先生の白い嘘のレビュー・感想・評価
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理性が壊れた人間の醜さと愚かさ
同名漫画を実写映画化した作品で男女間の性格差問題をテーマした作品。理性が壊れた人間の醜さと愚かさが痛々しく、この漫画を実写化したスタッフに拍手を送りたい。そしてなんと言っても主演を演じた奈緒の体を張った演技が素晴らしかった。
2024-117
すべて白い嘘
吐きそうになった
あまり肌に合わなかったですね
映像を通して伝えたいことは理解できます。
また、演者さんがすごく頑張っていることは評価したいです。
ただ、映画として観てよかったかといわれると今一つ高く評価できません。
主要登場人物全員が闇を抱えていながら、全員極端な境遇にいるのですが、それぞれの掘り下げがあまりできていないため、それぞれにキャラクターとしてリアリティを感じません。
一部キャラクターは説明台詞が多かったり、モノローグで心情を吐露したりするのですが、行動がそれに見合っているようにも見えず、また別のキャラクターは「闇を抱えています」アピールはあるものの、それ以上の描写がないため、単なるサイコパス以上に見えない状態。
お話としてもあまりまとまりを感じず、重すぎるテーマだけは伝わるものの引き込まれることなく、厳しい映画体験でした。
出演キャストは素晴らしい
表現者として覚悟を持つのであれば。
まずはじめに、私は原作のファンですし原作者のファンです。
安易な原作比較論はどうかな、と思っていますし、こんなの⚪︎⚪︎君じゃない〜、みたいな批評はそこまで好きではありません。
ただ、見て感じたのは、この作品は漫画ならではの描写の侘び寂びの上に乗っかっていた部分が大きいのかなと思いました。
鳥飼茜さんの作品は、社会的でビビッドなテーマを扱いながらも、出てくる人間が全員ある種の狂気を身に纏っており、欲望に忠実で、でも心はいつも葛藤している。だからこそ人間的で、そこが魅力だと思ってます。
社会的にビビッドな問題というのは、単純な善悪論で片付けられるものではないからこそ社会的にビビッドであり、人間の抗えない業やホンネに密接に結びついているものだと思います。(簡単に解決できたら問題化してないですから)見方によっては露悪的にも思えますが、こと鳥飼作品においてはそこの繊細なニュアンス力が素晴らしい人間表現に繋がっていると思います。
今回の映画はとても迫力のある映画でした。特に、奈緒さんの前半から後半にかけての眼の力の変化は素晴らしかったです。終盤のシーンは単純に惹きつけられましたし、見に行った甲斐はあったと思ってます。
ただ、教条的に着地させたいのか、作家性を前面に出したいのかは不明瞭に感じました。その主因は早藤くんと美奈子さんの描き方かなと思います。
原作の早藤くん、正直もっと狂ってます。
基本的に原作は「目が死んでいる」んですよね。ゲス野郎には変わりないんですが、どんな悪事をやっても満たされることなど決してない。心の奥底ではそんな自分に病んでいる。そこにあるのは非人間的な「悪」ではなく、人間が場合によってたどり着いてしまうかも知れない「狂気」。だからこその最後の自首、破綻に繋がってくるんだと思うんです。今回の風間俊介演じる早藤くんは単なる「悪」で、奥行きに欠けるように見えます。人の心を持たない絶対悪がいきなり自分の所業を重く感じて懺悔する。スムースさを欠いた流れに見えました。
また、美奈子と美鈴先生の関係性もそうです。もう少しタメを効かせて欲しかったのは本音。こっちの言い分とか、話が全然通じない、コミュニケーションブレイクダウンと思っていた人間が、実は色んなことを分かった上でロールを演じているんだよ、と言う描写が、原作にあった大人の世界の奥深さだと思うんですよね。また、早藤くんに犯されることによって逆説的に美鈴が美奈子に対する優越感を得てしまうくだりも大事だったと思います。だから、その積み上げなく突然病室で美奈子と美鈴が「私のこと見下してたの?アハハー」という会話をしてしまうのは違和感ありました。見下していると断ずるに値する状況証拠が薄い。
監督がいらんこと言っていらんことで注目を浴びてる感もありますが、あえて言いますがこの内容だったらインティマシーコーディネーターをわざわざカットする必然性を感じません。表現者として時に「誰になにを言われても」信念、覚悟を貫かなければならない時があるのは理解します。しかし、それをやるに値するだけの表現になっていたかというと、私はそう感じませんでした。わざわざ大人の配慮を捨てたのであれば、それをする必然性を返して欲しかったのは本音です。狂気を描くのであれば描き切って欲しいし、教条主義をやるのであれば教え切って欲しい。それが中途半端なまま、ニュース性だけが先に立ってしまったのは残念でした。
結局、基準値が原作になるからこそこんな評価になるので、その意味では私も原作との比較はしてしまっていると思います。ただ、これは素直な感想。
辛口になってしまいましたが、迫力はありましたし、原作はもっと迫力あります。興味を持った人は原作をぜひご覧ください。
同意のない性行為は差別じゃなく犯罪では?
