劇場公開日 2024年6月14日

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蛇の道のレビュー・感想・評価

全136件中、1~20件目を表示

3.5わかりやすくなった

2024年8月31日
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鑑賞方法:映画館

本作のオリジナル版は、昔VHSを持っていた。何気なしに買ったらめちゃくちゃおもしろくて、今でも黒沢清の最高傑作ではと思っている。それを舞台をフランスに置き換えてセルフリメイクするという。本作は復讐を描くが、誰がなんの目的で復讐しようとしているのかよくわからない。でも、そこが面白かった。今回は、フランスを舞台に日本人の精神科医が出てきて、子供を巡る復讐劇というわかりやすいプロットになっている。それによってドラマの筋書きが理解しやすくなっているが、得体の知れなさは薄れた。単純に画面がオリジナル版に比べて明るいからかもしれない。あるいは哀川翔と香川照之の何を考えているのかわからない雰囲気のなせるワザだったのか。
リメイク版も面白く見たけれど、やっぱりオリジナル版の異様さは抜ききんでいる。オリジナル版は、わかりにくいんだけど、わからないから余計怖い作品なので。
でも、このオリジナルと本編を比べるとやっぱり映画って面白いなと思う。同じ題材でもこんなに違う。同じ作家が作っているにもかかわらず。映画は何にでも変化できるんだなとその可能性の広さに気がつける。

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杉本穂高

3.5得体の知れないシュールな不気味さに推進力が加わった

2024年6月30日
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鑑賞方法:試写会

私の中でオリジナル版『蛇の道』は、シュールな繰り返しによって観客を得体の知れない不気味さへと導いていった作品として記憶に焼きついている。このシンプルなれど核心を突く構造が国境を超え、かくも巧みに言語や文化が変換、翻案されたことにフレッシュな驚きを禁じ得ない。題材が噛み合ったのも意外だが、その分、映画の印象はガラリと変わり、物語のベクトルや力学すら大きく変わった。主演が柴咲コウ(流暢なフランス語の台詞回しに驚愕!)とフランス人俳優に置き換わったことで作品が持つ表情や人間味も増したように思う。オリジナルのシュールさや笑いは減ったが、代わりにどこかメルヴィルを思わせる硬質な色味、倉庫感、観客を突き放す孤高のタッチを迸らせ、そこにやはり黒沢清ならではの、肝心なものを見せずして感じさせる演出が際立つ。オリジナルかリメイクかで好みは分かれそうだが、これすなわち双頭の蛇として、いずれも等しく堪能したい。

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牛津厚信

3.5To the Ends of the Underworld

2024年6月19日
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鑑賞方法:試写会

Serpent recalls Creepy in terms of grisly rural captivity. This time the good guys find themselves in Mr. Vengeance predicaments as they get to the source of a child's murder. The director's signature style might remind one of the chilling abstractions in his horror film Cure. French actors Almaric and Dazi's performances show Kurosawa's destined for international ensembles. Not a happy one.

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Dan Knighton

4.0黒沢清監督の巧みなセルフリメイク。柴咲コウのアクションも意外に良い

2024年6月18日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

怖い

ポスターとフライヤー用の縦長の画像(当サイトのフォトギャラリーでは14枚目)のアイデアにまずうならされる。本編を観た人なら、小夜子(柴咲コウ)とアルベール(ダミアン・ボナール)が引きずっているのが拉致した男を押し込めた寝袋だとわかるが、この黒い寝袋が禍々しい大蛇に、そして草むらを引きずった跡が「道」に見えるではないか。

高橋洋脚本・黒沢清監督のオリジナル版「蛇の道」は、たしか2000年代前半に知人から哀川翔主演「DEAD OR ALIVE」シリーズを推薦されたのがきっかけで哀川出演作をVHSでレンタルして観まくった中の一本。それっきりなので細部は忘れたものの、復讐のため拉致した男たちを廃屋に監禁してビデオを見せ精神的に追い詰めていく閉塞感が、今回のセルフリメイク版でも効果的に再現されたように思う。

