劇場公開日 2024年9月13日

ぼくのお日さまのレビュー・感想・評価

全174件中、1~20件目を表示

4.0痛みも含めての人生

2024年9月16日
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鑑賞方法:映画館

ひと冬のあたたかさと痛みでツーンとなる物語。
光と雪の白さ、スケートリンクを滑る音、まだ純真無垢な中学生のふたり、全てが美しくて、全てが眩しくて、そして痛い。

中学生ふたりの恋と言うにはまだ早い、淡くて朧げな感情は、綺麗だけど綺麗すぎる故に潔癖で、でも思春期ってそうだったかもなと思う。

吃音で言葉がうまく出てこないタクヤが、必死に想いを伝えようとする姿は、吃音気味の甥っ子が浮かび応援せずにはいられなかった。
徐々にフィギュアスケートを楽しむ姿は見ているこっちがニコニコしてしまったし、やっぱり楽しいや好きな感情が上達の近道だよなと思い知る。

見た後、痛いけどこの痛みも含めて人生だって思える映画だった。

それにしても、荒川役の池松さんは、本当に撮影前までスケート出来なかったんですか?
コーチ役だから相当努力されたんだろうなと思うけど、全然違和感なかった。本当にすごい役者さんだよ。
若葉竜也と池松壮亮が共演してる幸せを噛み締められる作品でもあった。

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AZU

4.0言葉を超えた忘れがたい瞬間の数々が胸いっぱいに広がる

2024年8月31日
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鑑賞方法:試写会

ひと目見た瞬間に引き込まれる作品というものがある。まさに本作も同じ。決して強烈なインパクトを放つ類ではないが、この全てを照らすお日様のような大らかさ、透き通った柔らかな光、交わされる心と心、未来へと続く道筋に、こちら側から胸を開き溶け合いたくなってしまう逸品だ。思いがけずフィギュアスケートに魅せられる少年の物語という意味では『リトル・ダンサー』を彷彿とさせる部分もあるが、一方で私が惹かれたのは本作が「眼差しの映画」でもあるという点だ。日々、フィギュアの虜になっていく少年の様子をきちんと見ている人がいる。また少年と少女、コーチが一体となって練習に打ち込む時、窓からは穏やかな陽光が微笑むように射し込んでいる。踊ることへの喜びを体現する若き二人もさることながら、池松壮亮のナチュラルな存在感には息を呑んだ。慈愛に満ちた表情で指導する一挙手一投足は、今年観た中で最も忘れがたい名演の一つと言えそうだ。

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牛津厚信

3.5向けられる「視線」、はずされる「視線」

2025年1月4日
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鑑賞方法:映画館

今年1本目は去年見逃したこの映画。
美しい雪の風景にフィギュアスケートを舞台にした純心なボーイミーツガールの物語が映える。
コーチ役は、ココ数年仕事し過ぎな池松壮亮さん。し過ぎなのも最もな芝居と身体能力の高さを見せ付けられます。
また、共演の若葉竜也さんも、昨年はミニシアターから飛び出して、TVドラマというメジャーな場に足を踏み入れておられた。
しかし、何と言っても魅力的なのは主演の子役2人。2人の向けるピュアな視線が映画に温かい厚みを与えている。
この映画は「視線」の映画だね。
気持ち良く爽やかで、新年に相応しい映画でした。

#ぼくのお日さま

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naichin

4.0美しさと、残酷と、

2024年12月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ドビュッシーの「月の光」に纏われて、
美しいフィギュア・スケーターが舞う。
ヒソヒソ声の多い静かな映画中で、そのシーンは
三上さくらの決意を告げるように激しい。
“微塵も許さない“
私のスケーティングに荒川先生の
“訳ありな人生“の介入を、
私のスケーティングは、
“アイスダンスなんかではない“
半分お遊びの、吃音リハビリのような、
タケシのスケート
に、“組み込まれたくない“

繊細な映像表現の情景詩のような映画です。
時にソフトフォーカスして焦点が広がりぼやける。

美しい少女スケーター。
吃音の少年は、何をやっても下手っぴ。
唯一、荒川先生の教えてくれたアイスダンスの基礎。

「滑れるようになったタケシ」
さくらとの幸せな時間、
荒川先生の掬い上げてくれる優しさ、
さくらは心構えも既にプロで、
彼女はある意味で完成しているし、
心に“遊び“がない、
だから潔癖で汚れや妥協を許さない、
タケシは流されただけ?

