ルックバックのレビュー・感想・評価
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ぜひ劇場で浸ってほしい!
原作の存在も知らず、劇場アニメならとりあえず観ておこうという軽い気持ちで公開2日目に鑑賞してきました。窓口で特別料金1700円と告げられ、一瞬ひるみましたが、その価値は十分にある、すばらしい作品でした。
ストーリーは、学年新聞で4コマ漫画を連載して好評を博して得意になっていた小学4年生の藤野は、担任から頼まれて譲った枠に掲載された不登校の京本の漫画の画力の高さに圧倒され、彼女との実力差を埋められないことに心が折れた6年生の途中で連載をやめてしまうのだが、卒業式の日に卒業証書を渡すために京本の家を訪れたことをきっかけに二人は初めて出会い、京本からずっとファンだったと告げられ藤野は、京本と組んで執筆を再開し、やがてその作品も世に認められるまでになるものの、少しずつ二人の思いはズレ始めていくというもの。
たった58分という上映時間の中に、藤野と京本の10年以上に及ぶ時間を凝縮して描いている点が秀逸です。コンパクトとかダイジェストとか簡潔とかいう言葉は適当ではなく、二人の傍で同じ時間を共有したような実感を得られる濃密な内容となっていることが、ただただすばらしいです。
子どもらしいプライド、ライバル心、才能への嫉妬、承認欲求、挫折、虚栄心、称賛される喜び、協力の心強さ、友情の温かさ、確執の苛立ち、別れの悲しみ、孤独の寂しさ、無情の後悔…など、人生におけるさまざまな感情が、東北ののどかな自然を背景に二人の等身大の姿として描かれます。一つ一つの出来事が、藤野と京本の心にどのように刻まれたのかが、スクリーンを通してひしひしと伝わってきます。中でも、京本と初め会った日の帰り、藤野が雨降る田舎道を踊るように駆けていくシーンは、本作屈指の名シーンだと感じます。
固く結ばれたかに見えた二人が袂をわかち、そのままになってしまったのはとても悲しかったですが、それでもいつも気にかけ、応援していたことは伝わってきます。京本のどてらの背中に書いたサイン、私の背中を見て成長しろと言う藤野、京本が描いた4コマ漫画の中で背中に傷を負う藤野、その漫画を窓に貼って仕事に打ち込む藤野…、その背中を追いかけ、背中を押され、背中で感じ、二人は支え合って成長してきたのでしょう。そんな二人の強く熱い思いは、あり得たかもしれないもう一つの世界線できっと成就したに違いありません。終盤で描かれる、初投稿に向けて二人が寝食を忘れて執筆に打ち込む姿、二人が過ごしたかけがえのない日々に、自然と涙が込み上げてきます。
「ルックバック」、素敵なタイトルです。
主演は河合優実さんと吉田美月喜で、声優初挑戦とは思えない演技が素敵です。普段はプロを起用しないことにはやや否定的なのですが、本作では内容やキャラデザにもよく合っていて、藤野と京本の等身大の姿を描くには適役だったと感じます。
生きている
めちゃくちゃいいよ!って聞いて、漫画を作る話だということは知っていたから「あ、ハケンアニメみたいな情熱に溢れたスポコン的青春ドラマなんだろうな」と想像していたら、ぜんっぜん違った。
いや確かに、漫画に対する熱も描かれてはいるんだけど、本筋はそこではない。センセーショナルでもエモーショナルでもない。漫画好きの藤野が自分の画力を大きく上回る京本と出会い、漫画に対する愛、それ以上に互いの愛を深めていく、ごくありふれた2人の、リアルで胸にグッと刺さるシンプルながらに心に残る人間ドラマだった。
評判めちゃくちゃいいから、色々と想像膨らませちゃって思いっきり楽しめなかったのが正直なところ。やはり、映画とは上がり幅である。ハードルを下げておいて損は無い。だから、この映画は特にだけど、前情報は入れずに劇場へ足を運んで欲しい。
もちろん、ストーリーは面白いけど、ぬるっぬるでリアリティのある映像を求める、求められる昨今のアニメ業界において、このようなアニメーションはかなり見ものだと思う。ぐちゃぐちゃの感情が顔に思いっきり表れる。主人公たちのボロボロな姿に、見る者の心もボロボロになる。
ピアノとバイオリンだけのシンプルな音楽もいい。かかるタイミングもいい。何より、無音になるところが最高にいい。感情が爆発するところを、あえて無音で、あえて窓越しだとか遠くからだとかで見せてくる。この卓烈した映像表現にやられる。
