入国審査のレビュー・感想・評価
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シンプルな構図だが緊迫感があって面白かった
入国審査の際に連れていかれた別室で行われる尋問。本作は潔いほどにシンプルな構図だ。スペインからアメリカに移住しようとするカップルが抱える闇や嘘が徐々に暴かれていく。2人の出会いといった回想のシーンが挟まれることもない。状況を説明するのは、空港職員の尋問のみ。密室での会話のみで話が進む。男女を分断させ、各々に対して切り込んでいく空港職員。徐々に明かされる秘密で生じる疑惑。特殊な環境下でプライベートな質問を矢継ぎ早に投げかけられるストレスったら想像するだけで恐ろしい。
そしてラスト。正直ちょっと笑ってしまった。いや、これ本当に衝撃的な終わり方だった。監督の実体験を元にした脚本ってことだったが、とても現実味のある話だった。ここまでかき回されて、このカップルの今後はどうなるんだろう。 国家の都合でここまで踏み込まれてかき回されるなんてたまったもんじゃない。さりげなく匂わせていたが、この状況を生み出したのは紛れもなくトランプだ。国の指導者の考え方次第で末端の職員はここまで失礼な言動をとるということなんだろう。アメリカの未来が本当に心配になる。
眠くなるほど長く感じた。
冒頭のニュース、トランプ大統領が云々で大体の展開は読めた。邪な、もしくは違法な入国ではないかと疑う入管職員とのやりとりがダラダラと続く。それであのラストは何なんだよ、と思った。国は国民の生命と財産を護ることが、「国民国家」としての使命、そりゃ厳しいのは当たり前でしょう。移民やグリーンカード取得ほどでなくても、観光と偽って入国し、仕事をする人も多く、それを防ぐための入管での攻防は仕方ない。外国人が他国に入国して仕事をし、対価を得て海外に持ち帰ることは、入国した国の富を持ち出すことになりその国の労働者の仕事を賃金を奪う行為だと認識出来ないんでしょうね。何でダメなの?と個人レベルでしか考えないんだろうな。そういう人が観たら、ハラハラドキドキと面白く思えるんだろうなと想像します。「日本人ファースト」に違和感を持つ、反対の人たちの感想を聞いてみたいものです。これが自由の国アメリカの実情です。ラストは映画「卒業」のダスティン・ホフマンとキャサリン・ロスの二人のように、行く末が心配になります。
現実のホラー
移民ビザを得てスペインからアメリカに入ろうとした事実婚カップルに偽装移民の疑いを持った入国審査官が個室でネチネチと尋問するという密室劇です。「拒否すれば入国できないぞ」と脅され、プライベートな携帯やPCの中まで覗かれ、私生活のあれこれまで失礼極まりない質問への返答を求められます。でも、無事入国する為にはそんな不愉快にもひたすら耐えねばなりません。その圧力と忍従の構造がまるでホラー映画なのです。
これは或る種の寓話的物語なのかも知れませんが、今やアメリカではグリーンカード(永住権)を持っていても理由も明かさず国外退去を命じられる事が頻発していると聞きます。これが単なる「お話」ではなくなったと言う事が一番恐ろしいホラーなのです。
行き過ぎた正義は人を残酷にする
ちょっと前に英語もろくにできないのにイギリス旅行行った身としては他人事とは思えない内容。
作中の夫婦はコミュニケーションできるからまだいいけど自分が尋問される立場なら代理人呼んで天を仰ぐだけだど思う。
(ちなみにイギリスは無人でパスできるやつでした)
作中に戻って、移民審査なのに過去の女性遍歴やらセックスの回数やら根掘り葉掘り聞くのも実際にそうなのだろうか?
