先生の白い嘘のレビュー・感想・評価
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迫真の演技はさすが。ギャップの中でも理解する努力をすること。
ショッキングな展開の連続ではあるが、観て良かったと思える作品だった。
俳優陣、特に奈緒はさすがの演技である。
体当たりはそうだが、震えるさま、抑揚がとても伝わり、感情移入ができ、応援したくなる。
三吉彩花も最初は役柄上好感がもてないも、後半にむけての芯の強さには、ここまで隠していたとみて、恐れ入る。私が知らないだけで、こういう思いの女性は多いのでは。
風間俊介は、オーバーすぎるところはあるものの、ジャニーズの問題から、独立しこのような作品に出ている心意気が感じられる演技ではあった。
女の友情のカミングアウトのシーンではふと涙が出てきた。このシーンでうるっとくるとは。
肝心のテーマでは性差問題に直視している作品として。
男性目線では、いくら頭ではわかっていたとしても、体と体験ができない以上、心からは理解はできないものである。そのギャップが奈緒のセリフの節々の私自身の理解の難しさにもつながっていたのかとも思う。
結末がどうあれ、埋められない物がある中で、どう生きるか、相手側を想像して、行動することが大事であると感じる。
きちんと作られていた作品でした
公開前にいろいろありましたが、見ないと何にも言えないと思ってるので見てきました。
感想は人によるだろうというのは前提として、きちんと作られた映画だと私は思いました。エロだとも男性目線だとも思わなかったです。
監督は「美鈴の気持ちがわからないところがあった」とインタビューで言っていたけれど、だからこそそこは女性である脚本の安達さんと奈緒さんの解釈、演技にゆだねてる印象。キャストも脚本も監督も制作陣もふんばってると思います。
ただやはり映画では尺が足りないですね。例えば母親役が片岡礼子さんであることを考えると、早藤親子のシーンも撮っていたけど、編集で削らなければならなかったのではないかと。こういうことがほかにもあって役の奥行きは出し切れなかった。
それでも主要人物、特に美鈴、早藤、美奈子、それぞれのゆがみや嫌悪、一筋縄ではいかない関係性、自分でも理解しきれない感情は感じられたし、いろいろ制限ある中、がんばってつくったんだろうなと思います。
インティマシーコーディネーター問題については、私も記事でつけなかったと知って驚いた側です。俳優が希望したのにつけなかったのはまずかったと思います。
ただ、映画を見たあとで正直「間に人を入れたくなかった」と言った監督の気持ちも想像できてしまいました。
記事によると、企画から公開まで10年かかっているそうです。その間に10人以上の女優に断られた。当時奈緒さんは美鈴役には若すぎて検討にも入ってなかった。それが年月たつうちに奈緒さんが対象年齢に達し、「受けてくれたことに感謝している」と。
今でこそ一般人にも認知が進んでいるけれど、企画段階ではインティマシーコーディネーターなんて概念は日本はもちろん海外でもなかったはずです。Wikipedia情報で恐縮ですが、米国でさえガイドラインができたのが2017年、HBOが初めて導入したのが2018年だそうです。
それ以前からこの映画は企画され、出来を見るに多分監督と脚本家は深く議論し、作者とも丁寧にコミュニケーションを取って練り上げてきたんじゃないですかね。女優含め方々に話を持ち込み、断られ、苦労してやっと制作にこぎ着けたんだろうなと思います。