1時間とは思えないボリューム。でもあっという間。すごく贅沢な時間を過ごさせてもらった。ただぁあ!(一人賛否の粗品)(ここからは戯言)面白いし、いい映画だけど、評価高すぎやしませんか!?!?「THE FIRST SLAM DUNK」も「BULL GIANT」もそうだったけど、こういった独特なアニメ映画って、世間の評価が自分の思ってるより何倍も高くて驚く。4.5はエグい。
ルックバック。そのタイトルの意味が綺麗で秀逸で好き。それでも生きている。
映像が語りかけてくる
世間的にはチェンソーマンで名を馳せた藤本タツキ先生の原作漫画の映画化ですが、個人的に長年のファンである自分には待望の映画化でした。
原作をあくまで忠実に映像化し、無駄な付け足し要素も無く最小最適な補完に留めてるところが好感が持てます。登場人物の台詞もそれほど多くないのに映像で語りかけてくる。藤本ワールドを凝縮した非常に濃い、なのにあっという間に終わる58分。この上映時間もいい。
主演の藤野と京本の声を担当した河合優実さんと吉田美月喜さんの演技もナチャラルで違和感なかったです。
自分は先に原作を読んでましたが、どちらが先でも楽しめると思います。映画を見れば原作を読みたくなり、原作を読めば映画を観たくなる。そんな作品です。
あと藤本タツキのファンなら思わずニヤリとしてしまう箇所が多々あります。それもお楽しみのひとつですね。
漫画家達へのRequiem
冒頭からのカメラアングル、音楽に魅力されました
原作はもちろん良いのですが
動く彼女たちはとても可愛らしく、面白い。
引きこもった廊下に山積みにされたスケッチブック、人生を捧げた漫画家さん達の苦労や報われなさを身近な過去として感じました。
自分も小学生低学年頃までは
夢中で絵を描き、褒められ嬉しかったのに、いつからか描かなくなっていった過去を思い出させてくれました。
漫画を書く方々の動機も背景も様々だと思いますが
描く楽しさ、辛さ、
多くの悲惨な事件が起こる世界で
描いて何になるのか?という無力さ、
そんな中でも
大勢の人を感動させ、作品達は未来に残る
そして後世への希望に繋がる
クリエイター達の気持ちをたくさん載せた素晴らしい作品でした
この作品を観て、
多くの報われなかった方々のRequiemになりますように。
勝手にそう感じました。
ありがとうございました
良い映画だが、違和感も残る
原作未読だったが、予告を前に見てからずっと楽しみにしていた。
そして、予想通りすごく良い作品だった。
漫画の絵がそのまま動いている感じがして、序盤から作品の世界に引き込まれた。
そして何よりも、儚い二人のエピソードが1時間の中に凝縮されていたように思う。
藤野が描き続ける理由に涙する映画。
雨の中で妙な走り方をするシーンは、いつか真似してみたい。
ずっとライバルだと思ってた京本にあんなこと言われたら、そりゃスキップしちゃうよね。
ひたすら京本に会いたくなる映画だった。
ただ、何とも言えない違和感は残った。
理由は京アニの事件をモチーフにしている点である。
果たしてその必要があったのだろうか?
普通に、京本が不慮の事故にあってしまう展開で十分だったのでは?
あの犯人の動機を聞く限り間違いなく京アニの事件を元にしているはずだ。
その必要性が感じられず、単純に実際の事件を消費エンタメにしているだけなのではないだろうか。
そこだけは非常に残念な作品だった。
こんな瑞々しい青春物語をあのチェンソーマンの作者が描いたことに驚く...
こんな瑞々しい青春物語をあのチェンソーマンの作者が描いたことに驚く。
誰しもが経験する、あの頃の過信と痛々しさ、そして絶対的自信を打ち砕かれる瞬間。
周りからの評価であったり、上回る才能を目の当たりにした時…あの時の藤野の苦しみは誰もが共感できるだろう。
そこで悔しがってさらに努力できるのはそれも才能で凄い。自分はできなかった人間。
一度は諦めた道を再び歩き始める際のステップ、アニメだから時間をかけて表現できることで喜びが伝わってきた。
この先は漫画でも読んだことなかったから、まさかの展開に口をあんぐり。
変わらない関係性は無い切なさ、でも芯の部分は変わらない…これは大傑作!
藤本タツキの作品の中でも異色
2024年劇場鑑賞161本目。
原作読んでいましたがえらいもんで全く記憶から抜け落ちていました(笑)
ファイアパンチの頃から読んでいましたが残酷なまでの過酷な展開が多く、正直読んでてキツいことが多いのですが、この作品だけは何か明るいものを感じました。
背中は語る
四コマ漫画で世界を変える話
原作の感動をそのままにアニメとしての動きや音楽によってよりすばらしい作品へと進化!
