮らせてたのか不明
最初の大阪の人の問題は何も解決してないし
二つ目の痴漢冤罪事件の末路も教えてくれない
総じて作り込みが甘く
ご都合展開が多すぎる
二階から飛び降りて道路を逃げて橋から飛び降りるまでをワンカットで撮影してたのは「邦画にしてはやるやん」と思った
正直二時間の映画にするより6話くらいのドラマでやった方がよかったと思う
観客は目撃する The audience witnesses
原作は未読。
最近、悪役を演じたイメージがなかったので
松重豊さんの上役警官のクズっぷりに
少し驚く。
「踊る~シリーズ」も真っ青の
無能+クズさで、
間違った手を抜いた捜査により、
主人公は人生を捻じ曲げられる。
社会に出る前に、
いわれのない罪で、社会から断絶され、
何もなければ、少しずつ、
色んな経験を積んで行けたのに、
それらをすべて奪われた様を
観客は目撃する。
ドキュメンタリーを思わせるリアルさで、
観客として同時に体験するのだ。
その生い立ちも含めて、
彼は、追われる立場で、
体験を積み重ね、その中で、
その経験を共にした人たちと、
観客と思い出を共有する。
そこには、彼の本当の正体がある。
追う刑事役の山田孝之さんの
組織と事実の板挟みに会う様は
遠からず誰でも覚えのある経験かもしれない。
出会う人たちのリアルさ、
その体温が、目撃をしていく中での
観客にとっての救いになる。
そして、
横浜流星さんの凄まじさ。
彼の表現する悲劇は、
演じるを越えて、胸に突き刺さった。
ぜひこの映画を目撃してほしい。
I haven’t read the original work.
Recently, Yutaka Matsushige hasn’t been known for playing villains, so I was a bit taken aback by how utterly despicable his portrayal of the senior police officer was.
His character’s incompetence and depravity are so severe that they far surpass anything seen in the "Bayside Shakedown" series. Through his negligent and corner-cutting investigation, the protagonist’s life is completely derailed.
Before even entering society, the protagonist is falsely accused of a crime, severed from the world, and robbed of the experiences they would have gradually accumulated over time. The audience bears witness to this tragic theft of what should have been a normal life.
With a documentary-like realism, the film immerses the audience, making them feel as if they’re experiencing these events alongside the protagonist.
Including his backstory, the protagonist—now on the run—continues to accumulate experiences, sharing those moments with the people he meets and, ultimately, with the audience. It’s through these shared experiences that his true self is revealed.
Takayuki Yamada, playing the detective chasing the protagonist, portrays a man caught between the demands of his organization and the truths he uncovers. His struggle may resonate with anyone who’s faced similar conflicts in their own life.
The realism and emotional warmth of the people the protagonist encounters serve as a form of solace for the audience as they bear witness to these events.
