劇場公開日 2024年6月7日

  • 予告編を見る

「足は前に向かって進んでいくが、心は過去を遡っていく」ハロルド・フライのまさかの旅立ち bionさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0足は前に向かって進んでいくが、心は過去を遡っていく

2024年6月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 予告編を見て、ホスピスにいるのは、てっきり男の親友だと思っていた。ところが、ビール工場で一緒に働いていた女性とわかり、何やら事情がありそうで先が気になる。

 足を痛めて立ち往生したハロルドに手当をしてくれる女性。彼女はスロバキアから移民らしく、本国では医者なのにイギリスでは清掃婦として働かなくてはいけない。そんな、移民事情にも触れながら、ハロルドの旅は続いていく。

 ハロルドの心の澱となっている息子との確執。回想シーンで徐々に明かされていくが、誰もが想像してしまう最悪の結末。

 ハロルドが本当の旅の目的に気がついたあたりから、涙をこらえることができない。

 神仏に感謝をしながら信仰を深めるのが巡礼の目的と思っていたが、長い距離を自分の足で歩くことよって、自分と向き合う時間ができてしまうのであろう。
 足は前に向かって進んでいるが、心は過去を遡っていく。そんな物語でございます。

bion
トミーさんのコメント
2024年7月11日

共感&コメントありがとうございます。
歩き旅だと時間が長く感じられて、独り言が出て色々考えるしか無さそうですね。

トミー
トミーさんのコメント
2024年7月10日

自分と向き合う時間、信仰を持つ人々にとっては神との対話なのかもしれませんね。無宗教の自分などにはピンと来ないですが。

トミー
Mさんのコメント
2024年6月19日

私も予告を見て、男としか考えていませんでした。

M