原作は発売当時に読んでいたが、かなりの完成度に驚いたのを覚えている。
藤本タツキ氏が映画好きなのは他作品を読んでも伝わってきていたが、本作「ルックバック」は構図もストーリーも単館系映画の雰囲気がめちゃくちゃ入っている気がする。そんな今作が映画化したらそりゃいいものが出来上がるとわ思っていたけれど、文句なくいい作品でしたね。
癖のあるキャラクターデザインも忠実だし背景も綺麗、ほんとに漫画がそのままアニメ映画になったって感じで素晴らしい。
絵をかくのが好きと言う共通点以外は真逆の2人だけれど、仲良くて、ライバルで、最高に尊かった・・・。
声優さんの演技よかったですね、藤野の自信家な感じ、京本のコミュ障な感じ、表現力によってキャラクターの存在感がより引きっ立ってましたね。
終盤の出来事は現実の事件を思い返されて胸が苦しくなりましたが、本作品によって事件の事をより考える切っ掛けになった気がします。
悲劇が起きて怒りや後悔が残るけれど。
想像力は希望のある方へ向けることで残された人の生きる糧になるんだなぁ。
エンディング曲の透明感と美しさに鑑賞後は心に悲しみだけが残るのではなく少し晴れやかになれた気もします。
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劇中セリフより
「おうち買えちゃうよ…」
初めての賞金で見たことない金額を手にした2人、もはや大人の仲間入りですが、いっぱい遊んだのに5000円しか使ってないのもかわいいですな。
自分がバイトの初任給で買ったのってなんだっけな?
熱量高く秘めたるものがある女子たちの漫画にかける青春を、背景の描き込みを含め味わう
原作は未読。
本作では、声優として俳優二名(河合優実・吉田美月喜)に配することの意味を存分に味わえた。
それぞれのキャラに思い入れのある両名が表情豊かで特徴ある話し口のアニメ上の人物を「生きて」いるのに引き込まれ、独特の絵柄と背景の書き込みぶりに見入ってしまう。
協力としてクレジットされている作画の強力な布陣には恐れ入った。そりゃあれほどの躍動感ある画が生まれるわけである。
因みに、劇中劇・アニメでは本職声優(こちらも推し含む)も豪華さに彩り加えていた。
熱量ある青春劇として、昔観た「バクマン」を少し思い出しもした。
エンドロールで席を立てなくなる傑作!
魂が揺さぶられるくらいの傑作です!
最近は劇場版、テレビ版含めて日本のアニメ作品の中には世界に胸を張って自慢したくなる素晴らしいものが多々あります。
秀作、快作、時に傑作・・・目白押しで感覚がおかしくなってますけど、そういうの抜きにしても本作は一段も二段も高みにある大傑作でしょう。
幼い頃から漫画を描くのが上手で周囲から褒められてきた小学4年生の藤野。学級新聞に自身の4コマ漫画の連載枠があり周囲に自慢しつつ鼻高々な状況です。
ある日担任の先生から、同じく漫画好きで自身の作品の掲載を望んでいる京本という不登校の生徒が居り彼女の4コマ作品を同時掲載したいとの要望を受け、気軽にそれを許諾する藤野。
そして自身の4コマと並んで掲載された京本の4コマを見て藤野は衝撃を受けます。背景だけではありますが絵のうまさ、つまり画力の点で間違いなくその比ではないくらい京本は彼女の上をいっていたからです。
そこで挫けないのが藤野の負けん気の強いところで、独学ではありますが漫画の研鑽に努め、まだ見ぬ孤高のライバルに負けじと食い下がります。漫画制作に没頭し学生生活、勉学、小学生らしい交友さえ犠牲にしつつある藤野。
しかしその血の滲む努力も虚しく京本との実力差は埋まらず、6年の途中で漫画を描くこと自体、すっぱり諦める決断をした藤野。
卒業式終了後、担任に先生から結局、その後も不登校だった京本の家に卒業証書を届ける様に依頼されいやいやながらそれを受け・・・京本自宅で本人とばったり出会うことで運命の歯車は音をたてながら大きく動き出します。
まず、原作は精緻な筆致でかつダイナミックな動きで描かれているようなんですが、アニメではその行間を埋めるだけに留まらず、作品を深く理解した上で演出、音楽、脚本で適切で控えめなブーストをかけて映像化していると感じました。見方によってはまあまあ信じられないくらいのサクセスストーリーですが、それらの精緻な積み重ねにより、よりストーリーの信憑性、共感性が増していると思います。
しかし、心地よい幸福な期間の共有の後、物語終盤、状況は急転直下します。詳しくは書きませんが、心情的シンクロ率100パーセントからのこの仕打ちは本当に精神的にきつかったですね。
エンドロールはストーリーと地続きになっていて、いろんな複雑な感情があっちこちから湧き上がり、そしてなにより魂が救われていく感覚が強く胸がいっぱいになって涙がとめどなく流れました。
こんなシンプルな絵面で感情が大きく揺り動かされたのは初めての経験です。
鑑賞しないと一生の損レベルの作品です。
では。
ありがちな話だけど面白い。
『チェンソーマン』は結構突飛な作品でしたが、あの作品は一部批判もありつつも、それなりに話題になりウケた作品です。そんな人気マンガ家の読み切り作品の劇場版アニメ作品とのこと、入場特典で配られた本がソレかな?