でもタケシの自信になったと思う。
小さな小屋の芝犬、
雪中の真っ赤なポスト、
高い橋を走る電車、
置いてかれる荒川先生の恋人、
車に積まれた思い出品の段ボール、
(なんで捨てないんだよ!!)
この町を出て、また次の町へ流れていくフェリーボート、

捨てたもの、捨てられたもの、
残したもの、
タケシの心に荒川先生が灯した明かりが、
タケシのこれからをを支えることを、
私は心の中で、
願っている。

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琥珀糖

3.5よかった

2024年12月23日
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鑑賞方法:映画館

昨年、ドラマ「天狗の台所」で知った越山敬達君。
今放送中のシーズン2では、随分大きくなったし演技も上達。
今作は、撮影時期が遡って、更に初々しかった。
9月公開時は見られなかったが、本日見たのは寒い今の時期にピッタリだった。

雪の街の小さなお話。
表現する事や、伝える事は難しい。
(吃音や障害、性的嗜好などのありなしにかかわらず)
思春期のそれぞれの恋心がとても淡く、感情が静かに揺れ動くような作品だった。
2人がスケートしてるシーンは美しかった。

池松君の声が、いつにもまして心地良かった。スケートやった事ないというのがスゴい。
ハンバートハンバートは、おかあさんといっしょかなんかの子ども番組だったかな、「ポンヌフのたまご」だけしか聞いた事ないけど、良いデュオですよね。

*****
ちょっと、昔見た いしだあゆみの「時計」を思い出した。

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ふわり

5.0淡く輝く「ぼくのお日さま」

2024年11月25日
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鑑賞方法:映画館

言葉で多くは語られないものの、目線の揺れ動きや画面のトーン、映像の前後関係などによって登場人物の心情がしっかりと伝わってくる作品。

タクヤが初めてサクラに目を奪われるシーンや、荒川が初めてタクヤを見つけるシーンは、彼らの「お日さま」がここにあるのだと如実に表されている。そしてそれは、サクラがじっと荒川を見つめる時も同様の意味を持っている。

加えて、サクラにとっての「お日さま」である荒川が、しかし彼女の理想通りの存在ではないと気づき、失望を顕にした時、作品のトーンがぐんと下がる展開も面白い。

そして彼らの美しいバランスは崩壊し、スケートを通じた繋がりも失われる。

だが、だからこそ何度失敗し転んでも立ち上がるタクヤというキャラクターが重要になるのである。

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たく

4.5太陽と月

2024年11月17日
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鑑賞方法:映画館

スケートリングで滑るサクラに合わせて流れた音楽がドビュッシーの月の光。「僕のおひさま」は「月の光」、たけるにとってそういうことなのかな、と。序盤から心掴まれた。

おそらく少し時代も前の北海道の小さな街(函館?)の染まってないその街感の演出の仕方、
そこで生きる人たちの生活の表現が凄いな〜と。

物語的にも、活音を抱えるたけるの頑張りや、そこに光を見てる池松君、それを見て?のサクラのそれぞれの心情が刺さってくるものがあった。
たしかのサクラから観たらなんでアイスダンス?なんでこいつ?先生どうした?ってなるよなそりゃと思うけど

エンドロールで流れるハンバードハンバードからも伝わるたけるのやるせなさや、当時の小さい街では理解されない恋愛感情をもつ池松君の苦悩とか、見ていて苦しいものが込み上げてくる反面、
地域の美しさ、羽を広げたように滑るタケルや、大自然の氷の湖で3人で滑って踊る姿がとても眩しくて印象的だった。

