入国審査のレビュー・感想・評価
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その先
肩透かし
密室の心理スリラー作品として映画『キサラギ』のような
次から次へと現れる新事実、衝撃のどんでん返し!
みたいなのを期待するとガックリ来る作品だと言っておきたい
明かされる真実はよくある話だし、そこから更に矢継ぎ早に新事実が明かされ
気づけばまったく違う地平にたどり着くとかそういうこともない
ラストに、序盤のあれは伏線だったのか〜とかもない(なんか怪しいのチラホラあるのに)
俺がそうだったけどそういうのを期待して見に行くなら待ったをかける
入国審査の理不尽さ、緊張感、揺らぎだすパートナーへの信頼、
そういうのを疑似体験して楽しむ映画…かな?
薄暗くなる部屋、外の工事の音、役者さん達のストレスを受けてる演技など
絵作りなどはいいだけにシナリオがもっとキレていたら…と思ってしまう
正直あまり他人にお勧めしない
見ごたえのある密室劇
あ、あの時の悪夢が、、、
リアリティあふれる入国審査
海外へ入国する際に理不尽な質問をされた経験がある人は、この映画は刺さると思う。自分も、何度経験しても入国審査だけは緊張してしまう。映画内にもあったが、あの審査官は優しいかな、あの審査官は厳しそう等と勝手に想像をしながら列を作り、いざ自分の番が来て厳しそうな審査官に当たってしまうと「うわっ最悪……」と心の中で呟いてしまう。まぁ結局何事もなく通過はできるのですが笑
実際に、アメリカ入国は昔と比べるとかなり厳しくなっていると聞くので、旅行ではなく、移民や長期滞在ビザの審査は本当に厳しいんだろうなぁと容易に想像できる。別室に連れて行かれたらそれだけでパニックに陥る人もいるだろう。
この映画の終わり方は少々後味が悪いが、入国審査のリアルを感じるには十分。それまでは仲睦まじくお互いを信じあっていたカップルの心の中に猜疑心という種を植え付け、それが今後どのように育つのかを無責任かつ遠目で傍観しているような嫌らしさ。結局、投資ビザのようにわかりやすくその国に貢献してくれるような人物以外は、そもそも歓迎されていない、そんな現実を突きつけてくれる映画です。まぁ当然と言えば当然とも言えるが。
何じゃこりゃ〜あ♪、何じゃこりゃ〜♪、何じゃ何じゃこりゃ〜♪
これは何の時間なんだ
音の映画
グリーンカードを手にし、準備を整え、米国にやってきたふたり
ディエゴはまもなく着陸というあたりからどこか緊張してるよう
入国審査はいっけん問題なく進み、さあ、あとはガチャン!とスタンプ…と思いきや、ふたりは別室に連れて行かれる
なんの説明もなく、聞いても答えてもらえず、あらゆる自由を奪われ、そこから始まる扱いは、まるで犯罪者
正直、なんでそこまでやるんだ?そこまで聞くんだ?とイライラもさせられる
けれど、話が進むと、雲行きが怪しくなってくる
なにかに追い詰められていくふたり
なにに?
どうなるのだろうと思っていたら、突然エンディング
……、え?
瞬間、たぶんふたりと同じ顔してたと思う、私
いや、だけど、ふたり、あの先どうなるんだろう…エレナ…
この作品、音が本当に秀逸で、演出に大きな影響を与えているから、周囲の音が遮断される映画館でみる方がよい
成り行きで借りパク
グリーンカードの抽選が当選しにスペインからニューヨークにやってきた事実婚のスペイン人女性とベネズエラ人男性が入国審査で二次審査を受ける話。
とりあえず丁寧な対応だけど、同行してくださいと別室の待合室へ連れて行かれて巻き起こっていく。
やられたらやりかえすとか、わけのわからない発言をカマすアホな感じから始まって、尋問を受けるうちに次々と観客に後出し情報が示されて行く展開で、そりゃあまあ別室行きも仕方ないのかなと…そこまで簡単に調べられるのとかはリアリティがあるのかわからないけれど。
こういうのみると日本人て謙虚だよなと改めて国民性の違いみたいなものは感じたし、それなりには面白かったけれど、痛くないハラを探られたわけでもないし、そもそもある程度想定していなかったのか?と、まあ仕方ないよねぐらいにしか感じられなかった。
アメリカの傲慢と柔軟さを体験する
私は、偉大なアメリカの代理人であると言わんばかりに居丈高な入国審査官。このお姉さま、英語しか話せない顔をしておきながら、スペイン語で話す二人の会話をバッチリ聞いている。
よくあるアレ。言葉が違うから聞こえていないと思っていて悪口を言っていると、自分の言語で鋭く切り返される。『ブラックレイン』で健さんがやったやつ。
出鼻をくじくだけじゃなくて、その後の詰め方がエグい。同じ事を繰り返し質問して、二人のイライラをマックスにさせる。二人が反抗的な態度を示すと、入国審査の権限は私にあると、上下関係を徹底的に叩き込んでくる。
2人別々に尋問して、矛盾点が浮かび上がってくると、旦那の方の顔色が悪くなってくる。さらに別な審査官も加わって、古傷も生傷もまとめて親指でゴリゴリするような容赦のない尋問。
アメリカの傲慢さをたっぷりと体験できる77分ですが、最後には少しだけ、ほろ苦くも柔軟な一面に触れることもできる。
これからどうしたらいいの? 私たち!