人権侵害であっても職務に忠実であるという正義の名の下で相手は重婚(しかけ)ていた政情不安定国籍の移民希望者であれば何しちゃってもオッケーな感じなのも強者の傲りみたいなのも胸糞展開。
そしてオチも落語のサゲみたいなカットアウト。
エンドロール後にその後談的なものもなく後味の悪さとモヤモヤのまま終了。
離婚したら入国管理官のせいだと言ってもバチは当たらないと思う。
氷河期世代前後の方なら共感いただけるかと思うけど就活で圧迫面接された後に内定もらったみたいな。
誰が行くもんかと思ってしまう。
そんなお話でした
ラストのあっさりしたエンデイングを見ると、改めてこの入国審査は何だったのかと憤懣遣るたかない気持ちに襲われました。
移住のためアメリカへやって来たカップルを待ち受ける入国審査での尋問の行方を緊迫感たっぷりに描いた、スペイン発の心理サスペンス。世界各国の空港で今この瞬間も行われている入国管理の手続き。設定を絞りこみ、知られざる国境往来をめぐる攻防をスリリングに見せてくれました。手に汗握る1時間17分!
本作が監督デビューとなるアレハンドロ・ロハス&フアン・セバスティアン・バスケスが監督・脚本を手がけ、故郷ベネズエラからスペインに移住した際の実体験に着想を得て制作。わずか17日間の撮影、たった65万ドルで制作された低予算の監督デビュー作が、、サウス・バイ・サウスウエスト映画祭2023に正式出品されるなど、世界各地の映画祭で注目を集めました。
●ストーリー
スペインのバルセロナからニューヨークに降り立ったベネズエラ国籍の自称都市プランナー、ディエゴ(アルペルト・アンマン)とスペインのダンサーのエレナ(ブルーナ・クッシ)の事実婚カップル。エレナがグリーンカードの抽選で移民ビザに当選し、パートナーであるディエゴとともに、新天地での幸せな生活を夢見てやって来ます。
しかし入国審査でパスポートを確認した職員は2人を別室へ連れて行き、「入国の目的は?」密室ではじまる問答無用の尋問。拒否権なしの尋問が始まりまるのです。鉄仮面の入国審査官は、回答距離なら、入国は無理です。さらに嘘をつくと逮捕、監禁もあり得ますと高圧的な態度で回答を迫ります。
その内容たるや、個人の思想信条にも踏み込む質問に始まり、やがてセックスの回数などかなり踏み込んだプライベートな事まで執拗に聞いてくるのでした。
予想外の質問を次々と浴びせられて戸惑う彼らでしたが、エレナはある質問をきっかけにディエゴに疑念を抱きはじめるのでした。
●解説
海外を旅するものにとって、やましい点は全くないのに、空港の入国審査にはいつも緊張されていることでしょう。パスポートをめくった審査官が、上目遣いに当方をにらむ。そして「目的は?」とくるわけですね(^^ゞ
アメリカでの新生活に気もそぞろのスペインのカップル、本作の主人公たちは、しかし、ここでいきなり冷や水を浴びせられます。
これはサスペンス映画といっていいでしょう。ただしちょっと異風です。人間についての考察が一筋縄ではいきません。
第二次トランプ政権下のアメリカで、移民の強制送還や不当な逮捕が日々報道されている昨今。似たような事件が世界各国を揺るがしていて、日本人にとっても決して遠い国の話ではありません。これは、海外旅行する人にとって、いつでも誰にでも起こりうる話です。
入国審査官は、義経主従を見逃す「勧進帳」の関守、富樫のような情はみじんも感じられません。ベネズエラ出身のディエゴが、スペイン生まれのエレナに伏せていた過去が暴かれていく過程におののきました。
ほぼ全編、待合室と、尋問が行われる狭い部屋での尋問の形で展開します。謎に包まれた密室のやり取りを視覚化した着眼点がいいです。形式的で単調と思われた入国審査から材を得て、非日常のドラマを引き出したところが秀逸です。
