劇場公開日 2024年9月13日

「吃音は必要条件だったのか?」ぼくのお日さま 守井 象さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0吃音は必要条件だったのか?

2024年9月19日
iPhoneアプリから投稿

先ずは映像の縦横比
アスペクト比も画質もアナログ放送時のブラウン管TV
これで何十年かは時代を遡る

池松のスケート本物っぽい 経験者なのだろうか

タクヤが一心に見惚れていたのはさくらだったのか、フィギュアだったのか、双方だったのか判然とはしない
思春期とはそんなものかも

ドビュッシー「月の光」...偶然、昨年から aoが日本語歌詞を当てている「月のひかり」にずっと浸かっていたのでシミジミし続けていた

Days of Heaven…特に凍った湖でのシーン 他人の幸福そうな様子を眺めていて それだけでじわじわ涙が滲み続けていた これだけで鑑賞料金以上に値いする不思議な体験だった

逆にモヤモヤするのは
さくらにはコーチ荒川を慕う気持ちがある だけど荒川と親しさを増すタクヤに嫉妬する様子はない なのに
偶然見かけた荒川の男色を確信的に疑い一方的に断罪して背を向けた(確認不十分)
仄かな恋心を踏み躙られ?怒りに任せ、スノッブな母親にぶちまけて
そして3人の良好に思われた関係をさくらの一存で壊してしまった
そのことを彼女自身が生涯後悔しそうもないという終わり方
荒川もご当地からもパートナーからもあっさりフェードアウトしてゆくのみ

フィギュアを離れていたタクヤはコーチから貰ったフィギュア靴を傍らに、さくらと出くわす
二人はペアを再開するかも、って?
当時だったらあり得る成り行きなのか?
とてもモヤモヤする

エンディングクレジットにテーマ曲の歌詞もアイスダンス軌道で文字化されており タクヤが吃っていたことを改めて!思い返した

タクヤの吃音に対する劣等感?はさほど深刻には見えなかった
果たしてこのエピソード(吃音)はこの物語の必要条件だったのだろうか? 取って付けた感が否めない

『竜とそばかすの姫』に於ける美女と野獣リスペクトのように、あらかじめテーマ曲ありきで、こじつけられてしまったのでは

守井 象
守井 象さんのコメント
2024年9月23日

ありがとうございます

やはり『竜そば姫』のパターンだったんですね
もしその予備知識を携えて見直すと、モチーフに縛られて全体的な整合性、ストーリーのフレームさえ損ない得ることがより明瞭になってしまうように思えます

池松さんの役者根性を我々は観たのですね

守井 象
night runnerさんのコメント
2024年9月23日

まず、この歌ありきで創られたそうです。

池松壮亮さんは氷の上に立ったこともないそうですよ。

night runner