「嫌な妙な後味」入国審査 nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
嫌な妙な後味
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リアルな嫌な緊張感が半端なく、威圧的で不躾過ぎる尋問官に詰められる不安感に加え、どこまで夫を信用してよいのか段々と不安になってゆく展開も面白く、最後まで引き込まれました。
俳優陣も感情的になり過ぎない説得力のある演技で、緊張感や困惑が良く伝わります。
冒頭の仲睦まじい様子からラストシーンまで、ワンシチュエーションのサスペンスでコンパクトにうまくまとまっていたと思いますし、スパッと終わるラストの感じも個人的には良かったです。
疑うだけ疑って信頼関係壊してからウエルカムって言われても……。
結局無実扱いなのに不利益だけ被って、制度的にどうなんだと。
夫婦関係についても、結婚というのは多かれ少なかれ利害や打算のあるものだと思いますし、そこと愛情のバランスなのではと。
夫の打算を否定はできないけれど、愛情も全否定はできないような気がしますが、この状況で関係回復できるのか。
物理的にはハッピーエンドだが心理的にはバッドエンドというような、嫌な妙な後味が残るラストでした。
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