And then there’s Ryusei Yokohama. His performance is extraordinary. The tragedy he conveys goes beyond acting, piercing straight into the heart.
This is a film that demands to be witnessed.
横浜流星至高の1本
いや~又素晴らしい作品に出会えました。
最初気にも止めなかったんだけど、死刑囚が脱獄したのTVCMを見て興味が湧き、検索したらなかなか良さげだったので、見に行った大正解でした。
最初、主演の横浜流星さんが登場しても、「あれが彼なの?」と正直違和感ばかり。無論役作りの為だとは分かっていたが余りにも雰囲気が違っていたのでもしかしたらとんでもない映画を見ている気がしていて、どんどん作品の世界に引きずり込まれて行き最後まで飽きることなく観賞出来ました。
オープニングから飛ばしていたのがすごく良かった。春に散るやアキラとあきらも良かったが、間違いなく横浜流星さんの代表作になると思います。
山田孝之さんは今回存在感が半端なかったです。他の映画(十一人の賊軍)とは、又違っていてめちゃくちゃ役にはまっていましたね。
吉岡里帆さんも重要な役どころでしたが、非常に良い演技していたと思います。
物語が進むに連れ、恐らく私だけでなく他の方も最後はこうなって欲しいと思いながら見ていた方結構いらっしゃると思います。そしてラストシーンそうなった瞬間涙が自然と出て来ました。
ものすごく気持ちの良い涙でした。
最近余り良い映画がなかったので久しぶりに興奮してます。
藤井監督はハイペースで作品を作っていても秀作を連発してますね
次回作も楽しみに待っています。
横浜流星の魅力が詰まった映画
【”警察は司法制度の鉄則”疑わしきは被告人の利益に”を遵守しているか!”今作は青年がある思いを抱え逃走する姿と逡巡しながら彼を追う刑事、青年を支える人達の姿がムネアツなヒューマンサスペンスである。】
ー ”疑わしきは被告人の利益に”
・・ご存じの通り、司法制度の鉄則である。且つ警察の捜査の際にも常に念頭に置くべき判断基準である。これがなされない捜査では、戦時の特高思想が警察に濃厚に残っていた昭和20年代を主に、数々の冤罪を生み出してしまっていた。つい最近でも、昭和40年代に死刑判決を受けた男性が長年の控訴の末に無罪判決を勝ち取った事は多くの方が知っている事であろう。
多くの免罪事件を無罪にする潮流を作った昭和50年に最高裁が示した”白鳥決定”は、故に、画期的な判断であったのである。
今作では、この鉄則がないがしろにされるとどのような事になるかを、今や邦画の若き名匠の域に達しつつある藤井道人監督が、エンターテインメント要素を盛り込みながらも、見事に描いているのである。-
■一家惨殺の罪で死刑宣告を受けた18歳の青年、鏑木慶一(横浜流星)が歯茎を自ら傷つけ血を吐くフリをし、病院に搬送途中に脱獄する。そして、彼は容姿を変えながら、真実を求めて逃亡の日々を過ごしていく・・。
<Caution!ここからは、鑑賞後に読んでください!>
■鏑木が、逃亡の日々で出会った善なる人達
1.大阪の工事現場で出会った野々村(森本慎太郎)。
借金がかさみ、ブラック業者の元で仕事をする中怪我をするが、偽名を使い働いていた鏑木が”労災隠し”を工事監督(駿河太郎)に告げ、2万円を貰う事で鏑木と野々村の間に友情が芽生えるのである。
ー このシーンでも、社会派でもある藤井監督は”労災隠し”という現代でも起こっているだろう事を、さり気無く糾弾しているのである。ー
2.出版社で勤めるライターの安藤(吉岡里帆)。
フリーライターの身分で那須と名を変えネットカフェで寝泊まりしていた鏑木の真実に気づきつつ、弁護士である父(田中哲司)が痴漢の免罪により有罪を受けた事もあり且つ彼の優しい素顔を知り、庇う姿勢に転じて行くのである。
3.諏訪の養護施設で働く酒井(山田杏奈)。
介護士の桜井を名乗る鏑木の優しさに惹かれて行く。だが、鏑木が介護士になった理由は別にある事が再後半に描かれるのである。
◆感想<印象的だったシーンを記す。>
・鏑木慶一を演じる横浜流星さんの、次々に変装しながらも哀しみと強い決意を秘め、全国を逃げながら、真実を追い求めるためにまずは大阪の工事現場で金を貯め、次にフリーライターになり出版社の数々の自身の事件の取材データを写真に撮り、諏訪の介護施設の介護士になりながら、一家惨殺事件の唯一の生き残りであるPTSDになった老婦人(原日出子)を介護しつつ、真実を口にして事件の真犯人を思い出して貰うように涙を流しながら頼む姿が沁みるのである。
・鏑木恵一を執拗に追いつつも、心のどこかで”彼は犯人ではないのではないか。”という疑念を持ちつつ、愚かしき警察署長(松重豊)のプレッシャーにより苦悩する又貫刑事を演じた山田孝之さんも、厳めしい顔を終始崩さない中で、秘めた苦悩の感情を僅かに表す流石の好演である。
・愚かしき警察署長の”18歳か。(成人として裁けるので)凶悪化する少年事件の抑制として極刑にすればよいだろう。”という言葉を聞き、証拠が不十分なのに”犯人であると決めつける”姿が恐ろしい。
