「村瀬継蔵氏の遺書的な作品なら星3は与えたい」カミノフデ 怪獣たちのいる島 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
村瀬継蔵氏の遺書的な作品なら星3は与えたい
2024年映画館鑑賞81作品目
8月31日(土)イオンシネマ新利府
1500円(通常価格1800円dポイント−300円)
監督(総監督)は長年特撮映画の造形スタッフとして活躍した村瀬継蔵
脚本は『燃える仏像人間』『アストラル・アブノーマル鈴木さん』『オカルト地蔵』の中沢健
『大怪獣ガメラ』で造形助手としてスタート
昭和ゴジラシリーズの『メカゴジラの逆襲』平成ゴジラシリーズの『ゴジラVSキングギドラ』『ゴジラVSモスラ』で造形スタッフの1人として
88歳にして初の監督
構想50年
どうやら1970年香港映画で制作前にお蔵入りになった特撮映画のプロットを元にこの作品は作られたと聞いた
孫と孫のクラスメートが祖父の思い出の世界に入ってしまう冒険ファンタジー
粗筋
高名な特殊美術造形家の時宮健三が亡くなった
ファン向けのお別れ会が開催され彼の作品が数点展示されていた
孫の朱莉にとって祖父はいい思い出があまりなく乗り気では無かった
名前はまだ覚えてないがクラスメートの城戸卓也も会場にいてオタクのため萌えまくっていた
そんな折に健三の古い知り合いの穂積と名乗る怪しげな男に出会う
朱莉と卓也は穂積に依頼され半ば強制的に謎の島に転送されてしまう
そこは健三が書き残したプロットの世界
朱莉は物語の主人公スーザンとして貴重な薬草を探すハメになる
四つ足で歩くドラゴン
八岐大蛇
大魔神というか閻魔大王的なキャラ
ガソリンスタンドの軽トラとか怪獣に対抗する自衛隊の戦車とかツノが生え蝶のような耳の兎とか造形がいかにも昭和
怪獣と人との合成とか昭和のウルトラマシリーズやゴジラやガメラシリーズのよう
そこが狙いだからCG使えよとクレームをつけるのは野暮というか空気読めないガキンチョ
ネットで昭和だとか懐古主義とか詰る奴ってむしろ若い人じゃなくてオジサンだと思う
平成の最初の頃じゃなくてむしろ昭和生まれのおじさんの詰め合わせ
つまらないものですがと謙遜するが本当につまらない有難迷惑どころか全く有り難くない
ああいう連中は褒められたことがないのか褒めることができず上から目線だからこちとらとしては好意的になれない
樋口監督の演技力とかその存在感で勘弁してくれよ
エンドロールの曲はDREAMS COME TRUEの『Kaiju』
うーん
まだ鈴木梨央に主役は荷が重いかな
若さだけではどうにもならない物足りなさは小泉Jr.と共通している
配役
特殊美術造形家時宮健三の孫で高校生の時宮朱莉役に鈴木梨央
朱莉のクラスメートで特撮オタクの城戸卓也役に楢原嵩琉
健三の娘で朱莉の母の時宮優子役に釈由美子
時宮健三の古い知り合いの穂積役に斎藤工
特殊美術造形家の時宮健三役に佐野史郎
貴重な薬草を手に入れて大儲けを目論むジェームズ役に町田政則
ジェームズの子分のイーサンに馬越琢己
健三のプロットに登場するヒロインのスーザン役に吉田羽花
健三のお別れ会に訪れた映画監督役に樋口真嗣
健三のお別れ会に訪れた2人組の業界関係者役に春日勇斗
健三のお別れ会に訪れた2人組の業界関係者役に笠井信輔
朱莉と同じ高校に通う女子高生役に塚本このみ
朱莉と同じ高校に通う女子高生役に柳澤花