「【"熟れた桃から滴り落ちる透明で指に絡みつく果汁”今作は、愚かしき男尊女卑の男に翻弄されつつ徐々に男を追い詰める女教師と彼女に焦がれる高校男子との関係を描いたエロティックヒューマンサスペンスである。】」先生の白い嘘 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"熟れた桃から滴り落ちる透明で指に絡みつく果汁”今作は、愚かしき男尊女卑の男に翻弄されつつ徐々に男を追い詰める女教師と彼女に焦がれる高校男子との関係を描いたエロティックヒューマンサスペンスである。】
ー 原作を全く知らなかったため、大スクリーンで今作を観た時には仰天したし、愚かしき男、早藤(風間俊介)の所業には嫌悪感を覚えた。
だが、何よりもその早藤に凌辱されながらも、自身が抱える性への渇望と、男子生徒新妻(猪狩蒼弥)からの想いに困惑しつつ密かに喜びを感じる原先生を演じた奈緒さんの渾身の演技と、最初はお気楽に見えた早藤の婚約者美奈子を演じた三好彩花さんの早藤の所業に気付きつつも知らぬ振りをする強かさに驚いた作品である。-
◆感想
・早藤の女性をモノとしか見ない言動に、激しく不快感を覚える。
そして、数年前に親友美奈子の引っ越しを手伝っていた原を、美奈子に買い物に行かせている間に凌辱する姿と、破瓜したために血だらけになった原を演じた奈緒さんの女優根性に驚く。
何故なら、あのような姿は人気女優さんであれば演じたくないと思うのだが、奈緒さんの覚悟には敬服する。
・原の眼鏡の奥から生徒を見る無機的な表情と眼や、それ故に仄かに漂う艶やかさに引き込まれる。
ー あんな先生がいたら、新妻君でなくてもヤラレルであろう。(個人的意見です・・。)ー
故に、早藤はそんな原に眼を付け、彼女の自尊心や人間性を壊すような暴挙に出て一人悦に入るのである。
ー 早藤は完全なるサディストであり、レイシストでもある事が分かる。早藤を演じた風間俊介さんの口の端を醜く上げて嗤う怪演が凄いが、嫌な気持ちであっただろうと思う。が、風間さんのあの演技があってこそ、原が性の虜になって行く様がリアルに感じるのである。ー
・フィアンセの美奈子が懐妊した早藤に対し、新妻の想いを受けながら原が早藤に対しラブホテルで反撃に出るシーンがエロティック過ぎて、凄すぎる。
原は、早藤の言いつけである新妻を連れて来ずに、自らショーツを脱ぎ捨て秘部を早藤に片膝を上げて見せつけ”醜いでしょう。けれどここから貴方の子が生まれるのよ。”と言い自らの指で秘部から滴る果汁を指に付けて、早藤の眼前に晒すのである。
当然、早藤は気圧されて原の顔を激しく何度も殴打するのである。そして、原は再び血だらけになり、天井を無表情に見つめるのである。
・早藤が帰って来ない美奈子は、早藤の部屋を訪れるが早藤はクローゼットで首を吊っている。原の渾身の抵抗により腑抜けになった早藤は自身の愚かさに気付き、生きる意味を亡くしたのである。だが、美奈子はそんな早藤の首のロープを切り彼を助けるがその眼は冷ややかである。
”生きる価値がない。”と弱弱しく言う早藤に、美奈子は”アンタのちっぽけな脳味噌で考える事はその程度でしょう。アンタは死ぬまで私とお腹の中の子のために惨めな人生を送るのよ!”と言い放つのである。
そして、破水した美奈子は早藤に”タクシーを呼んで‼”と携帯を投げるが、早藤は警察に電話し”女の人を犯しました。”と告げるのである。
ー これらのシーンを見ていると、美奈子と原の強さと早藤の愚かしさが浮き彫りになるのである。-
<時は流れ、獄に繋がれた早藤を、美奈子は幼子と共に面会に来る。早藤は憑き物が落ちたような表情で、美奈子と淡々と会話を交わすのである。
そして、傷の癒えた原の家に庭師が棕櫚の葉を剪定にやって来る。庭師の見習いは祖父が庭師だった新妻なのである。
その姿を見て、原は微かに眼で笑うのである。
今作は、脳味噌の小さな愚かしき男尊女卑の男に翻弄されつつ、徐々に男を心理的に追い詰める女教師と、彼女に焦がれる高校男子との関係を描いたエロティックヒューマンサスペンスであり、女性の底知れぬ強さを描いた作品なのである。>
こんばんは。コメントありがとうございます。
本作は私には難解過ぎました。
NOBUさんはじめ、こちらの映画の見方に長けておられる方々のレビューを拝読しても、まだ理解出来ないのです。
「女の強さ」についてもいまいちピンときていません。
乱暴な言い方になりますが、精神を病んだ人達の変◯プレーを見せられた。が、正直1番しっくりきている感想です(°▽°)
再度トライはないですし、原作をしっかり読む気にもならず、、ど〜したら良いのでしょうw
勿論NOBUさんのレビューに嫌悪感などありませんよ!違う視点で新たな発見もありました。
「夜明けのすべて」に頂いたコメントでNOBUさんが女性をリスペクトされている事、こんな方がトップなら下の人間は力を発揮出来るだろうなと、羨ましく感じた事を思い出しました。
文才がないので上手く表現出来ないのですが、私が女だから本作を低評価にしたのではないのです。
うぅぅ、伝えるのが難しいです。
言わんとしている事、察して頂けると幸いですw
今晩は!ご無沙汰してます(笑)
低評価にビックリしましたね!!
こんな当たり作品なのに💦
NOBUさんの最後の一文に全てがあるように感じました。
本当女性は強かった。
見抜いてた彼女、やられていたけど負けなかった彼女。
圧巻。