「現実と非現実が混沌とする世界観」Shirley シャーリイ ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
現実と非現実が混沌とする世界観
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シャーリィ&スタンリー夫妻 とフレッド&ローズ夫妻が主な登場人物なのですが、
シャーリィの小説のキャラでもあるポーラとローズの境界がわからなくなったり、
はたまたシャーリィとローズがごっちゃになったり等、すごい複雑に人間が絡みあって
時間軸も後半は特に曖昧になったりと、混沌とした世界観だなと感じました。
シャーリィが自分のことを「魔女」と言っていることが、
彼女の強烈な発言によって裏打ちされていたり、
ローズをタロットで占ったときに「ハングドマン」が3回連続で出てきて
不穏な空気感を醸し出したり・・・と、なかなかエッジが効いていると言いましょうか
違和感のつくり方が上手いな〜と思いました。
それにしても、男どもがクズすぎる!と感じたのは私だけはないはず。
クソみたいな男しか出てこないな、なんて思いながら観ていました。
女性の扱いについて、時代感はあるにせよ、酷すぎませんかね。
まあ女性陣のやっていることも不穏だったりはするんですよ。
ローズが卵を床にわざと落としたり、パーティーでサンドウィッチを床に落としたり、
崖で自殺未遂に至ったりなどなど。
シャーリィは前述の通り発言が怖いですしね。
ラストでは、シャーリィの小説が完成して喜ぶシャーリィ&スタンリー夫妻と
フレッドのクズっぷりがバレて崩壊するローズたち。
実に明暗のくっきりしたコントラストになっていたと思います。
実によくできた作品だと思いますし、ずっと考察しながら観ていましたね。
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