劇場公開日 2024年9月13日

「痛みも含めての人生」ぼくのお日さま AZUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0痛みも含めての人生

2024年9月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ひと冬のあたたかさと痛みでツーンとなる物語。
光と雪の白さ、スケートリンクを滑る音、まだ純真無垢な中学生のふたり、全てが美しくて、全てが眩しくて、そして痛い。

中学生ふたりの恋と言うにはまだ早い、淡くて朧げな感情は、綺麗だけど綺麗すぎる故に潔癖で、でも思春期ってそうだったかもなと思う。

吃音で言葉がうまく出てこないタクヤが、必死に想いを伝えようとする姿は、吃音気味の甥っ子が浮かび応援せずにはいられなかった。
徐々にフィギュアスケートを楽しむ姿は見ているこっちがニコニコしてしまったし、やっぱり楽しいや好きな感情が上達の近道だよなと思い知る。

見た後、痛いけどこの痛みも含めて人生だって思える映画だった。

それにしても、荒川役の池松さんは、本当に撮影前までスケート出来なかったんですか?
コーチ役だから相当努力されたんだろうなと思うけど、全然違和感なかった。本当にすごい役者さんだよ。
若葉竜也と池松壮亮が共演してる幸せを噛み締められる作品でもあった。

AZU