「皎!?読めへん!」35年目のラブレター 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
皎!?読めへん!
2025年映画館鑑賞25作品目
3月9日(日)イオンシネマ北上
ACチケット1400円
監督と脚本は『今日も嫌がらせ弁当』の塚本連平
家庭の事情で満足に学校に行けず字の読み書きができないまま大人になった西畑保
とても優しい店主のおかげでなんとか寿司屋の職人として仕事にありつけた
店主の紹介でお見合いすることになった西畑保は字の読み書きができないことが言えないままタイピストの皎子と結婚する
結婚後もなんとか誤魔化していたがついにバレてしまう
それでも夫を支え続けた妻皎子
そんな2人も歳をとった
2人の娘も結婚ししばらく経った
そんなある日に妻に感謝を込めてラブレターを書くため夜間学級に通い始める保
実話を元にしている
だから皎子
読めない
皎という漢字があったのね
咬に似ているが意味が全く違う
観客の入りはわりと多かった
年配の割合が高かった
笑いあり涙あり娯楽映画のお手本
感動した
涙が溢れた
卒業式でのヤスケンがダメ押し
結局ラブレターを読んでもらえなかった展開
演技力の高さでは若手No. 1の上白石萌音に負けずと劣らない重岡大毅の熱演に感服
青年期と壮年期が全く似ていない西畑夫妻はご愛嬌
こういうのはあくまでも「願わくば」
これが映画の評価に左右されてはいけない
重要なのはそこじゃない
優しい映画
関西弁は東日本の人間からすれば下品できついイメージがあるかもしれない
それは横山やすしや西川のりおや明石家さんまなどあっちのお笑い芸人のせいと言えなくもない
『澪つくし』で沢口靖子の臀部を触った時のさんまの表情が今でも忘れることできず時々彼を観ると背筋がゾッとする
岩手と宮城の県境付近の市から関西の大学に通ったという知人の体験談では日生球場の近鉄ファンはびっくりするほどに相当きつかったらしい
しかしこの映画の関西弁はとても優しい
関西といってもいろいろだし
近鉄ファンは日本プロ野球の文化と歴史としてそれはそれで良いと自分は思うけど
今の時代だったら炎上とか馬鹿馬鹿しいしどうでも良いし
実際東北ののんびりとした人たちからすると本格的な大阪弁で捲し立てられると怯える可能性が高いので関西人はそこのところ広い心を持って理解して欲しいものである
短気を起こして削除したところで関西のイメージが良くなるものでもない
配役
読み書きができない寿司屋職人の西畑保に笑福亭鶴瓶
保の青年期に重岡大毅
保の幼少期に渋谷そらじ
保の妻でタイピストの西畑皎子に原田知世
皎子の青年期に上白石萌音
西畑夫妻の娘で長女の石川浩実に徳永えり
浩実の幼少期に倉田瑛茉
浩実の夫の石川一秀に本多力
石川夫妻の息子の石川大地に川田琥太郎
石川夫妻の娘の石川ゆかりに河村美空
石川夫妻の娘に山田結愛
石川夫妻の娘の幼少期に近田心
石川夫妻の娘の幼少期に近田聖
西畑夫妻の娘で次女の上原美紀にぎぃ子
美紀の幼少期に太田望織
美紀の夫の上原信介に辻本祐樹
戦争で両親を亡くし空襲で妹たちを助けるために顔に火傷を負い妹たちの親代わりになった皎子の姉の佐和子に江口のりこ
保の近所に住むおばさんパーマの松本光江にくわばたりえ
保を雇う寿司屋の逸美に笹野高史
昼の中学で担任を務めたものの学級崩壊で自信を無くし夜間学校の先生になったバツイチの谷山恵に安田顕
夜間学校の生徒の田中未来に瀬戸琴楓
夜間学校の生徒で対人恐怖症だった山本翔太に白鳥晴都
翔太の父に諏訪雅
夜間学校の生徒の山下トメに大西多摩恵
夜間学校の生徒で配達員に武田祐一
夜間学校の生徒にPipe
夜間学校の生徒にAlireza
夜間学校の生徒にふじわらみほ
夜間学校の生徒に高見周市
夜間学校の生徒に三村伸子
工場の社長に大久保運
蕎麦屋の店員に川並淳一
蕎麦屋の店員に平岡亮
皎子の主治医に中田春介
市役所の職員に佐藤夕美子
幼少期の先生に森レイ子
寿司屋の客の吉松に笑福亭鉄瓶
寿司屋の客の青木康弘に筧十蔵
旅館の女将に松永玲子
料亭の女将に川俣しのぶ
夜間学校に通う女生徒の小学生の娘に森田夏央
いじめっ子に和田将吾
いじめっ子に三浦蒼生
いじめっ子に木下瑛太
いじめっ子に花谷聡亮
いじめっ子に山田忠輝