かつて哀川が演じた役を女性に置き換えて柴咲コウに演じさせるというのは、黒沢監督にとっても柴咲にとってもチャレンジだったはずだが、結果的にうまくはまったと感じる。フランスの病院で働く精神科医(夫は日本に戻り別居中)が幼い娘を惨殺されたアルベールの復讐の手助けをするという設定は、ホモソーシャルなコミュニティーにおいて男性に頼らず自立した女性という面で現代的なアップデートにもなった(さらに推測するなら、外国人男性からは日本人女性がより謎めいて見えるという効果もありそう)。柴咲コウがアクションでも健闘していて意外だったのだが、フィルモグラフィーを見たら2008年の「少林少女」でカンフーアクションを披露していたのを思い出した。それでも現在40歳代前半でこれだけ動けるなら、シャーリーズ・セロンやジェシカ・チャステイン、あるいはだいぶ年上だが「エブエブ」のミシェル・ヨーらの出演作のように、熟女アクションを目玉にした企画がこの先続いたとしても不思議はない。

黒沢監督にとって初の海外作品「ダゲレオタイプの女」は、新しいことにチャレンジする意気込みが伝わった反面“よそ行きの顔”を見せられたようなさびしさもあったが、今回の「蛇の道」は海外作品でも“黒沢清らしさ”が随所に感じられてとても嬉しい。

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高森 郁哉

4.0終わらない復讐の歌を歌おう

2024年11月13日
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鑑賞方法:VOD

黒沢清セルフリメイク「蛇の道」を観る。終わらない復讐の物語。評判悪かったけど、いや、良いじゃないですか。黒沢清作品でも上位にきますね。監禁場所の窓、小夜子の自転車とその横の壁の滲み、荒れた倉庫の天井、廃工場の水たまりと、黒沢清フェチにはたまらないカットも多数。愛好家はぜひ。

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ピンボール

3.5観てよかった。

2024年10月25日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

前作は観ていませんが、リメイクのオファーがフランスからと言う事で期待して観ました。期待が大きいとガッカリする事が多いのですが、期待を上回りました。こんなサスペンスをもっと魅せてもらいたいです。監督!

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ankh

3.0狂気が足りない

2024年10月24日
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鑑賞方法:VOD

旧バージョンは混沌と狂気の塊で、かなり好きだったんですが、今は整った感があえて物足りないような気がします。柴崎コウの演技は上手いです。

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katmeds

3.0柴咲コウと黒沢清を売り込む為の…

2024年10月17日
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鑑賞方法:VOD

怖い

単純

元作は観てない。
謎が明らかになる過程は強引で雰囲気を大事にし過ぎてか結末を急いだ感じ。
妖しい柴咲コウと鬱々としたフランス映画っぽさはマッチしているとは思ったけど、それだけで押し切った感じ。

…言ってみれば、柴咲コウと黒沢清をより売り込むためのプロモーション映画とでも言えばいいのか

この作品の後にもっと予算のついた脚本も練られた良いものができて欲しいな。

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うつつのつづき

3.5ルンバが怖い

2024年9月22日
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鑑賞方法:映画館

思った以上にオリジナルに忠実だった。なので「何か新しい物を観た!」という興奮は無かったけど、キヨシ作品を観たという気分はちゃんと味わえた。どこがキヨシ作品かというと、ルンバがただ動いているだけで不穏、という場面だったりするのだが。もうそういうのだけで喜べたりする。あと柴咲コウの眼力に衰え無し、を確認出来たのも良かったよ。ほぼオリジナルの雰囲気そのままとはいえ、主人公が柴咲コウになったことによって、映画に新たな狂気が加わったのは間違いなかったし。

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yudutarou

なぜもう一度?

2024年8月25日
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鑑賞方法:映画館

 惨殺された娘の犯人を捜索する男とそれを助ける女性医師。「こいつ」と睨んだ男を拉致し、かなりエグイ拷問。女児殺害の裏にあるものは? この女医はなぜ男に手を貸す? というお話。黒沢清監督が嘗ての自作を、舞台をフランスに置き換えて柴咲コウさん主演でセルフリメイクした作品です。前作は観ていません。

 う~ん、細部の造りが雑過ぎて、「それはないだろ」「そんなの無理だろ」が次々頭をよぎり、僕にとってはホラーにもミステリーにもなり得ませんでした。黒沢監督は2024年になぜ本作をセルフ・リメークしたかったのかな。

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La Strada

3.5フランス映画の皮を被ったVシネマ

Mさん
2024年7月26日
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ある作品を境に今まで熱心に追いかけていた監督の作品にハマれなくなる。そんな経験はないだろうか。
今回はたまたま調子が悪かっただけと思いつつ、作品を追うごとに違和感が増し、やがて追うのを止めてしまう。

