「ひょっとして3人とも〇ズでは?」先生の白い嘘 寝落ち中尉さんの映画レビュー(感想・評価)
ひょっとして3人とも〇ズでは?
遅れての鑑賞。
原作は講談社モーニングツー連載だったそうで、知りませんでした。
序盤、主人公の女性教師の女だから男だから系の強固な認知バイアス発言に次第に嫌気が差してきて、珍しく離席して帰っちゃおうかと過りましたが、堪えて最後まで観させていただきました。
このような、逃げようにも逃げがたい心理的だったり性的な搾取構造に嵌まり込んでしまい、強く極端なバイアスを抱いてしまう方は、おそらく実際に結構いらっしゃるのだろうな・・・とは思います。もちろんそれらについての個々人のケースについての配慮やサポートは必要だとも思いますが、作中のこの女性教師の男子生徒への的外れな実質ただの八つ当たりシーンは居たたまれなかったです。もちろん作品が良く出来ているが故に出てくる感想や印象です。
女性教師と男子生徒について。
どう見ても女性教師が男子生徒を「男」として意識しすぎていて、それが結果的に男子生徒を「誘っている」ように見えてしまい、そういう点はかなり んん???と首を傾げてしまいました。
終盤の、ラブホテルに駆け込んだ友人妊婦が彼女に対して何について赦してと請うたのかが、イマイチ判読しづらかったです。妊婦の彼女はコトが起きる前からある程度は知っていて(感じていて)織り込み済みとして過ごしていたんだろうな、というのはなんとなく伝わりましたけども、それならそれでこの妊婦も相当な〇ズじゃないかな?と思ってしまいます。原作漫画は未読なのでもしかしたら映画上では表現されていない事情などあるのかもしれませんが。彼氏で夫の男が友人である女性教師に浮気しているのを知りつつ嫉妬しつつ泳がせていた?とか。
女性に対する偏った思想を抱く〇ズ男。
こういう人っているよね~~、人を支配することでしかコミュニケーション取れない(親密になれない)人。
そういう人もそういう人で、発達障害的なものだったり人格障害的なものだったり養育歴や思春期の出来事などの積み重ねで結果的にそうなっちゃのかもわからんですけども、大して知らない他人からすれば迷惑千万この上ない存在には違いないわけですし、社会の秩序をかき乱す毒分子のような存在だと思うので、社会的な認知が進んでこういう人の治療やサポートや社会的な理解(もちろんやらせたいままやらせようという話じゃないですよ)がもっと必要なんじゃないかな・・・と思わなくもないです。
闇を抱えた(とされる)ク〇男は、女性教師に救われ(?)自らの罪を償うことになり、女性教師は自主的に退職をしそれまでの人間関係から一線を引きリセットするが…。という終盤展開の締めですけど、
これを男女逆転して捉え直してみて
同じ印象や感想(あるいは感動)を得られるかどうか?
女性恐怖症の男性教師が女子高生の生徒と…というようなね。
それで
その人の男女バイアスの一側面が垣間見れるのではないでしょうか。
わたしとしては、フィクション作品としてはまぁまぁの落としどころかな、とは思いました。ご都合主義的な部分は仕方ないにしても。良くも悪くも「ポルノ」作品だと思いました。人の弱さに寄り添うという意味でのポルノ。