日日芸術のレビュー・感想・評価
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星野源!
白熱のジャズ演奏は内なる狂気の音による解放だし、逆にカフカの作品は冷め切った印象を与える。いずれにせよアートの表現者は鑑賞者のかわりに日常から逸脱してくれているように見える。この作品の登場人物達が見せる様々な逸脱も、アートが香るものから目を背けたくなるものまで様々だ。ではアート・非アートの境界線は何処に?極端な例かもしれないが、内臓のはみ出した動物の死体をどんと置いて「これが俺のゲージュツだ」と宣言されたら我々はそれを「鑑賞」しなければならないのか?
キーワードは恐らく「洗練」だろうと思うけど違うかなぁ。
また、各自がそれぞれ自分の踊り方で踊る社会って本当にユートピアか?あるいは、作品自体をそっちのけで背景因子(◯年かけて作ったとか心身のハンディを乗り越えてとか)を賞賛するような態度はかえって表現を蔑ろにする事にならないか?…と色々な事を考えさせてもらった。
ところで、あの眼鏡はイケないお薬のメタファー、ではないよな。
居場所(監督のトークショー付)
富田望生ちゃんを初めてドラマで見た時はポッチャリ、いや、はっきりと書けばおデブさん役。そしてその印象も強い(かな?)
でも役柄に合わせて体重調整してる話を後で知り、すごいプロ根性のある俳優さんだと思い、それ以来応援しています。演技も上手いし、とてもかわいい。
そんな望生ちゃん主演の映画、不思議ワールドで芸術に触れる話かなと理解しつつ、大して内容チェックせずに行きました。
なので、思っていたのとはやや違う内容でした。
障害を持つ方々や病気を発症してしまった方々のドキュメンタリーで、彼らの芸術作品と共に生き様に触れるもので、とても良い映画でした。泣ける場面も。
特別な才能を発揮するとかが主題ではなく(と言っても皆さんの作品がすごい、すばらしいんですけど)、好きなことを続けていること。それが、芸術表現が居場所であり、生きる糧であるのだなあと。
わかった気になって、やはり本当には理解できないかもですが、自由でいいんだよねと思わされる映画でした。自分が自分のために生きている。
健常者にも言えることかもしれません。
ちなみに音楽のパスカルズって、「川っぺりムコリッタ」でも音楽参加なんですね。確かに似ているシーンがありました。「たま」の知久さんがメンバーなのは知らなかった~。
*****
終演後のトークショーを、映画館に行って知りました。監督にパンフへサインをいただけたうえ、少しお話&握手をお願いし感無量。(後ろに並んでる人をお待たせしたかと。ごめんなさい)ミニシアターならでは。
自分の踊り方
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