奈緒演じる美鈴は高校教師、生徒の為にも男女は平等であると伝えている。そんなある日、親友の美奈子から婚約した事を告げられる。そこに現れた風間俊介演じる早藤君。えっ!美鈴と早藤の関係は何なんだ?昔の交際相手だったのか?うそ!親友の婚約者とそんな事やる?何だか分からなかったのが、嫌いな男と何度も会ってる事。てことは本当は好きなんじゃないかって想像しちゃった。それにしても昔の映画だったらオッパイ見せてるよね。ある意味不自然な性行為シーンしかなかったわ。
あら、生徒の裕希が、やけに絡んでくるな。まさか、お互いに?モヤっとしたのは美鈴の年齢が分からなかった事。高校生は何歳下なのよってね。
美鈴と早藤、美奈子と早藤、美鈴と裕希、皆んなの気持ちが分からなくてずっとモヤモヤしっぱなし。最後は予想通りでちょっとウルッとしたけどね。
さんめん?
あまり先入観なく観たかったのもあり、公開前後のゴタゴタの記事はなるべく踏まないようにしてからの鑑賞。
流石にみなさん演技派揃いでお芝居は見応えがありました。
そんなことより、鑑賞した劇場の上映スタイルが独特すぎてびっくり。
公開劇場が少ないこともあり、ホームグラウンドのTOHO系やイオンシネコンでは上映がなく、仕方なく丸の内ピカデリーへ。
事前決済しなかったためよくわからなかったのだけど、何やら三面ライブスクリーンとやらで謎に追加料金発生。
?と思いながら始まってみると、文字通りスクリーンが三分割されており、映像がいっぱいに広がってみたり、違うカットがそれぞれ映されたりと、それはそれで初めての体験で面白かった。
まあ次はないけど。
もろもろ違和感
映画は良かった 最後も好き けどみんな、女はどうとか男はどうとか、...
映画は良かった
最後も好き
けどみんな、女はどうとか男はどうとか、
こんなに性別のこと考えて生きてるのかな?
って思った
風間俊介はよくこの役引き受けたな
見た後検索してたら出てきた中で、
制作者側がパワハラと言われても仕方のないことしてたみたいだったけど、
それでも役を降りず、
試写会で上映後に出てきて、
見終わった直後の観客の心情を察して、
「みなさん、大丈夫ですか?」と声をかける奈緒はすごい
しかも「私は大丈夫です」と続けたのも、気づかう優しさ
なんかこれ書いてたら泣けてきた
兼末健次郎登場
2時間苦痛でしかなかった
奈緒を初めてじっくり観たのはTVドラマ“ファーストペンギン!”。それ以前も脇役として観たことはあったが、(女優の中では)さほどキレイではないし、興味を持っていなかった。 が、このドラマを観たとき、「意外に華があるな」と思った。俺はドラマでも映画でも、脇役には演技力が必要で、主役には華が不可欠と思っているので、それ以来奈緒主演作品は興味を持つようになった。本作はシネコンに掛からないような地味な作品だが、奈緒主演ということで興味を持って小さな映画館に足を運んで観賞。
【物語】
高校教師の美鈴(奈緒)は、親友美奈子(三吉彩花)に婚約の報告を受けるが、相手は以前密かな関係を持っていた早藤(風間 俊介)だった。動揺を抑えて教壇に立ち続けていたある日、担任する男子生徒・新妻が「人妻とホテルから出て来た」という噂が校内に広まる。無視できなくなった教職員達は担任の美鈴に新妻から事情を聞くように求める。 仕方なく2人きりで話をしたときに新妻の女性観に対して美鈴が激しく反論したことをきっかけに2人は微妙な関係になって行く。
一方、美奈子からの婚約報告で再会した早藤は昔のような関係を何度も強要されるが、美鈴は拒むことができなかった。彼女は自身の内に潜むゆがんだ感情に向き合う。
【感想】
観賞前の予備知識としては、作品紹介のあらすじと公開直前の監督のインティマシーコーディネーター発言騒動。双方からぼんやりと作品イメージは持っていたが、想像していたより暗かった、と言うより陰湿だったと言うべきか。最初から重苦しさ、いやもっとストレートに言うと不快感を覚えたが、最後まで晴れること無く、後半になると観続けることが苦痛になって来た。
1つには性加害者となる早藤がカス過ぎて序盤から嫌悪感が湧くのだが、最後まで観続けると俺がそれ以上に受け容れらなかったのは美鈴だ。冒頭に書いたように、俺が作品の主役に求めるは華。男が主役でもそう思うが、ヒロインはなおさら。しかし、美鈴は“華”の対極にあるキャラクター。作品イメージからして、今回は奈緒に常時キラキラした華は期待しなかったものの、随所に男を惹きつけるものは観られるだろうと期待していたが、最初から最後まで皆無だった。むしろ(性被害事件という側面ではこういうことを言うと批判されてしまうが)ここまで早藤に酷い目に遇わされるのは「美鈴も悪い」と思えて、彼女の心の叫びに共感することは無く、嫌悪感さえ湧いた。
ここまで“華”を封印できる奈緒もある意味凄い。しかし、封印し過ぎていて、特異な嗜好者である早藤は別にしても、普通の男子生徒がこの教師に惹かれるなんて、あり得ないと思ってしまった。これは奈緒が悪いと言うより、演出の問題だろう。