じーんと心に響く良い映画。

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ひろみちゃん

4.5ムーミン谷に春が来た

2024年11月17日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

この物語は冬の物語であるが
人生の春のようでした
すべてが愛おしい時間のように感じ
そしてとても残酷でした
早く雪が溶けないかなと思っていた少年が春が来ることを名残惜しくなる頃
スナフキンは旅立ちます
また帰ってくるよねというムーミンに
わからないと言う
そこはムーミン谷に冬が来たらねと
本来なら逆だけどそう言ってよスナフキン
と涙ながらに思いながらもその対話は素晴らしかった
二人で滑るシーンはとてもとても幻想的すぎてこの世のものとは思えないぐらい美しいシーンだったからこそ、その後のあのシーンは
滑りきったあと何を思ったのか
さらに青年はなんと言ったのか考えさせるなと噛み締めているとハンバートハンバートが歌い出すんですよ
そんなの涙しかない
素晴らしかった

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sasaki

2.5映画の雰囲気と曲がマッチ

2024年11月9日
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幸せ

子どもの頃の甘酸っぱい感じ、
大人の苦悩、
キレイな映像

さくらちゃんがかわいい
たくやくんの友だちのキャラが本当にかわいい!

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summer

3.0かわいいと美しいの融合

2024年11月4日
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鑑賞方法:映画館

水彩画みたいな淡くかわいらしい風景とスケートリンクの光線。月光に合わせて逆光で踊る姿。主役の子どもの印象も相まって、かわいさと美しさが融合したような映像美に見入ってしまいました!もう少し話に起伏があったらもっとよかったけど、、、

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wyeth

3.5優しくて温かくてちょっと痛い

2024年11月3日
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鑑賞方法:映画館

ちょっと昔の雪深い田舎町で、緩やかに成長していく思春期の2人を眺める。アイスダンスを楽しそうに踊り、上達するために頑張ったり、友達や家族とのやり取り、そしてちょっと憧れのコーチとの交流。そんな普通だけど尊い日常の一コマが、丁寧に優しく描かれていました。
可愛らしい恋心や青春…かと思いきや、いきなりの棘に切なくなる。もどかしいけれど、しょうがないのかなとも思う。
コーチ役の池松さん、タクヤ、さくらの3人のバランスがとてもステキでした。

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まだまだぼのぼの

4.0お日さまのような光に溢れた映画

2024年11月3日
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鑑賞方法:映画館

スタンダードサイズの画面に映し出される一コマ一コマが、導入場面から一枚の絵として成立しているようだった。気を衒わず、ズドンと主題を真ん中に配置する中央構図が多いのだが、その分、描かれる人や物に、観ているこちらもグッと気持ちが寄る。
最初、その後いじめやトラブルが描かれることを予感し、「主人公タクヤの吃音という要素はいらないのでは?」と思っていたのだが、友人たちがそこを全く問題にしない展開が心地よかったし、マイノリティとはいえど吃音の人は一定数いる訳で、単に身構えてしまうこちら側の問題だった。それに、マイノリティということで言えば、サクラがコーチである荒川の性的指向に嫌悪感を表明することによって、サクラの恋愛感情や思春期ならではの心の動きと、同性カップルにまだ不寛容だった描かれている時代性が、対比的にごく自然に立ち上がっていたと思う。
それに、鑑賞後公式ページを見てみたら、なんとこの映画、ラストの主題歌がきっかけで作られたことがわかり、なるほどと思った次第。
(ちょっと脱線するが、エンドロールの主題歌の歌詞を見ながら、歌だと吃音が出ないというのは、「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」でも出てきたエピソードだったなということを思い出した)

フィギュアスケートの場面で流れるドビュッシーの「月の光」。「ぼくのお日さま」というタイトルなのに、月の光なんだ…と漠然と思いながら観ていたが、月はお日さまによって光輝くのだから、これ以上の曲はないのかとこれも途中で思い直した。
帰路で、妻に「タクヤにとって、サクラがお日さまってことだったのかな?」と話しかけると、妻は「私は、荒川コーチやフィギュアスケートそのものがお日さまだったんじゃないかな?」と言っていて、確かにと思うと共に、荒川自身もタクヤとサクラ2人の関係をお日さまのように、まぶしく暖かく感じていたんだろうなと思いが広がった。
とにかく、全編、お日さまのような光に溢れた映画。