自分の例を挙げると、「フィフス・エレメント」、「ラスベガスをやっつけろ」、「ジャッキー・ブラウン」、「ミスター・ガラス」と枚挙に暇がない。

本作の監督黒沢清はどうかといえば「回路」からハマれなくなり、「リアル ~完全なる首長竜の日~」で止めを刺されて、以降追いかけるのを止めてしまった。

なので期待と不安半々で観に行った本作だが、これは良いんじゃない。
ストーリーは基本オリジナルを踏襲しているので驚きはなかったが、主演の柴咲コウとフランスのロケーションが素晴らしかった。

本作の楽しみ方としては、何を言ってるかわからないフランス語を聞きながらスクリーンに身を委ねるが正解であって、ストーリーに面白さを求めたり、過度に刺激的なシーンを求めたりすると、途端退屈な映画になるのではないかと思う。

なので、映画の雰囲気やトーンが合わない人はキツイので、予告編でチェックしてみて欲しい。

残念な点としては、クライマックスの倉庫のロケーションが凡庸でオリジナルの廃工場に比べて見劣りがするのと、組織のボスの件が蛇足に見えた所かな。要はアクションも含めてクライマックスがイマイチだった。

こちらも蛇足だけど、最初に挙げた監督の作品にハマれなくなる問題、時々考えるんだけど最終的にはいつも、やっぱスピルバーグってスゲーって結論に落ち着くね。結論になってないけど。

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M

3.5仏俳優は柴咲コウへの依存性を上手く表現し、ルンバも十分に不気味。ただ柴咲の怖さが期待以下。

2024年7月23日
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鑑賞方法:映画館

怖い

単純

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Kazu Ann

3.0どことなくユーモラス

2024年7月13日
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多少説得力に欠ける描写もあるし
オチも読めたけど
そこに持って行くまでの展開が面白かった

全編シリアスなんだけど
どことなくユーモラスに感じたのは私の気のせいだろうか?

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龍神

2.5本当に苦しいのは、終わらないことでしょう?

2024年7月12日
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冷たい目をした柴崎コウが見たくて、これ。
パリ在住の心療内科医である彼女が、なぜ殺人に加担するのかがずっと胸の片隅で引っかかったまま終盤を迎え、ああそういうことか、でラスト。なるほどそれ(その疑惑と確信)なら彼女は終始、そんな目になるわな。彼女はもう自分の人生でさえ終わりを決めているのだろうな。あの、夫との交信のあとの起こすであろう行動を遂行したのちに。
ただねそんだけ時間かけてますけど、この時代、何処にだって防犯カメラはありますよ?

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栗太郎

3.0この映画の基盤の内容に乗れるか乗れないか?

2024年7月12日
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komagire23

3.5主演のサヨコが怖かった。。

2024年7月6日
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怖い

難しい

美人が無表情でいるのって怖いけど、彼女は何を考えているかわからない
人を監禁したり刺したりしながら平然と自転車で日常に戻っていく感じがとても怖かった
ずっと謎が続いている感じ
本当にこのおっさんが犯人なの?
なんか根拠のないままどんどん次から次へとつながっていくが確信が持てないので余計怖い
心療内科としてのサヨコのブラックな面もミステリアスでしたが
弱気そうなダミアンがどんどん追い込まれるというか、コントロール、行動を操作されている感じがしていました。

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NAO

5.0期待通りの後味の悪さ!!

2024年7月4日
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ずっと観たかったのですがなかなか予定合わず、何とか無理やり観ることができました。
柴咲コウさんの蛇視線を感じつつ、淡々とストーリーは展開していきます。
そして久々の、まさにこれが映画だよね!っていう後味の悪い終わり方!
個人的にはこれはたまらない!

途中のストーリーは、今どきに珍しく、ツッコミどころはたくさんあるけど、それも含めて映画らしさ満載でした。
機会あればまた観たいと思いました。

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ヤス

2.0柴咲コウ主演だから見に行ったのに

2024年7月4日
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寝られる

正直いってよくわからない映画。

細かいつっこみどころ満載で、ものすごく現実味が薄く、没入感はなかった。

少女誘拐、子供臓器売買、生きたままの臓器取り出し手術映像とか、衝撃的なおどろおどろしい言葉だけが飛び交うのみで、

映像は凡庸。

ながったらしく、緊迫感も迫力もない。

もっとも、ご都合主義こそ映画の王道だと開き直ってみても、シリアス路線の映画の世界観に共感はできなかった。

西島秀俊さん、青木崇高さんを配役する必要ある?柴咲さんへの友情出演かな?

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うさぎさん

3.0結果オーライ?

2024年7月3日
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Yohi

2.5娘を殺された男。復讐を手伝う心療内科医。男も中身を知らなかったとは...

2024年6月30日
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kabachang