その過程でインティマシーコーディネーターという役割が出てきた。日本に今でさえ2人しかいない状況、撮影が始まる段階では、インティマシーコーディネーターが何をしてくれるのか、挟むことで俳優とのコミュニケーションはどうなるのか、脚本や撮影はどうなるのか、そもそもインティマシーコーディネーターとどうコミュニケーションをとるのか、専門家ってどういうことか、制作陣は具体的にイメージできなかったんじゃないかと想像します。
そんな状況で、長年丁寧に取り組んできた作品に、その過程を知らない第三者が入ることに不安を感じ、今回についてはむしろ俳優と丁寧なやりとりをして取り組んだほうがいいんじゃないかと判断したとしたら、、、想像に難くありません。知ってるのと実際に制作に入れるのでは違いますから。監督が挙げてたスケジュール問題ももちろんあったと思います。
あと監督が主に責められているけれど、それならその責めは事務所も負うべきではないかと思いました。事務所は所属俳優を守る立場だし、突っぱねればいい。失礼ながら三木監督にそこまで力あるとも思えません。
本作は進む理解と実際の環境整備の狭間にできた作品かなと。今後はインティマシーコーディネーターが活躍する環境になるととてもいいと当然ながら思います。
なお、もしもこの映画につける前提で考えるなら、ケアは風間俊介さんにもつけてほしいです。暴力を振るわれる女性の役をやる奈緒さんはもちろんだけど、「全く理解できない」と思いながら加虐する役をこの精度で演じた風間さんの精神的負担は相当なものではと思いました。
キャストの違和感と原作との同調性
この作品のファーストインプレッションは原作のコミックスから入ったからか「キャストの違和感が拭えず、ストーリーに「完全没頭」することができなかった。」ということ。
しかし、主人公「美鈴」役の奈緒さん、その親友「美奈子」役の三吉彩花さんは、ハマり役と言っていいほどの好演で、二人のシーンは正に実写と絵(コミックス)が同調し、劇中に引き込まれていった。
一方残念だったのは、男性陣の早藤くんと新妻くん…
そのキャラクター像に、どうしても違和感があり、早藤にはもっと暴力と心の弱さを体現できる演者が相応しかった。新妻くんはもう少し繊細で、いわゆる「高校生」「思春期」特有の「カラダは大人、ココロは子供」という、微妙な「スタイル」「表情」、そして「複雑な心」を表現できる俳優を当てて欲しかった。
それでも、限られた時間の中でのストーリー展開はよくまとまっていて、劇中ダレることなく観ることができた。
エンドロールまで観た直後は「原作をもう一度読み返したい」と率直に思った…そして読み返した後、またこの作品と直視したら、何かしらの「化学反応」がうまれ、気持ちの変化を感じられるんじゃないかという「期待」が今、自分の中に溢れている。
理性が壊れた人間の醜さと愚かさ
同名漫画を実写映画化した作品で男女間の性格差問題をテーマした作品。理性が壊れた人間の醜さと愚かさが痛々しく、この漫画を実写化したスタッフに拍手を送りたい。そしてなんと言っても主演を演じた奈緒の体を張った演技が素晴らしかった。
2024-117
すべて白い嘘
初コメントです。
映画を観る前になるべく事前情報を入れずに行くので、インティマシーコーディネーターの事や、奈緒さんと監督の事も後々知りました。
昭和生まれの自分にとっては、当時普通だった事が現在では許されないという事ばかりで、色々突きつけられました。
本能と理性や、男女の体と思考、言葉と行動など、今では事件になってしまう事だらけの時代でした。
奈緒さんと監督の間の事も映画のテーマの一部では?と思ってしまいました。
舞台挨拶までも作品なのか?