この奥山監督はまだ28歳とのこと。ベイビーワルキューレの阪元監督も28歳。ナミビアの砂漠の山中監督は27歳。日本映画の若手の活躍がこれからも楽しみ。

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sow_miya

4.5何とも言えない余韻あり

2024年11月2日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

劇場では見逃すかと思いましたが、タイミング合い、ラッキーでした。映像がとてもよく、ペアの二人はほとんどセリフないのに自然でわかりやすい。カセット時代ならではの風潮や意識も前提なのですね。ほろ苦いながら、希望も感じる結末かと思いました。男の子はどこまで事情を知っているのだろうかと思いました。若い俳優のお二人はとても楽しみ。池松さんは素晴らしいですが、若葉さんも出ていると知らずに観て、程よい存在感がさすがですね。

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ひぐらし2(ひぐらしから引継ぎ)

4.5雪と光の美しさ

2024年10月26日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

港町で雪国でスケート、美しい風景は構図がいっぱいです。
男の子の帰り道、女の子の帰り道、コーチが家から見る風景。
男の子からは雪は壁のように目の前に迫り、つついたりして遊ぶ相手ですが、
女の子には足元にある雪は見えておらず、コーチは雪はタバコをふかしてるときに、マンションから風景を眺めているときに映る町全体の一部です。
冬の間は周りに常に雪が積もっているが、一つとして同じような風景になりません。

光の入れ方が印象的でした。
窓からのあたたかな光が照らすスケート場は、少しボケた感じで撮影することで幻想的で楽しい時間が過ごせる安心できる演出がされています。大事な場所の記憶を思い出しているようでした。

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maru mario

4.0すべりこみで観れた

2024年10月22日
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観に行かなきゃと思いつつも、まさにすべりこみセーフで映画館にて。

初雪から雪解けまでのお話。
儚さと優しさと、無垢すぎるが故の残酷さで季節は変わる。
やっぱり映像が綺麗で切り取り方が上手いと見てるだけでも良いな。もちろんお話も流れも好きでしたが、映画館で観るべきだなと。

そして、撮影までの過程が知りたくて久々にパンフレットも購入。プロット完成前からスケートの練習を始めた池松さん、さすがです。

よい時間でした。

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chi-co.

4.5淡い恋、美しい背景、そして美しい少女

2024年10月21日
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鑑賞方法:映画館

萌える

宣伝を一度も目にしていなかったため観賞予定に無かったのだが、ネットの映画記事で絶賛されているのを読んで急に興味を持った。調べて行くと、ヒロインが可愛い(笑)。常に魅力的ヒロインを求め続けている俺なので、それはとても重要なことで、俄然観たくなった。

元々上映館が少ないのに既に公開から間が経っているため、少ない候補から上映館を選んで急遽観賞。

【物語】
舞台は北海道。タクヤ(越山敬達)は夏は野球チーム、冬はアイスホッケーチームに所属するも、チームのお荷物的存在。タクヤ自身も上手くなりたいという気持ちは薄かった。また、吃音(きつおん)を抱えていたため、学校でもバカにされることが多かった。それでも、親友の存在もあり、落ち込むことなくのほほんと日々過ごしていたタクヤは、ある日ホッケーの練習後にフィギュアスケートの練習をしている少女・さくら(中西希亜良)の姿に釘付けになる。

それ以来さくらをじっと眺めたり、ホッケー靴のままフィギュアのスピンをまねては何度も転んでいるタクヤを毎日見ていた荒川(池松壮亮)は、見かねてタクヤに声を掛ける。荒川はリンクの整備をする傍らさくらのコーチをしている元有名フィギュアスケート選手だった。荒川はタクヤにフィギュア用のスケート靴を貸して練習に付き合う。荒川の指導でメキメキ上達するタクヤを見て、荒川はさくらとタクヤにアイスダンスのペアを組むことを提案する。

【感想】
観て良かったと思う。

何よりヒロイン中西希亜良は期待通り可愛かった。この作品で重要な少女の初々しさも十分に醸し出されていた。 本作が映画初出演らしいが、今後の活躍を期待したい。

主役のタクヤを演じる越山敬達も良かった。こちらも可愛らしい少年なのだが、タクヤという特別才能があるわけでもなく、特別頑張り屋でもなく、思わず美少女に見とれてしまう少年の極々“普通”感が良かった。