最初は女性審査官1人の、次いで男性審査官と2人がかりの。その尋問の冷酷で卑劣なことといったらない。性生活や内面にまでずいと踏み込むのだ。いくら国籍取得を目的とした偽装結婚を取り締まるという大義名分があるとはいえ、アメリカ入国を人質にして、何でも強権的に質問するのは、甚だしい人権蹂躙と言わざるを得ません。
またディエゴの離婚歴などかなり突っ込んだプライベート情報を審査官が入手していることにも驚愕しました。国際的に探偵でも雇って調べているのでしょうか。
その結果エレナの知らないディエゴの過去が暴露され、審査の意図が読めてきます。ディエゴはエレナを利用して、アメリカ移民を画策したのではないかと。
●感想
これは明らかに排外主義への抗議というそうです。同時に、本作では、官僚たちの権力ずく、逸脱ぶりに憤っています。さらにあんなに仲のよかった二人が険悪になっていくなかで、人間関係の脆さを愁えています。そして人種的偏見を嘆いているようにも見えてきました。
普通、物語は「始まりと、半ばと、終わり」で成りたちます。ところが本作は、終わりがすでに始まりになっているのです。
それにしても、ラストのあっさりしたエンデイングを見ると、改めてこの入国審査は何だったのかと憤懣遣るたかない気持ちに襲われました。
入国審査官の態度や言動は侮蔑的ですが、核心をつく質問もあります。国境という目に見えない境界のありようを考えさせ、移民政策が厳格化する時代を射抜いているのではないでしょうか。低予算の監督デビュー作ながら、各国の映画祭を席巻したのも納得です。
こんな気持ちで入国できるかよー
Passport
移住のために受ける入国審査でのトラブルを描いたという視点が気になりましたし、上映時間のコンパクトさも良さげだなと思い鑑賞。
尋問、尋問、尋問、といった感じで息が詰まるような77分でした。
自分はまだ海外に行った事がないのでこういう事が実際に起こっているのかなと思うとゾッとしますし、圧をかけられるのが苦手なのでとにかく気分がズーンとするのも特徴的でした。
初っ端からちょっとした違和感を感じさせつつ、なんやかんやで入国審査までたどり着く事実婚のパートナーの2人が検査で引っかかって個室まで連れて行かれての入国審査がスタート、ここまででも警備員やスタッフの圧が感じられるのですが、個室に入ってからはもう圧迫面接じゃないですか…ってくらい詰められるのでまぁ〜心臓に悪かったです。
飛行機に乗っているところから微妙に行動をしていたりするんですがほとんどは関係なく、密室で起きる外的要因なトラブルも特段関係無いので、映画的盛り上がりのためのアクションはちとイマイチだったかなと思いました。
これまでのパスポート含め、なぜ移住をしたいのかあたりまでを聞くのはそりゃ当然だよなと思いつつも、どんどん質問はエスカレートしていき、それでいてプライベートにもズカズカ踏み込んでは荒らしまくっていくので中々にタチが悪いです。
あんな事そんな事まで聞いて2人がギスギスしていったり、なんか踊らせてみたり、実体験でこんなもん経験したら移住するどころか旅行するのも嫌になってしまうよ…ってくらいキツいものがありました。
ラストはあっさりと、だけど強烈なまでに理不尽な終わり方。
これを狙いすましたかのようなラストだったので肩透かし感はありましたが、何気ない質問の連続で関係性がギクシャクしたまま入国とかいやらしすぎるわ〜となりました。
エンドロールにあっという間に突入していくので呆気に取られたのもまた事実です。
ワンシチュエーションものとしては短い上映時間のはずなのに体感がとてつもないくらい長く感じましたし、アンビリーバボーを見ているかのような淡々とした感じは好みが分かれそうですし、実際あんまし好きでは無かったんですが、一種の擬似体験と思うと良い経験になったかなと思いました。
いつかはアメリカに行ってみたいもんですが、別に大した隠し事は無いのでサクッと入国させてくれることを願います。