奈緒さんの学校復帰後の表情はコチラにも力をもらいました。
出演者の方々の技を見せられた作品でした。
皆様おつかれさまでした。
吐きそうになった
せっかくの連休なのに、こんな映画を見てしまった自分に、後悔した。描写も気持ち悪く、どんな人間がこんな描写の映画を作ったんだろうとそういうことに興味をもってしまった。
吐きそうになり、退室したかった。こんな気持ち悪い暴力シーンは、映像にして世に出しては
あまりよろしくないと思う。奈緒さん、もっとお仕事選びなさい!とも思った。
あまり肌に合わなかったですね
映像を通して伝えたいことは理解できます。
また、演者さんがすごく頑張っていることは評価したいです。
ただ、映画として観てよかったかといわれると今一つ高く評価できません。
主要登場人物全員が闇を抱えていながら、全員極端な境遇にいるのですが、それぞれの掘り下げがあまりできていないため、それぞれにキャラクターとしてリアリティを感じません。
一部キャラクターは説明台詞が多かったり、モノローグで心情を吐露したりするのですが、行動がそれに見合っているようにも見えず、また別のキャラクターは「闇を抱えています」アピールはあるものの、それ以上の描写がないため、単なるサイコパス以上に見えない状態。
お話としてもあまりまとまりを感じず、重すぎるテーマだけは伝わるものの引き込まれることなく、厳しい映画体験でした。
出演キャストは素晴らしい
見たあとはめちゃくちゃに心が重たくなりました。
主演の奈緒さんはじめとするキャスト皆さんの演技というか世界観がとても素晴らしいなと思いました。
特に奈緒さんのあの何とも言えない表情は素晴らしいです。
私はまだ原作を読んでないですが、原作を読んだらまた違った見方ができるのではないかと思いました。
インティマシーコーディネーターを付けていれば
監督と役者もお互いにそういうシーンにおいて咀嚼できたのではないかなともっと良い作品が生まれたのではないかと思いました…
表現者として覚悟を持つのであれば。
まずはじめに、私は原作のファンですし原作者のファンです。
安易な原作比較論はどうかな、と思っていますし、こんなの⚪︎⚪︎君じゃない〜、みたいな批評はそこまで好きではありません。
ただ、見て感じたのは、この作品は漫画ならではの描写の侘び寂びの上に乗っかっていた部分が大きいのかなと思いました。
鳥飼茜さんの作品は、社会的でビビッドなテーマを扱いながらも、出てくる人間が全員ある種の狂気を身に纏っており、欲望に忠実で、でも心はいつも葛藤している。だからこそ人間的で、そこが魅力だと思ってます。
社会的にビビッドな問題というのは、単純な善悪論で片付けられるものではないからこそ社会的にビビッドであり、人間の抗えない業やホンネに密接に結びついているものだと思います。(簡単に解決できたら問題化してないですから)見方によっては露悪的にも思えますが、こと鳥飼作品においてはそこの繊細なニュアンス力が素晴らしい人間表現に繋がっていると思います。
今回の映画はとても迫力のある映画でした。特に、奈緒さんの前半から後半にかけての眼の力の変化は素晴らしかったです。終盤のシーンは単純に惹きつけられましたし、見に行った甲斐はあったと思ってます。
ただ、教条的に着地させたいのか、作家性を前面に出したいのかは不明瞭に感じました。その主因は早藤くんと美奈子さんの描き方かなと思います。
原作の早藤くん、正直もっと狂ってます。
基本的に原作は「目が死んでいる」んですよね。ゲス野郎には変わりないんですが、どんな悪事をやっても満たされることなど決してない。心の奥底ではそんな自分に病んでいる。そこにあるのは非人間的な「悪」ではなく、人間が場合によってたどり着いてしまうかも知れない「狂気」。だからこその最後の自首、破綻に繋がってくるんだと思うんです。今回の風間俊介演じる早藤くんは単なる「悪」で、奥行きに欠けるように見えます。人の心を持たない絶対悪がいきなり自分の所業を重く感じて懺悔する。スムースさを欠いた流れに見えました。
また、美奈子と美鈴先生の関係性もそうです。もう少しタメを効かせて欲しかったのは本音。こっちの言い分とか、話が全然通じない、コミュニケーションブレイクダウンと思っていた人間が、実は色んなことを分かった上でロールを演じているんだよ、と言う描写が、原作にあった大人の世界の奥深さだと思うんですよね。また、早藤くんに犯されることによって逆説的に美鈴が美奈子に対する優越感を得てしまうくだりも大事だったと思います。だから、その積み上げなく突然病室で美奈子と美鈴が「私のこと見下してたの?アハハー」という会話をしてしまうのは違和感ありました。見下していると断ずるに値する状況証拠が薄い。
監督がいらんこと言っていらんことで注目を浴びてる感もありますが、あえて言いますがこの内容だったらインティマシーコーディネーターをわざわざカットする必然性を感じません。表現者として時に「誰になにを言われても」信念、覚悟を貫かなければならない時があるのは理解します。しかし、それをやるに値するだけの表現になっていたかというと、私はそう感じませんでした。わざわざ大人の配慮を捨てたのであれば、それをする必然性を返して欲しかったのは本音です。狂気を描くのであれば描き切って欲しいし、教条主義をやるのであれば教え切って欲しい。それが中途半端なまま、ニュース性だけが先に立ってしまったのは残念でした。
結局、基準値が原作になるからこそこんな評価になるので、その意味では私も原作との比較はしてしまっていると思います。ただ、これは素直な感想。
辛口になってしまいましたが、迫力はありましたし、原作はもっと迫力あります。興味を持った人は原作をぜひご覧ください。
同意のない性行為は差別じゃなく犯罪では?
