蛇の道のレビュー・感想・評価
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To the Ends of the Underworld
Serpent recalls Creepy in terms of grisly rural captivity. This time the good guys find themselves in Mr. Vengeance predicaments as they get to the source of a child's murder. The director's signature style might remind one of the chilling abstractions in his horror film Cure. French actors Almaric and Dazi's performances show Kurosawa's destined for international ensembles. Not a happy one.
黒沢清監督の巧みなセルフリメイク。柴咲コウのアクションも意外に良い
ポスターとフライヤー用の縦長の画像(当サイトのフォトギャラリーでは14枚目)のアイデアにまずうならされる。本編を観た人なら、小夜子(柴咲コウ)とアルベール(ダミアン・ボナール)が引きずっているのが拉致した男を押し込めた寝袋だとわかるが、この黒い寝袋が禍々しい大蛇に、そして草むらを引きずった跡が「道」に見えるではないか。
高橋洋脚本・黒沢清監督のオリジナル版「蛇の道」は、たしか2000年代前半に知人から哀川翔主演「DEAD OR ALIVE」シリーズを推薦されたのがきっかけで哀川出演作をVHSでレンタルして観まくった中の一本。それっきりなので細部は忘れたものの、復讐のため拉致した男たちを廃屋に監禁してビデオを見せ精神的に追い詰めていく閉塞感が、今回のセルフリメイク版でも効果的に再現されたように思う。
かつて哀川が演じた役を女性に置き換えて柴咲コウに演じさせるというのは、黒沢監督にとっても柴咲にとってもチャレンジだったはずだが、結果的にうまくはまったと感じる。フランスの病院で働く精神科医(夫は日本に戻り別居中)が幼い娘を惨殺されたアルベールの復讐の手助けをするという設定は、ホモソーシャルなコミュニティーにおいて男性に頼らず自立した女性という面で現代的なアップデートにもなった(さらに推測するなら、外国人男性からは日本人女性がより謎めいて見えるという効果もありそう)。柴咲コウがアクションでも健闘していて意外だったのだが、フィルモグラフィーを見たら2008年の「少林少女」でカンフーアクションを披露していたのを思い出した。それでも現在40歳代前半でこれだけ動けるなら、シャーリーズ・セロンやジェシカ・チャステイン、あるいはだいぶ年上だが「エブエブ」のミシェル・ヨーらの出演作のように、熟女アクションを目玉にした企画がこの先続いたとしても不思議はない。
黒沢監督にとって初の海外作品「ダゲレオタイプの女」は、新しいことにチャレンジする意気込みが伝わった反面“よそ行きの顔”を見せられたようなさびしさもあったが、今回の「蛇の道」は海外作品でも“黒沢清らしさ”が随所に感じられてとても嬉しい。
やはりベテラン俳優の真ん中で堂々たる演技の柴咲コウが凄い
Vシネマのセルフリメイク・フランス映画。
とにかく大量のフランス語のセリフ、無表情の恐怖、蛇のような目、柴咲コウの存在感が圧倒的に凄い。
さすが、大河ドラマ主演で1年間演じただけのことはある。
ベテランフランス人男優たちに囲まれても引けを取らないどころか、コントロールすらしているように見える。
特に、復讐する男がいない人質とだけいるときに、突然取引を提案してくるところが狡猾で面白い。
いい機会だから、またフランス映画に出てほしい。
また、アクション・シーンや寝袋を引きずるシーンでは、その長身の身のこなしが画面に映える。
フランス男優陣の中では、「007慰めの報酬」に出ていた、マチュー・アマルリックが面白い。
捕らわれの身で命すら危ないのに、どこかユーモラス。
三人しか出ていない日本人(しかも一人はリモートのみ)の一人で、このためだけにパリに渡り、1日だけ撮影したという西島秀俊の役も、診察室のシーンで、患者でありながらも柴咲コウとの距離を詰めようとするところは緊張感があってドキドキする。
大筋はいいけど・・・
フランスを舞台にした映画
日本人心療内科医は、フランス人の患者の復讐を助けている
その経緯などは、基本紹介がないからこそ
少しどうして?って思う部分も残る
復讐したいフランス人は感情に振り回され、
それでも復讐に向けて進む
日本人は、淡々と復讐を助けていく
感情の見えない感じが、恐怖を感じる存在
スタンガンと寝袋で簡単に拉致されちゃうし、
捜査されてる感じもないのが
やっぱりハテナがついてしまう
大筋は納得できる終わり方でした
キーワード:続けることと終わらせること
どちらが苦しいか、人によって状況が異なる
柴咲コウさん以外の日本人の方は本当に一瞬しか出ない。
でも2人とも深い意味があったように私は感じた
夢の国の裏側
蛇と言うには少し優しい。
もう少しねちっこさがほしかった。
ジワジワ追い詰める怖さがほしかった。
主人公より西島秀俊が怖い。彼は果たして無関係だったのか?