池松壮亮も当然良い。こういう熱くなく、やや冷めた感じだけど優しい青年は池松の最も得意とするところ。キャスティングが絶妙。

舞台が俺の第2の故郷北海道ということもプラス点。観るまで知らなかったのだけど、雪景色の白さ(道路まで終始白い)が、本州ではなく北海道に違いないと思って観ていたが、そのとおりだった。 この背景の白さもこの作品には重要な要素だったような気がする。

唯一俺が気に入らないのは、本作でも安易に同性愛が使われていること。レビューで俺は度々愚痴っているのだが、LBGTが色々取り上げられている現代なので、同性愛をテーマに取り上げた作品を制作することには文句は言わないが、テーマ的に入れる必要のない作品で安易に取り込むのが気に入らない。本作は無垢な少年と少女の心の動き、そして淡い恋を描くのが主軸だと思う。荒川に普通に女性の恋人がいることをさくらが知る、で十分だったはず。ここにLBGTを持ち込まれると、俺はそっちに頭が行ってしまう。LBGTを否定するつもりはないが、やはりマイノリティーであることは間違いないので、「同性カップルの存在なんて全然普通」とは俺には思えず、作品のテーマとして必要以上に意識・印象がそっちに引っ張られてしまうから。

それが自然に受け容れられる人には、なおさら良い作品と思えるのではないか。

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泣き虫オヤジ

5.0冬靄

2024年10月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

萌える

吃音をもつ少年タクヤは、ホッケーの練習の帰りにさくらという少女のスケート姿に心を奪われる。
さくらのコーチの荒川はタクヤにスケートを教え、2人で男女のアイスダンスに挑戦しないかと提案する。
雪が降りはじめてから雪がとけるまでの小さな恋たちの物語。

傑作。
冬の日差しのように温かくて氷のように冷たく痛い。
ひと冬のあまりにも美しく残酷な青春。
映画を観終わってから予告やポスターを見ると自然に涙が溢れてきてしまう。
ああなんて無垢で罪深いんだ。

もうね、「月の光」が流れる時点で私の映画なんだけど、こういう痛みを伴う少年少女の成長譚って大っっ好きなんですよ。
映像、音楽、役者、ロケーション、全てが完璧。
この映画について多分永遠に喋ってられるけど、これ以上言うこともない気がする。
公開からだいぶ経っての鑑賞になってしまったのが残念。
もう一回行きたいがちょっと難しいか……
あと、冬か春に公開して欲しかった気もする。
おかげで冷房が寒い寒い。
劇場がスケートリンクだったよw

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唐揚げ

4.0流行りの映画より満足度は高いかも

2024年10月20日
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鑑賞方法:映画館

流行りの映画よりも観劇後の満足感は高いかも…

当初、観る作品から外していたのだけどあらすじやコメンテーターの感想を読んで観たくなった作品

スケートコーチの恋人のくだりでいつ出て来るのかなぁと思っていたけど気付くまで30分経過してた
他人の癖等に対して許容範囲が広いと思っていたけど自分もまだまだだなぁと思った次第。

良い小説を読んだ後の様な満足な読了感が残る映画 8
とても良い作品でした

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pantara

3.5キラキラしてる

2024年10月19日
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鑑賞方法:映画館

今日は「ルックバック」に続いて2本目。
テアトル新宿は池松さんの舞台挨拶がある回で入れず、時間が空いたため「ルックバック」を観ることになったのだけど、まるでこのための2本立てのように、どちらも子どもから大人になる一瞬の、息を呑むような瞬間を描いた奇跡の作品だった。
そして、どちらも痛くて優しかった。

こんなふうに時間を描ける映画ってすごい。

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Tomoko

3.5美しい

Nさん
2024年10月19日
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鑑賞方法:映画館

3人でキラやかなシーンは素敵でした。
男2人の演技もさすが。
でもなんかせつなすぎて、、救いがたりないなぁ
女の子可愛くて綺麗でした。

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N