社会派ドラマ、あるいは他人には理解しがたい人の奥底の心理を描くドラマと言えるのかも知れないが、残念ながら俺には色々なことを感じたり、考えたりする前に苦痛しか感じられない作品だった。
共演者にも恵まれない奈緒が不憫
とにかく奈緒は非常に良かった。
体当たりなんてチープな言葉では片付けられませんね。
男性陣はよろしくないですね。
早藤役の方は、ちょこちょこ悪い役やるっぽいですが、こなれ感があり過ぎて…。
あー見たことあるやつだなとなりますね。
あとまあ、圧倒的なフィジカル不足。
これでは三吉彩花と相対するのも、奈緒にあのような振る舞いするのもなんか説得力ないですね。
最後も少年の過ち感なんすよね。鈴木亮平で見たかったな。あれぐらいの大人が崩れてほしいですね。
新妻役の方はシンプルにまだまだ上手くないですね。脚色もあるでしょうけど弱々しすぎますね。なんかちょっと似てる奥平大兼だったら、オラついた感じも上手くできたとおもいます。
惜しかったですが、これまでの報じ方からすると製作陣が奈緒の『体当り』演技だけに頼ったんですかね。残念。
私の観たい性とは少し違った。
性被害を受けた女性の恐怖、気狂ってしまった男の恐さ、をこれまでの観た映画やドラマ、コアな成人向けビデオ以上に感じる作品でした。
男1人で気楽に観に行きましたが、正直なかなか重い内容。怖さもありますが、汚い、という表現がどうにも当てはまってしまう内容。
まー、それを求めて観たのですが。
若い女性の方などにはなかなか辛い光景が多いのではと、勝手ながら上映中何度も周りの方々が心配になってしまいました笑
R15指定ってこんなに過酷なんですね笑
この世は男と女、平等なのか、どちらが強いのか、と言った問いかけが序盤からありますが、強い者が弱い者を守る、というのが一般的な心理であって、
個人的には、「あの異常に狂った男さえいなければ全てうまく行く」というのが私の感想でした。
観終わってみれば結構スッキリしている自分がいますが、目のやり場に困る悲惨なレイプシーンの数々、終盤のグロいシーンなど、
他のお客さんもおられるスクリーンではなく、家で音量小さめで観たいなと感じました。
ヒロイン役、セクシー女優さんなどでも良かったのでは?という個人的な意見でした。
男性思考の作品になってしまった感
ICの件や、監督の言葉などなどいろんな話題で見に行くのやめようと思ってましたが、もともと原作も気になる漫画だったこともあり、とりあえず見に行くことに。
映画の感想としては・・これは男性目線というか男性思考による映画なのかと思いました。
原作者(女性)のコメントや原作の内容からして、映画の紹介コメントから削除された「快楽に溺れ」につきる気がしました。
性描写としては露出もすくなく、暴力的ではあるがAV的な見せ方とは白線をひいてる気がしましたが、わざわざ性被害をうけて心に傷を負ってる女性になんども「快楽」という言葉を言わせている。そこにすこぶる違和感がありました。
女性でも男性でも暴力的な性搾取に「快楽」なんてないのでは。
呼出に応じるのは恐怖とこの現実から逃れたいという現実逃避や
自分ではどうにもできない虚無感などいろいろな感情や状態からくるもので
そこから抜け出すには大変な思いや助けなどが必要になってくるものではないのだろうか。
原作を既読されている多くの方が「快楽に溺れて呼出に応じているには違和感がある」とコメントされていましたが、私は未読でありましたが、映画でもすごくそこには違和感がありました。
すこぶる男性思考の男性が陵虐した女性をなんども呼びつける際にその女性が「快楽に溺れている」と思っているという理解にほかならないと感じました。
監督さんが結局主人公「美鈴」の気持ちは最後までわからないといっていましたが、男性思考でこの作品を描きたかったとするならばそうなるのではないかと思いました。
原作者の鳥飼先生が先日コメントで「映画撮影中にいろいろあきらめてしまったことに後悔している」とコメントされていましたが、解釈の相違はうまらなかった結果の映画だと思いました。
映画単体としてみればそれなりにまとまった、俳優さんたちががんばった作品だと思いますが、原作ある作品として、テーマ、解釈としては違和感の残る作品になってしまった気がします。
#14 原作よりテーマが明確に
原作だと早藤クンのクソ人間ぶりばかり目について性のテーマがわかりにくかったけど、実写になってセリフで聞くとわかりやすかった。
それにしても主要3人はよくこの役引き受けたなあと感心。特に早藤クン役。もうちょっと好感度低い人がやったほうが良かった気もするけど、風間さんの演技が光りました。
原作よりもミナコのキャラがブレてた感じがしたのは気のせい?原作では早藤クンより自分自身のことのほうが好きな感じがしたけど。
18禁でもいいのでは?
まずは救急車呼びましょう。タクシー呼びましょう。
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