・又貫刑事は安藤の家に匿われていた鏑木に銃を向けるも、撃たない。部下に”何故、撃たなかったのですか!”と言われても、苦悩の表情を浮かべているのみである。
再び起きた一家殺害事件の狂った犯人(山中崇)が捕まった際に口にした”模倣犯じゃないよ。”という言葉と鎌による犯行手口が余りに似ているために、更に疑念を深めて行くのである。
・そして、諏訪の介護施設で酒井が”鏑木が老婦人に真実を告げるよう必死に求める姿”をリアル配信する。
又貫刑事が、酒井がプライベートで桜井と出掛けた際の動画を見て、現地に駆け付け、鏑木を追い詰めた際に、彼は左利きの鏑木の右肩の肋骨の下(一般的に、致命傷にならずに後の生活にも支障を来さない部位と言われている。)に的確に銃弾を撃ち込む姿も沁みたなあ。
■又貫刑事が、漸く捕らえた鏑木と拘置所で対峙するシーンは、今作の白眉であろう。
刑事は静に鏑木に問うのである。”身体はどうだ。一つ聞いていなかった事がある。何故、逃げた。”
それに対する鏑木の答えが沁みたなあ。
彼は柔らかい表情で”信じたかったんです、この世界を・・。そして、人間が好きになりました。生きてて、良かったと思いました。”と又貫に告げるのである。
彼が、安藤に”信じているよ。”と言われた時に流した涙の意味が、ここで再度分かるのである。
そして、ついに又貫刑事は記者会見を開き、鏑木の誤認捜査の可能性がある事を認めるのである。
・更に、捕らえられた鏑木が免罪である事を街中で訴える、それまで顔も知らなかった野々村、安藤とその父、酒井の姿も沁みるのである。
<そして、再び法廷に立つ鏑木。心配気に見守る野々村、安藤とその父、酒井の表情。
裁判長が”主文を言い渡す。”と言った後に、無音になるシーンはハラハラしたなあ。何故ならば、死刑判決は最初に主文を言い渡すことが多いからである。
だが、無音の中、歓喜の涙を流す安藤、酒井の顔が映し出され、拍手が沸き起こっている姿が大スクリーンに映し出された時に、久方ぶりに涙が込み上げてしまったモノである。
今作は、若き青年が”ある思い”を抱え逃走する姿と逡巡しながら彼を追う刑事及び青年を支える人達の姿がムネアツなヒューマンサスペンスなのである。>
<2024年11月29日 劇場で観賞>
<2024年12月1日 別劇場にて、再観賞。初回と同じシーンで涙し、更に初見時以上に胸に熱いモノが込み上げました。故に、評点を5点に変更させて頂きます。>
ラストは涙が溢れて困りました。
とても幸せ感のある涙で、
悲しみに身体を引き裂かれるような
慟哭・・・というより、満足感の涙でした。
ともかく横浜流星さんの美しさとカメレオン俳優ぶりに驚く‼️
そんな映画でした。
死刑囚→脱出劇→潜伏逃亡→日本全国を転々→343日間。
仕事選びも実は鏑木慶一には切実な目的がありました。
拘置所脱出の真の目的は、自分の無実を証明すること。
そのためには死刑宣告を受けた【一家三人惨殺事件】の
唯一の生き残りであり、
目撃者である井尾由子(原日出子)の証言を得ること。
由子は事件のPTSDから記憶を封印しているのです。
ハードルが高いですね。
だから鏑木は最終的には由子が入所する長野県の介護施設の職員に姿を
変えて近づくのです。
アクションシーン、
ほのぼのした紗那香(吉岡里帆)との短い同居生活。
しつこく追ってくる刑事の又貫(山田孝之)
そして又貫の中に芽生える“誤認逮捕?冤罪?“
鏑木に接触する人間は皆一応に
「優しかった」そう呟きます。
ラストの“立て篭もり犯人のSNS実況中継“
などエンタメ色も強くて、そこに冤罪をはらせるか?
という興味でどんどんひきこまれて夢中になりました。
藤井道人監督は盛り上げ方と、泣かせる演出が実に巧み。
ラストは拍手と涙、涙。
(流星くんの高校生ブレザー制服姿・・・なんかのシーンもあり、
(切ない映画なのに結構ほのぼのしたりします)
ただ、死刑囚になる事件の顛末は、いささか信憑性に欠ける‼️
無理クリだな、そう感じました。
が、杜撰な捜査や、不運の重なり・・・があるからこそ
“冤罪事件“が起こるのですね。
また鏑木の逃亡の巧みさ、あらゆる職業をマスターするスキルの高さ。
頭の良さにもビックリでした。
暗い内容なのに娯楽性が高く、楽しめて大満足でした。
胸にズシリと来るのは冤罪という苦く哀しいテーマのせいだね
鑑賞中は終始一貫、逃亡する主人公への同情😿と不条理さへの怒り💢を感じつつ見事な演出とイイ役者たちの入魂の演技にグイグイと引きこまれて気付けば2時間経過でした
映画館出た人で鼻ズル涙の女性たちも目撃するもスレっからしの私は最後に少しうるっときたが最後まで泣けなかった おかしいな?涙腺弱い年寄りのはずが?無駄なく隙なく遊びなくストーリーがキチキチに構築されすぎてるせいかな?
ひとつ言えるとすれば冤罪や様々な訴訟リスクには絶対巻き込まれたくないが、油断すれば起こりうる、それが誰もが例外なく直面しうる現代、日常に忍び寄るリスクに心から震え上がり肝が冷えたせいかな
観る価値大いにある映画だと思うのでネタバレ注意⚠️ということで以上ここまで😹
酒でも飲みたい気分🍶
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