奈緒演じる美鈴は高校教師、生徒の為にも男女は平等であると伝えている。そんなある日、親友の美奈子から婚約した事を告げられる。そこに現れた風間俊介演じる早藤君。えっ!美鈴と早藤の関係は何なんだ?昔の交際相手だったのか?うそ!親友の婚約者とそんな事やる?何だか分からなかったのが、嫌いな男と何度も会ってる事。てことは本当は好きなんじゃないかって想像しちゃった。それにしても昔の映画だったらオッパイ見せてるよね。ある意味不自然な性行為シーンしかなかったわ。
あら、生徒の裕希が、やけに絡んでくるな。まさか、お互いに?モヤっとしたのは美鈴の年齢が分からなかった事。高校生は何歳下なのよってね。
美鈴と早藤、美奈子と早藤、美鈴と裕希、皆んなの気持ちが分からなくてずっとモヤモヤしっぱなし。最後は予想通りでちょっとウルッとしたけどね。
さんめん?
あまり先入観なく観たかったのもあり、公開前後のゴタゴタの記事はなるべく踏まないようにしてからの鑑賞。
流石にみなさん演技派揃いでお芝居は見応えがありました。
そんなことより、鑑賞した劇場の上映スタイルが独特すぎてびっくり。
公開劇場が少ないこともあり、ホームグラウンドのTOHO系やイオンシネコンでは上映がなく、仕方なく丸の内ピカデリーへ。
事前決済しなかったためよくわからなかったのだけど、何やら三面ライブスクリーンとやらで謎に追加料金発生。
?と思いながら始まってみると、文字通りスクリーンが三分割されており、映像がいっぱいに広がってみたり、違うカットがそれぞれ映されたりと、それはそれで初めての体験で面白かった。
まあ次はないけど。
もろもろ違和感
重苦しいテーマだった…
そこまで考えたことないなぁ…というのが大半の人の感想なのかも知れないけど、それは、そういう経験がない人が大半だからか?
いずれにしても、重いテーマでしんどかった。
たくさん違和感があって、それは他の方も書かれているので、別の視点から…
最後に「あなたのせいで戦えた」というセリフがあったけど、それはわざと?
どう考えても「あなたのお陰で」なんだけどなぁ…
そして、左目に眼帯している人が左側から振り向くのは、人間の動きから考えて違和感があり過ぎだった(眼帯を強調させるための演出?)
まあ、本質ではない意見かな…
そして、何が白い嘘だったのか解らず…
これは読解力不足か?
映画は良かった 最後も好き けどみんな、女はどうとか男はどうとか、...
映画は良かった
最後も好き
けどみんな、女はどうとか男はどうとか、
こんなに性別のこと考えて生きてるのかな?