きちんと治療を受けれてたのか?怖い。
パリ好きが期待したパリは全く出てこない。
廃墟や森ばかり。
マチュー
オリジナルは未見。従ってフランスでリメイクされた理由も分からぬまま、ただ観た印象での感想。
いきなり事件から描き始めてやがて動機や経緯が徐々に明らかになってゆくつくりはまぁスタンダードだよね。そこに挿入される西島秀俊のエピソードの存在意義は不明だったけど…
わりと終盤まで柴咲コウ演じる小夜子があれ程協力する理由が不明なままながら、最終的には納得。ただ、ずっとあの素人っぽさのまま進むのが観客にとっては不安要素でしかなかった。まぁ狙いなんだろうけど…
個人的にはある一線を越えてからのマチューの諦めっぷりが堪らない…
復讐の果てにあるものは・・・
ファンの人には申し訳ありませんが、この作品、自分には合いませんでした。
柴咲さんの全編フランス語の演技とか、頑張っているのは素晴らしいと思いますが・・・
黒沢監督が自分の作品をセルフ・リメイクしたようです。
復讐劇の脚本が素晴らしく、限られた人しか見ないVシネマではもったいないと言うことで、世界に向けたフランス語のリメイクらしいですが・・・
そんなに面白いかな?
リベンジものは、大好きなジャンルなんで、期待してたんだけど・・・大きすぎたかな?
思った程じゃなくてガッカリでした。
【ネタバレ】
気になった所を幾つか・・・
ホラー大好き親父としては、拷問からドぎついスプラッターを期待してたんだけど、それは無かった。ただ、食事を目の前でバラけたり、そのままで排泄させたりと、尊厳をおとしめるえげつなさは、あった。見た目じゃ面白味が、よくわからないけど。
拉致の仕方が雑すぎる。ばれたらどうするの?
武装集団に素人が拳銃一丁で挑む?
あれだけ銃声が響いているのに、誰も気づかない?
子供たちの様子も気になる。なんか信頼しきってないかな。(「約束のネバーランド」みたいにまんまと騙してるってことか?)
柴咲さんが、復讐の手伝いをする振りをして、実は自分の復讐を実行していた真相には、満足でしたが・・・それまでがね~。
あまりにも淡々とし過ぎて、面白味がなかった。
柴咲さんの怖さは、十分に感じられた一本でした。
アクション?シーンに失笑
オリジナルは見ていません。好きな日本人俳優が何人か出てくるので鑑賞しました。
フランス語で淡々と描かれるのは眠気を誘いますね。
ホラーというか怖さ演出もありますが、どこかシュールで、特に最後の方のアクション?シーンは、クスッとしてしまった。あれは演出なのか、、、よく分かりませんでした。
サイコパス演出も控え目、ちょっと物足りない。
最後の10分で予想外の展開もありますが、予想の範囲内という感じでした。
個人的には全員フランス人でリメイクでもよかったような
Vシネのほうも観ている。観てると確かに比較したくなる。なるべくそこに引っかからないように物を言うとすると、若干長いな、ということ。なんだか背景もみんな丁寧に見える。丁寧に見える分だけ長いのか。いやどうしても比較しちゃうな。
まずはネタが国際的にもSNSで問題にもなったりしたのにも直結するネタでよくよく考えたら今日的であった。そしていわゆる復讐ではあるが、復讐する側が何を考えてるかわからない危険な奴らというのはやはり変な話。しかもダブルで。
個人的には日常の中にぶっ込まれる非日常としてのダークワールド(監禁&拷問)が面白いと思う中で、ドラマとして中心にいるのが女性でもいいのだけど、もちろん日本人であるのもいいのだけど、個人的にはそれが非日常に見えてしまい、ついでに患者で出てくる西島秀俊もあわせると、これ全部フランス人で観たかった感が強い。もちろん柴咲コウは悪くない。
それと、やっぱり黒沢清は拷問道具と拷問シーンになると画面が生き生きするなぁ、と思った。
柴咲コウが、いいね。
セルフリメイクらしいが、オリジナルは知らない。フランシスが舞台だ。なぜ、こうなったのかは、わからない。SAWみたいな感じもする。残酷だね。西島秀俊や青木崇高らもちょい役でした。柴咲コウも、復讐にクールに挑む感じが良かった。
拷問かましてよかですか?サヴァ?