入国審査を受けてきました。
音楽もなく、単なる会話劇にも関わらず、とんでもない緊張感!
ひとえに役者の表現力がずば抜けて卓越していた事に他なりません。
特に微妙な表情の強張りだけで不安や緊張、怒りや憤りを伝えてくる2人の主人公にはひたすら感心させられてしまいました。
2人を興味本位で観ていたはずがいつしか彼らと共に尋問を受けている様な気にさせられてしまいます。
権力者の言葉による暴力、侮蔑、偏見、差別、それらによってプライバシーは暴かれ、プライドはズタボロにされ、満身創痍となるまで叩きのめされる先に待っているのは…。
エンドロールで流れる皮肉を込めた歌が更に絶望感を煽ってきます。
17日間というタイトな撮影期間が産み出した臨場感あふれる作品で、彼らと共に入国審査を受けてみては。
見ていて「不愉快」にはなる映画だが、それでも問題提起としては是非。
今年174本目(合計1,715本目/今月(2025年8月度)2本目)。
80分ほどの作品ですが、そのシーンの大半は、空港のいわゆる入管での「取り調べ」シーンであり、いわゆる移民政策等が背景に存在する映画です。一応、「監督の過去の経験に着想を得た」という扱いなので、作品としては架空としても、まったく架空とも言い切れないというのが、また「困ったところ」です。その移民政策を強力に行っているのが、作内でいうアメリカで、このことはご存じの方も多いと思います。
映画に何らかエンターテイメント性を求めるならどうか…とは思いますが、それでも問題提起型の映画として80分(正しくは77分)ほどの作品としてはちょうどよい作品ではありますし、こうした作品が存在すること、それ自体に意味があろうと思います。
採点に関して以下まで考慮しています。
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(減点0.2/「弁護士に頼んで手続きは全部してもらった」の意味)
※ 日本国内ではある程度の理解が必要
世界的に見ても、弁護士に相当する法律職「しか」ない国のほうが多く、日本のほうがむしろ例外(日本および、日本の影響を受けた、韓国などごく少数)ではありますが、弁護士はすべての業務ができますのであり得ます。ただ、日本では例えば不動産登記や外国人関係(ビザ関係)等、専門性が高い分野は実質的に他業種(それぞれ、司法書士と行政書士)が行っている現状はあるので、日本で見る場合、ここは何らか配慮があってよかったかな…とは思うものの、行政書士の業務に外国人取扱い関係、入管関係の手続き業務があることはあまり知られていないので、やや微妙な字幕ではあります。
(減点0.2/「スペイン語」等の意味)
本国スペインで話されるスペイン語、南米(ブラジル除く。ブラジルはポルトガル語)で話されるスペイン語は若干異なり、映画内で出てくるカタルーニャ語は、スペイン語の方言となりますが、フランスと位置が近いため、スペイン語とフランス語の混合言語のような扱いです。このあたり、ある程度説明があっても良かったかなという気がします(ほか、入国システムのESTA(エスタ)しかり。どうもパンフレットに全部載っているるらしい)。
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すかしたオチで、どう?って言われても気分が悪いだけ
作品の評価は◎
アイデア勝負の小予算の中で、場面のほとんどを空港での入国審査に限定しながら、理不尽なアメリカの入国審査のリアル、移民を希望する人々の実態、ヨーロッパで増加する事実婚の意味、分かり合っていたはずの男女の信頼関係のもろさなどを描き出した良作。他のレビューが低い理由は、この映画を、ミステリー作品のように宣伝している配給会社の責任。そのつもりで観たら、最後も含めて、納得がいかなくて当然。これから見るかどうか悩んでいる人も、そんな展開を期待しているなら、がっかりすると思うので、やめた方がいいです。でも、この作品の本質はそこにはない。上記のような作品として観れば、きっと、満足できるはず。私は、最後は、笑ってしまった。とくに、アメリカに行った経験のある人は、自分の経験と重ねながら観ると、リアリティは倍増。
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