鑑賞日 8/4
鑑賞時間 16:05〜17:25
期待を爽快に裏切る佳作
スペインからアメリカへの移住を試みたカップルが、アメリカの空港で入国審査に引っかかり、思わぬ窮地に追い込まれる様子を描いた77分の佳作。コンパクトながらも密度の濃いストーリーで、観る者の予想を良い意味で裏切ってくれる一作でした。
登場するのは、スペイン人女性のエレナと、スペインに在住するベネズエラ人男性のディエゴ。特に、スペイン在住ながらも中南米出身というディエゴの背景が、ストーリー上の重要なポイントとなりました。
舞台は第1次トランプ政権下。現在の第2次政権と比べればまだマシだったようにも思えますが、当時もメキシコ国境の壁建設やイスラム教徒排斥など、排外的な政策が世界を唖然とさせていました。そのため、予告編やチラシの雰囲気から、トランプ政権の理不尽さを告発し、人権の大切さを訴える社会派作品なのかと期待させる作品でした。
実際、エレナとディエゴが別室に呼び出され、尋問を受けるシーンは、まるで自分の身にも起こり得るかのような恐怖を感じさせます。しかし物語が進むにつれ、この作品の本質はトランプ批判ではなく、「秘密を抱えた男の心理と、その綻び」を描いたコメディであることが見えてきます。この意外性こそが、本作最大の魅力でした。
特に見事だったのは、恐怖を煽る伏線の張り方。空港に向かうタクシーの中で「パスポートがない」と慌てるディエゴ(実際は持っていた)を皮切りに、機内の化粧室で怪しげな液体を飲んだり、入国審査の列で税関申告書を失くしたことに気付き、順番待ちをしていた男性にペンを借りて記入したりと、どこか引っかかる行動を重ねていくディエゴ。その一つひとつが観客をイラつかせつつ、何か恐ろしい事態の前触れではないかと不安を掻き立てます。
「この2人は本当に移住できるのか」、「ディエゴは何か犯罪に関与しているのでは」、逆に「犯罪に巻き込まれるのではないか」と、観客の想像が広がる中、尋問時に登場する警察犬や、「他人から預かったものはないか」という質問を受ける2人。ところがそれらはすべて肩透かしに終わります。
そして物語は予想外の方向へ。なんと、入管側の調査の結果、ディエゴがエレナのほかにも別の女性と付き合っており、しかも婚約までしていたことが判明。次々と嘘を重ねて取り繕おうとするディエゴの姿は滑稽で、人間の浅はかさや哀れさが笑いに昇華されていきます。傷ついたエレナが、自分はビザ取得のために利用されたのではないかと動揺する様子も切実で、共感を誘いました。ディエゴの真意がどこにあったのかは最後まで明かされないものの、その「頭隠して尻隠さず」な行動こそが、本作のコメディとしての核心だったように思います。
さらに、本筋以外でもユーモアが散りばめられており、特に空港事務所での設備工事という“舞台装置”が秀逸。尋問の最中に響いてくる工事音が次第に大きくなり、最終的に停電にまで至る展開には、思わず吹き出してしまいました。
そして迎えるエンディング。エレナは無事に入国許可され、ディエゴは強制送還かと思いきや、まさかの2人同時入国許可。この期に及んで「2人揃ってアメリカに入れるって、一番気まずいやつじゃん…」と心の中でツッコミながら、劇場を後にしました。
そんな訳で、サスペンスと思いきや、コメディだったという見事な仕掛けに敬意を表し、本作の評価は★4.2とします。
気になるのは二人のその後
77分の短さに物語がすべて濃縮
期待してたのに拍子抜け
通常の観光等ならこんな事は常時あり得ないだろうが彼等は移民だから厳しい審査を受けた再現ドラマ的な話?
結末はどうなるかと思ったが別にテロリストや何ら怪しくもない一般人でラスト合格ですとシラケ
セカンダリー・チェック、ハラハラドキドキの連続
後で揉めることが、予見できていたとか?