2024年映画館鑑賞54作品目
6月23日(日)シネマ・リオーネ古川
通常料金1900円
監督と脚本は『地獄の警備員』『蛇の道(1998)』『散歩する侵略者』『旅のおわり世界のはじまり』『スパイの妻 劇場版』の黒沢清
舞台をフランスに移したセルフリメイク
1998年版は未鑑賞
半年かけて勉強した成果が出たのか柴咲コウのフランス語は上手
まあ僕はフランス語に詳しくないのでよくわからないけどフランス語が母国語ではない外国人だと思えば上出来の方ではないか
小夜子とアルベールはコンビを組んで組織の一員だった連中を拉致し拷問を加え復讐する話
2人は組織によって子供を殺されている
謎の組織が子供の人身売買や臓器売買に関わっている
金持ちに売れなかった子供は生きながら解体されるようだ
話としては残虐だが映像としてはかなり配慮されている
それを退屈と判断するか良識的と判断するかは人それぞれ
柴咲コウの芝居がアクション以外は単調すぎる
そういうキャラなのかもしれないが欠伸が出る
配役
パリ在住の心療内科医師の新島小夜子に柴咲コウ
8歳の娘を惨殺されたアルベール・バシュレにダミアン・ボナール
既に解体されたミナール財団の元会計係のティボー・ラヴァルにマチュー・アマルリック
ミナール財団のボスだったピエール・ゲランにグレゴワール・コラン
小夜子の患者の吉村に西島秀俊
日本に住む小夜子の夫の宗一郎に青木崇高
柴咲コウ
黒沢清作品は要チェックゃ~ッ!ということで日曜雨の中、吉祥寺へ(・∀・)
黒沢清作品といえば「不穏」
今作も音楽が殆ど流れないなか、柴咲コウと訳ありフランス人男が
何やら怪しい行動を‥
ミステリー仕立てだが、なかなか真相は明かされず、とにかく「不穏」
なんなら少し笑えてきます オレダケ⁉
最後に謎解きはされるのだが、はっきり言って真相はどーでもいいデスヨ(自分はね…)
この作風が全然ダメという人がいるのも理解はできますが、黒沢清作品なので個人的には満足です オワリ!
久々の柴咲コウの作品で楽しみにしてました! 驚いたのが周りが外国人...
久々の柴咲コウの作品で楽しみにしてました!
驚いたのが周りが外国人の中完全に馴染んでる所が凄い!全く浮いて無いしなんなら現地の方?と言ってもおかしくないぐらい自然で美しい美貌にピッタリでした。
ラストが衝撃過ぎて目ん玉飛び出ました!
全部良かったと言いたいがどうしても腑に落ちないのが西島さんは必要だったのか?どうしても日本人を使いたかったらあまりなの知れてない役者の方がより一層ストーリーに馴染むと思うのですが?知名度あり過ぎる西島さんじゃバランスが悪いです、そこだけ残念。
上映館なんで少ないんでしょうね、面白いのに…。
猟奇的な彼女
柴咲コウが序盤から終盤に行くにつれ変貌していく。
娘を惨殺された父親の復讐を手助けしていくのですが、どうにも行動が腑に落ちない。と、思ったらそうゆう事か…。
序盤はドキドキして観てましたが、中盤は同じような繰り返しで内容的には物足りないし、終盤もスッキリしない。
映画としてはいまいちでしたが、柴咲コウは良かったです。
サスペンス復讐劇
娘を殺された男とそれを助ける柴咲コウという筋書き
入りは凄く面白い。
しかし次第に違和感が表れて、、、
柴咲コウのフランス語は日本人のフランス語という感じで良かった。
心療内科医という役柄も悪くなかった
フランス人俳優の感情がイマイチ分かりにくく喜怒哀楽を掴めなかったので、流れに乗れなかった。
日本を舞台にリメイクしたらもう少し面白いような。
西島さんの出演シーンは何を伝えたかったのか?
箸休め?
名作Vシネのセルフリメイク
黒沢清監督による哀川翔さん主演の名作Vシネマのセルフリメイク。
内容はほぼそのままながら、性別と舞台の変更に伴って変わっている部分が、本作の面白さにも繋がっている。
オリジナルより乾いた感じが出ているが、オリジナルのような不安定さは少なく感じる。
また、オリジナルはVシネの為か90分以内に纒められているのに対し、120分近くあるので少し長く感じるかな?
#蛇の道
#黒沢清 監督
98年の方より長いのに何だか説明が無い疑問がいっぱい
皆演技力素晴らしいけど
何だか疑問がいっぱい!!
西島さんの役は何の作用なのか❓主人公の落ちていく気持ちを表すためにしたか?それとも他?
最後のために進めている伏線も無し
集団犯罪にもやっぱり違和感があり、結末の逆転は驚くより意味不明の方が多く感じた。容疑者と犯人は何の関係❓犯人の意図は?それらは観客に任せるのは失格だと思う。
技術も黒沢きよしっぽくない。危険を表す赤色の運用はあるシーンだけ、森林で逃げるシーンも囲まれる感じが無い。
期待はずれだったが、「cloud」を楽しみに待っています
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