先生の白い嘘のレビュー・感想・評価
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全員の体当たり演技が鑑賞後も重く刺さる
鳥飼先生の作品が好きで鑑賞。
台詞がちょいちょい違うニュアンスに感じたり、美鈴先生の心情は漫画だとよくわかるけど映画では描いていなかったので、共感しづらいとの声があるのかなと感じました。
奈緒ちゃんすごいですね。
特に最後のホテルのシーンはしんどすぎて目を背けたくなりました。
早藤くんと美奈子は漫画とは雰囲気が違ったけど、風間くんの狂気的な早藤くん怖かったです。
最近良いパパなDヲタな風間くんしか印象になかったから、他の方のレビューを見て金八先生思い出しました。
椿の下りがなかったり色々と映画に収めるにあたり改変があったと思いますが、久々にしんどい映画を観ました。性暴力のない時代は来ないのかな。
理解できなかった…
ドス黒い人間の性(さが)を究極に丁寧に描いた作品。
👌総評
統一された丁寧さが観ていて心地よかったです。ところどころ複雑な言い回しが多い気がしましたが全体の丁寧な作り込みにマッチした台詞だったと思います。
詩的で芸術的なところもこれはこれで素敵でした。
人間の「性」の不条理さ、心情の矛盾を丁寧に描いた作品。
📚詩的な台詞。おしゃれなのか哲学的なのか、ただ曖昧なだけなのか。
セリフも詩的な印象が強かった。映画ではよく、語らずして語ることが多いが、この作品は語るけど詩的であるが故に焦点が定まらずふわっとした理解がずっと続く感じ。
🎬好きなシーン
少し芸術的なところもあったのかなと思う。主人公が殴られた後の上からのトップダウンショット(真俯瞰)の映像が好きでした。
男との勝負に行く前のリップのくだりも好きでした。
また、破水した奥さんを尻目にやっと手にしたスマホで電話をかける先は、、、
彼の人間性がわかりやすく伝わってきました。
🎵タイミングの良い全て
(都合の良すぎる展開)は都度あったけど、どれも目的を持った都合の良さ。ただの場面繋ぎではないというところでマシでした。
◾️先生の家に行く(滅多にないだろそんなこと)
◾️防犯ブザーがタイミングよくなって、タイミングよくああなって、、、
◾️タイミングよく全てを知るミナコ。
◾️破水が映画のタイミングとしてベストタイミングそしてカオスな状況
などなど
この作品の存在意義について
理解得るのが難しい世界観、でも私は
私は結構共感出来た方かも知れません。
『蝶の眠り』を観た後にオススメに出てきました。
性描写がある年下男(生徒)とのロマンス、という点で共通するのでしょう。
比較するのも申し訳ないですが、『先生の白い嘘』の方がグッとくるものがありました。
風間さんがこんな体当たりな演技をされてることがまず衝撃。憎らしく、でもなんか可哀想に思える。さじ加減が大変良かったです。
猪狩さんのことも良く存じ上げませんがバチバチのアイドルですよね。こんな作品に挑戦されるとは驚きました。とても自然に見えました。彼も良かったです。
バカ女を演じた三吉さんもとても印象的です。後半の痛みを逃がしながらの演技では殺気を感じ、とてもリアルでかっこよかった。
奈緒さん演ずる主人公の言動は理解に苦しみます。
だけど、なんか、「こうなっちゃうのかも」と思わせる説得力がありました。
多様性という言葉が多様性を脅かす現実....なんてな。
こんな人・性のカタチがあるんだなー。 “性”と“支配”という、目を...
タイトルなし(ネタバレ)
美奈子の早藤への覚悟を見てて、なんとなく佐々木希と渡部はこんな感じなんじゃないかなと思いましたね。
金八先生の健次郎で風間くんを知った世代としては、こっちのキャラクターの方が風間俊介の本領という感じがある
性差と言うより…
受け入れ側の性格によるものではないかと思ってしまった。親友が一番可哀想ではないか。暴行の被害者とは言え、陰に隠れて旦那と会っていたわけだし、挙げ句に子供生まれたばかりで旦那はムショ行きとはお先真っ暗。風間俊介の嫌な奴感が凄かった。
最後まで見て欲しい
物凄く考えさせられたストーリー。
もちろん暴力、性的なシーンが多いから
好き嫌いが分かれると思う。
けれどこの話はリアル(現実)にある話なのは
間違いないと思うとゾッとした。
皆身体を張って役を演じていたと思う。
濡場のシーンもかなりリアルに再現してあり
ただの気持ちい感情ではなく恐怖が取り入れられていた
素晴らしい演技だったと思う。
こうゆうトラウマがある人には正直きつい映画なのかと
思うけれども、
愛や性に対する勉強には少しでもなるのではないかなと思う。
女だから男だからという概念は捨てて
歪んだ人間をどう構成して立ち向かっていくかという
メッセージせいが含まれていたのではないでしょうか?
みんな最後は自分の出した答えに向かって
明るい未来で進んでいたのが評価4つ目の星でした。
この漫画を映画にしたことは
凄い難しい事だったと思うし
表現するのがきっと大変だったと思います。
最後までハラハラドキドキしながら
みれた素敵な作品でした。
最初で見るのを辞めてしまった方。
是非勇気をだして最後まで鑑賞してみて下さい。
きっと少しだけ勇気がでます?