って思った
風間俊介はよくこの役引き受けたな
見た後検索してたら出てきた中で、
制作者側がパワハラと言われても仕方のないことしてたみたいだったけど、
それでも役を降りず、
試写会で上映後に出てきて、
見終わった直後の観客の心情を察して、
「みなさん、大丈夫ですか?」と声をかける奈緒はすごい
しかも「私は大丈夫です」と続けたのも、気づかう優しさ
なんかこれ書いてたら泣けてきた
兼末健次郎登場
金八の兼末役(連ドラ初出演)から
風間氏は悪役が板に付きすぎている(笑)
色々と物議を醸しているが、逆にもっと振り切って
18禁にしてもよかったかもしれない。
奈緒の表情もエロくてよかったが、
三吉彩花の美乳にも惚れた(´ε` )
2時間苦痛でしかなかった
奈緒を初めてじっくり観たのはTVドラマ“ファーストペンギン!”。それ以前も脇役として観たことはあったが、(女優の中では)さほどキレイではないし、興味を持っていなかった。 が、このドラマを観たとき、「意外に華があるな」と思った。俺はドラマでも映画でも、脇役には演技力が必要で、主役には華が不可欠と思っているので、それ以来奈緒主演作品は興味を持つようになった。本作はシネコンに掛からないような地味な作品だが、奈緒主演ということで興味を持って小さな映画館に足を運んで観賞。
【物語】
高校教師の美鈴(奈緒)は、親友美奈子(三吉彩花)に婚約の報告を受けるが、相手は以前密かな関係を持っていた早藤(風間 俊介)だった。動揺を抑えて教壇に立ち続けていたある日、担任する男子生徒・新妻が「人妻とホテルから出て来た」という噂が校内に広まる。無視できなくなった教職員達は担任の美鈴に新妻から事情を聞くように求める。 仕方なく2人きりで話をしたときに新妻の女性観に対して美鈴が激しく反論したことをきっかけに2人は微妙な関係になって行く。
一方、美奈子からの婚約報告で再会した早藤は昔のような関係を何度も強要されるが、美鈴は拒むことができなかった。彼女は自身の内に潜むゆがんだ感情に向き合う。
【感想】
観賞前の予備知識としては、作品紹介のあらすじと公開直前の監督のインティマシーコーディネーター発言騒動。双方からぼんやりと作品イメージは持っていたが、想像していたより暗かった、と言うより陰湿だったと言うべきか。最初から重苦しさ、いやもっとストレートに言うと不快感を覚えたが、最後まで晴れること無く、後半になると観続けることが苦痛になって来た。
1つには性加害者となる早藤がカス過ぎて序盤から嫌悪感が湧くのだが、最後まで観続けると俺がそれ以上に受け容れらなかったのは美鈴だ。冒頭に書いたように、俺が作品の主役に求めるは華。男が主役でもそう思うが、ヒロインはなおさら。しかし、美鈴は“華”の対極にあるキャラクター。作品イメージからして、今回は奈緒に常時キラキラした華は期待しなかったものの、随所に男を惹きつけるものは観られるだろうと期待していたが、最初から最後まで皆無だった。むしろ(性被害事件という側面ではこういうことを言うと批判されてしまうが)ここまで早藤に酷い目に遇わされるのは「美鈴も悪い」と思えて、彼女の心の叫びに共感することは無く、嫌悪感さえ湧いた。
ここまで“華”を封印できる奈緒もある意味凄い。しかし、封印し過ぎていて、特異な嗜好者である早藤は別にしても、普通の男子生徒がこの教師に惹かれるなんて、あり得ないと思ってしまった。これは奈緒が悪いと言うより、演出の問題だろう。
社会派ドラマ、あるいは他人には理解しがたい人の奥底の心理を描くドラマと言えるのかも知れないが、残念ながら俺には色々なことを感じたり、考えたりする前に苦痛しか感じられない作品だった。
共演者にも恵まれない奈緒が不憫
とにかく奈緒は非常に良かった。
体当たりなんてチープな言葉では片付けられませんね。
男性陣はよろしくないですね。
早藤役の方は、ちょこちょこ悪い役やるっぽいですが、こなれ感があり過ぎて…。
