「少ない要素だが濃密。」ぼくのお日さま masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
少ない要素だが濃密。
カンヌの「ある視点」で選ばれてるからただの子供友情物じゃないな、、、と思っていたが、今現在の問題や生きづらさがきちんと提示された良作です。
実にシンプルで情報量もエイリアンに比べると(比べてはいけない)少ない訳だが、どの絵も濃密で美しく、風景だけのカットはほぼ無いのに北国の美しい自然が突き刺さる。少ない要素に観る者が誘導され人物の深部を堪能する感じだろうか、、、だからって濃い演技は一つもなく全てが実に自然だ。
ネタバレになるからあんまり書けないが、子供の一言で私も傷ついた事がある。子供は経験値高くないけど、生物の原型に近いからこそその言葉は鋭い。
先生はどこに行くんだろう?
何か前向きな方向を少し感じた。映画の終わり方も気が利いている。こんなに余白が多いのに、ある意味スキの無い映画だと思う。
でもタイトルはコレでいいのだろうか?
越山、中西主役の2人を池松の静かで確かな演技が支えている。スケートシーンは本当に美しいよ。
余談だが舞台が実家の近くで、色々美しく撮れていて嬉しかったなぁ。
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