相談してください
恋人同士でも夫婦でも性暴力は性暴力。そんな性暴力を友人の恋人に受けるなんてもっての外。性暴力は親告罪だったけど、今では法改正され強かん罪→強制性交罪→不同意性行等罪に変わり、被害者の告訴がなくても起訴できるようになりました。これで最後のシーンも納得ですね。もちろん途中には写真を撮るなどした脅迫罪も含まれているので、そこまで訴えるとさらに罪は重くなるかもしれません。
登場人物の言動には納得できない部分が多く、根本的には全て受入れてしまう主人公の性格が問題。自分が先生だったら生徒から愛の告白を受け、現実から逃避したくなって、どこか遠くへ旅立ってしまう気がするけど、それだと『高校教師』とかと同じになっちゃうか。
今は昔と違って教員試験が狭き門ではなくなった。続けるのが大変みたいだけど、自己犠牲の精神を持っていたら続かないだろうなぁ。熱血教師が主役を張るドラマ全盛時代とは全く違うのだ。
ぎっくり腰になった庭師じいちゃん。転落したんだから、ぎっくり腰ではなくてもっとヤバい怪我だと思うが、どうなったんだろう?鎮痛剤だけでそのまま永眠ってことにならなければ良いのだが・・・
なぜインティマシー・コーディネーターを入れなかったのか
非常にリアルで重い作品
先生の白い嘘——本心と赦しのあいだで
漫画原作の実写化作品『先生の白い嘘』(2024年)は、性差と暴力、そして「本心」と「嘘」の境界を問いかける重厚な物語である。
この作品は、登場人物の過去や社会的背景を掘り下げるよりも、原美鈴と新妻という二人の関係性に焦点を絞ることで、より深い人間の痛みに迫っている。
「本当のこと」と「白い嘘」
物語の発端は、担任教師・原美鈴と高校生・新妻の面談。
新妻が「本当のこと」として語った出来事に対し、原は学校の「ことなかれ主義」に従って否認する。
しかしその否認こそが、新妻にとっての「本当のこと」だった。
誰も信じてくれない、誰も聞こうとしない。
それでも新妻は、原の言葉の裏にある「何か」に気づく。
「男の所為で正しく生きられない」
「男が持つ不条理な力 それを誰かに許されたいだけ」
原の言葉には、鬼気迫るリアルさがあった。
涙を流す原に、新妻が差し出したポケットティッシュ。
それは原にとって、6年前にレイプされた後の血を拭いたティッシュと重なって見えた。
性差を超えた痛みの共有
新妻は、原が自分と同じ痛みを抱えていることに気づく。
そこには男女の違いなどなく、もっと奥深い「傷」がある。
原が新妻に語った「女のアソコが怖いのではなく、男に生まれてきたことが怖い」という言葉は、性の本質的な不条理を突いている。
原は、冒頭でこう語っていた。
「何かを2つに分けたとき、特に男女、その取り分は、いつも私は少ない」
この言葉は、搾取される側として生きてきた彼女の人生を象徴している。
支配者と奴隷のような構造の中で、原は誰にも怒りをぶつけることなく生きてきた。
その鬱屈が、彼女を壊していった。
本心に触れた瞬間、赦しが始まる
新妻の告白とキス。
それは恋であり、理解であり、赦しの始まりだった。
この体験が、新妻を成長させ、原もまた、過去と向き合う覚悟を決める。
原は、早藤に怒りをぶつける。
暴力に晒され、顔に傷を負いながらも、彼女は復帰する。
しかし、新妻とのキス写真がばら撒かれたことで辞職する。
新妻は言う。
「救えなかった悔しさ」と「それでも好き」
原は答える。
「でも無理だった。たとえどんな相手でも、男である限り。ゴメン」
この言葉こそ、原の二つ目の白い嘘。
新妻を守るための体裁上の嘘であり、本心の裏返しだった。
無償の愛と、差し伸べられる手
新妻は、植木屋として原に再び接近する。
最後のシーンに込められたのは、こうした問いかけだろう。
「先生、これでもまだ僕の本心を信じられませんか?」
持って生まれた性の違い、そしてそれぞれの「性(さが)」
理不尽と不条理に打ちのめされても、なお差し伸べられる温かい手。
そこに男女の違いや条件などはなく、花や猫のように、無償の愛がある。
もし原が、成長した新妻の中にその無償の愛を感じられたとき、彼女自身の成長が証明されるのだろう。
嘘とは、本心の裏返し
この作品が「嘘」と名付けられたのは、人が誰しも本心を隠して生きているからだ。
それは自己防衛であり、社会との折り合いでもある。
だが、本心は、決して嘘などつけない。
だからこそ、赦しと理解は、本心に触れた瞬間から始まるのだ。
コミック原作&フェミニズムと知っていたら観なかった。
たまに「トリハダ」が顔を出す
フジテレビで放送していたオムニバスホラードラマ「トリハダ」が好きでその監督三木康一郎の作品なので観てみた。話は重く複雑なテーマで撮影時主演奈緒がインティマシーコーディネイターを入れたいと言ったが監督が拒否したという報道でも話題になっていたがそんなに過激な露出は一切なかった。どのシーンで奈緒はインティマシーコーディネイターを入れたかったのか?監督が入れたくないと決めたのか?考えながら観た。トリハダとはもちろん作風が違うが暴力による流血が過剰な所や早藤の首吊り姿が出てくる速さ?など所々にトリハダっぽさがうかがわれ三木ファンとして観てよかった。話としては台詞が難しくてどんな事を意味してるか分からなかった所がまあまああった。
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