あー見たことあるやつだなとなりますね。
あとまあ、圧倒的なフィジカル不足。
これでは三吉彩花と相対するのも、奈緒にあのような振る舞いするのもなんか説得力ないですね。
最後も少年の過ち感なんすよね。鈴木亮平で見たかったな。あれぐらいの大人が崩れてほしいですね。
新妻役の方はシンプルにまだまだ上手くないですね。脚色もあるでしょうけど弱々しすぎますね。なんかちょっと似てる奥平大兼だったら、オラついた感じも上手くできたとおもいます。
惜しかったですが、これまでの報じ方からすると製作陣が奈緒の『体当り』演技だけに頼ったんですかね。残念。
私の観たい性とは少し違った。
性被害を受けた女性の恐怖、気狂ってしまった男の恐さ、をこれまでの観た映画やドラマ、コアな成人向けビデオ以上に感じる作品でした。
男1人で気楽に観に行きましたが、正直なかなか重い内容。怖さもありますが、汚い、という表現がどうにも当てはまってしまう内容。
まー、それを求めて観たのですが。
若い女性の方などにはなかなか辛い光景が多いのではと、勝手ながら上映中何度も周りの方々が心配になってしまいました笑
R15指定ってこんなに過酷なんですね笑
この世は男と女、平等なのか、どちらが強いのか、と言った問いかけが序盤からありますが、強い者が弱い者を守る、というのが一般的な心理であって、
個人的には、「あの異常に狂った男さえいなければ全てうまく行く」というのが私の感想でした。
観終わってみれば結構スッキリしている自分がいますが、目のやり場に困る悲惨なレイプシーンの数々、終盤のグロいシーンなど、
他のお客さんもおられるスクリーンではなく、家で音量小さめで観たいなと感じました。
ヒロイン役、セクシー女優さんなどでも良かったのでは?という個人的な意見でした。
男、女、性
原作や事前の内容は全く知らないまま単純に大好きな奈緒さんが出ていたので見てみました。
序盤からなかなかの胸糞が悪い性描写が描かれており、作品全体としてもそういった映像や展開が多いです。なかなか見ていて辛く心が痛くなるようなシーンが度々ありました。終盤にかけては終わるようで終わらないようなちょっと見ていてダレるような感じもありましたがなんとなくきれいに最後はまとめているのかなとは思います。演技の部分ではやはり印象的だったのは風間俊介さん。強烈な悪役を演じており、かつての彼を有名にした代表作である金八先生の兼末健二郎を彷彿とさせるクズっぷりでした。大人になってからの風間さんは自分が見ていた作品ではわりといい人の役を演じることが多かったと思うのでこの久々に見た彼の悪役ぶりはさすが兼末健二郎!ってなりました(笑)
奈緒さんに関しては彼女はCMでは元気な女の子のイメージが強くありますが演技になるとドラマでも夫に浮気される役やどこか闇がある役だったり、そういった儚さや影が漂う役柄がハマる役者さんだなと思います。でも授業中の教科書を読み上げる感じにはイントネーションというかちょっと違和感を感じました。あくまで私個人的にはそう思いました。
余談ですが三吉彩花さんのスタイルの良さにはめちゃくちゃびっくりしました(笑)
もちろん演技も良かったです。
あとは気になったのは田辺桃子さん。高校生役はあまりに無理があるのではないでしょうか?違和感ありまくりでした。
しかもちょいちょい出てくるから何かしら後の展開に関わってくるのかと思いきやちょい役のまま終了。
あとは早藤があのような歪んだ人格になった背景やなぜに美鈴にあのようにこだわるのかなどその辺を紐解くものが終盤に出てくるのかと思いきやそれもなし。この辺りはもしかしたら原作では描かれてたりするのだろうか?
まあ、ストーリーに関しても演技に関してもあれこれ語れる要素は多々あったのでそれなりにいい作品だったのではないかと思います。
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