こんな入国審査、日本でも行えば良いのに・・
圧倒的な権力を使って、失礼極まりない入国審査が行われている状況を見て、本当にこんな事を言われたりするのだろうか?と思いながら、自分だったらこんな状況を耐えられるのだろうか?と何度も思いながら観ていた。
観光では何度かパスポートを出して、sightseeingとか答えた事はあるけれど、別室へ連れて行かれるなんて恐ろしい・・と改めて思った。
それに英語でまくし立てられてもパニックって、多分いつもより余計に英語が理解できないだろうし、相手が故意に私を犯罪者に仕立て上げようとしなければ無事だろうけれど、この映画のように言葉一つでこのまま国に返すとか言われたら・・絶望的になる。
しかし反面、日本の入国審査は緩すぎるから、不法入国とかあるのだろうね、こんな風に厳しくやったら良いのに‥と思いましたけど。
それにしてもこの二人の未来はこの入国審査のせいでボロボロだね。責任は取ってくれないのだから始末が悪い。
私自身は移住とかするつもりが無いけれど、そのつもりがある方には勉強になるのかも。
尊厳が踏み躙られる
入国審査の後、理由も説明されずに別室に移動させられ、携帯の使用も飲食も許されない。想定時間もわからない。次の便の乗り継ぎができるかもわからないし、約束したいた相手に連絡も取れない。
この時点で空港スタッフの不誠実さを感じましたが、その後の尋問がさらにひどい。
嘘をついたら大きな罪だ、という前置きの後に畳みかるようにプライベートな内容を質問される、、、。
国の危険因子を排除するという目的はわかりますが、権力を振りかざして尊厳を踏み躙っていい理由になるのでしょうか。
最終的に2人は密売人でもテロリストでもなかったですし、エレナなんて一切の非がなかったじゃないですか…。
正義という大義名分にかこつけて、そのための犠牲だから仕方がないと片付けられたくないなあと思います。
でも検査官も国のために心を鬼にせざるをえないのかな〜。
そういうの平気な人が任命されるのか、慣れていくのかわかりませんが、人を疑い尋問にかける側の心にも相当なダメージいくんじゃないでしょうか。
スペイン在住の、事実婚カップル。 一方(女性側)が、米国のグリーン...
スペイン在住の、事実婚カップル。
一方(女性側)が、米国のグリーンカード(永住資格)に当選し、
移民になるべくニューヨークへフライト。
到着後の入国審査で、二人は別室に送られ、追加の審査を受ける様子。
質問が徐々に厳しくなり、苛烈を極め、苛立ち、動揺し、参りこむ様子。
こちらは映像を観ているだけでしたが、
ヒリヒリする、他人事の感じがしない、
どぎついレクチャーを授かった感じがしました。
映画は全体で80分弱とのことでしたが、体感はもっと長く果てしなく感じるような。
終始ずっと、心臓に悪い印象。
別室にいる間の、室外の物音も、不穏さを増幅させていました。
イミグレ業務従事の職員さんらや、館内の電源工事など、事情はさまざまでしょうが、
話がこじれ、不穏さが膨らむにつれ、
二人の審査には関係ないはずのざわつきが、いちいち耳に障るように。
同じ音が、同じ感じ方にならない。
一方で、学びも多くて。
旅行する側の実践メモも兼ねて:
入国時、ESTAとVISAでは列が異なること。
虚偽は当然重罪、生涯入国禁止の可能性まであり。
パスポート紛失歴や、親族の国籍や居場所は、厳しく突っ込まれる。
過去の渡航歴やビザ申請歴など一切を、よどみなく回答できること。
審査中はモバイルやPCは禁止。中身を全部見られる、内蔵ストレージまるごとの内容を複写収集される覚悟で。
一旦別室に送られると、順番まで何時間でも待たされ、乗継便も待ち人も通用しない。
などなど。
物語の最後のワンフレーズ、
よく聞く定型文ではあるものの、あれほど、えげつない場面になるとは。
でも、それがなかったら、合衆国に行く気が、こちらまで完全になくなっていたかもしれませんね。
私事ですが、おいら ESTA申請資格は喪失し、US VISA取得済です (サッカー観にテヘランに行ったので…。その翌月に東京のUS大使館で面接してもらい、VISAがパスポートに貼付されました)。
ただしそのVISA取得後は、USにはまだ未踏のままです。
いつか行くことはあるでしょうから、僅かの隙も無いよう、丁寧に過去の渡航歴や紛失歴をつづって、紙で持参しようと。
US大使館に面接で出向く際、それら書類の大半は準備済みですが。
あらためて、いい教訓を授かりました。
今後、直近の旅先には、USではなく、むしろより歓迎していただける、円安でもダメージが薄い、近場のアジアにしよう! との思いが、ますます強まりましたw。皮肉と本音の両方を込めて。
私の実体験と重なる作品〜ケヴィン・モービーの『Congratulations』サイコー!
2022(日本2025)年公開、スペイン映画。
【監督・脚本】:アレハンドロ・ロペス、ファン・セバスティアン・バスケス
主な配役
【ディエゴ】:アルベルト・アンマン
【エレナ】:ブルーナ・クッシ
【バスケス審査官(女)】:ローラ・ゴメス
【バレット審査官(男)】:ベン・テンプル
1.入国審査あるあるを映画にした
ただでさえドキドキする入国審査、
それがどういうわけだか、別室へ連れて行かれる。
それだけで「え、なんで?」となる。
ベテラン入国審査官は、
脅したり小バカにした態度で接してくる。
そんなやり取りの中で、
自分の知らないパートナーの過去が暴かれる。
動揺を隠し、平静を装う。
だが不安は隠しきれない。
カメラは、
正面から、
横から、
表情をアップで捉え続ける。
ディエゴ役のアルベルト・アンマンは、本当に上手かった!
2.挿入歌
冒頭とエンディングに同じ曲が流れる。
ケヴィン・モービー【Kevin (Robert) Morby】の
『Congratulations』
サイコー!
3.まとめ
私の実体験と重なる部分がある。
夫婦で空港内の別室に通され、
あえて別々に、同じ質問をして、
ちょっとでも違う答えをすると、鬼の首でも取ったように突っ込んでくる。。。
早口の英語で聞き取りにくいし、
「強制送還」というワードが頭をよぎる。。。
無事、アメリカに入国できたときは、本当に安堵したものだ。
(あ、ちなみに私は移民ではないですからね笑笑)
本作は、もっとややこしい展開にも出来たはずだが、
意外と?(笑)、
シンプルなオチにした。
結果オーライか、物足りないか、
観る人によるだろう。
私はもう一捻り(一波乱)欲しかったクチだが、
77分という上映時間を考えると致し方ないか。
☆3.5
あっというまにエンドロールへ
移民に厳しいアメリカの入国審査の現実。
ロサンゼルスで暴動が起こるのも無理もない。
尋問される男女は、夫婦でないというだけで、心の衣を身ぐるみはがされる。
男女はスペインからの移民で入国審査を受けている。
男性は、政情不安のベネズエラから女性が住むスペインへ渡った移民。
ヒスパニックに厳しいのか、入国審査官の矢継ぎ早の質問が、あまりにも過酷だ。
まるで収容所内で毒ガスを吹きつけているよう。
女性が知らされていなかった、男性の過去の婚約の話が浮き彫りにされたとき、微妙な空気が取調室を覆う。
尋問が加速すればするほど、ニューヨークへの希望が、嘘と真実が交錯する現実に変容していく。
手に汗握る攻防で、あっというまにエンドロールへ。
1時間ちょっとの映像が、ちっとも短いと感じさせないノンストップサスペンス。
オイラも米国の2次審査室経験しました
テレビの再現VTRを見ているような作品です。
日本人には少しピンとこない移民問題?に関連してアメリカに入国できるかどうか?という話。
実際オイラも米国入稿時に2次審査室なるまさに映画の中そのものの陰湿な部屋に回されたことがあります。オイラの場合は5分程度で呼ばれ「なにしに米国に来たのか?」と聞かれた程度ですぐ解放されましたけど、あの雰囲気はなかなかのものです。
確かに面白い題材ではあるものの確かに拡大公開にはならない作品ですな。
最後どうなるかと思いましたが、あんなに侮辱されてたのに「ようこそ米国へ」ですか。
全222件中、121~140件目を表示