で、コレも『数分間のエールを』同様、劇場アニメとしては短尺です。コチラは小一時間なので更に短いワリに、全然物足りない感じも尺不足な感じもありません。チョッと時間が開いたので〜、的に見るには最適ではないでしょうか。
本作は序盤や各要所はストーリー展開しますが、雰囲気の描写も多く綴られて全体の調和を維持しています。その辺りは脚本や演出などのアニメ作品を創造する技量で勝負してきた感があり、そしてそれはかなり巧く行ってると思います。尺稼ぎとか間延びとかの印象(単語)とは全く無縁です。
ネタ自体は特に真新しい訳でもなく、お涙系に良くある変哲もない普通のお話ですが、ソレをこのビジュアルと表現でシッカリ掴んだ良作に仕上がったと思います。
そして後半の、降って湧いた様な突然の展開にはチョッと驚かされました。でも実際世の中って先の事は解りませんからあり得る話。2019年7月の事件を思い起こさせます。
そう言えば、あの4コマ漫画がドアの下をすり抜けるシーン。後の2回目の方ですが実はあの時、自分はあのドアを隔てて藤野と京本の並行世界が繋がっているんだと勘違いしました。あの展開は単なる “たられば” のイメージだったのでしょうか?
逆に、並行世界の扱いで、京本にとっての藤野と藤野にとっての京本の2つの世界の連結部分的な仕立てになってても面白そうかな‥‥
さて一方、中の人は正直 “並” の演技でしたが空気感は損なっていないので良しです。ただ電話の会話のシーンは巧かったですねw 日常体験を日常風に演じるのは女優さんには朝飯前でしょう。
持論ですが 『素』 の演技には長けても、アニメは『記号的(デフォルメ)』な演技が少なからず必要です。その辺を理解せずとも、本作は結果的に何となく仕上がったのではと思われます。
これまで人気タレントやアイドル、女優俳優に更にはお笑い芸人なども声優に起用され、結局どんよりと茶が濁る結果になるのは、この辺の理解がないからと考えています。舞台俳優や歌舞伎役者は、感覚が多少似てる様に思えますが‥‥
更に余談ですが、本作冒頭の藤野は、なんだか昔の自分を見てる様で複雑な気分でした。自分は当時の『勘違い』が今の『無様』に繋がっています。もっとも自分の場合は藤野&京本の様な成功に結びつくどころか、出鼻を折られた挙げ句の今に至りますw
中身がなく、作画を楽しむための映画
漫画に色をつけてそのまま映画にしたような、綺麗な作画でした。主人公と友達がとにかくかわいい。
特に主人公の声優さん、リアリティがあってすごく良かった。
ただ、肝心の内容はと言うと、こういうふたりがいました、おしまい、みたいな話でした。作中にオチがない四コマが出てきますが、それに合わせてるのかも?だいぶ物足りないです。
どうも最近の流行りは中身がなく考えないですむ映画かなと。
あと、服の影はわざと付けてないのか、ベッタベタに塗られているのがところどころ気になりました。
ジブリって超えられるんだ
と思ったらポノックが絡んでました。藤本タツキが動くのが凄い。藤野ちゃんのサインまでタツキスタイル。間違いなく今年一番です。見なければ後悔する一本です。
あと、河合優実ちゃんと、吉田美月喜ちゃんは、最大功労者です。奥行きを広げてくれました。キャスティングを含めてありがとうです
館内すすり泣きが多数聞こえる
原作を読み衝撃を受け 映画を楽しみにしていました。
実際視聴して 改めて漫画のすごさを再発見しました。
この作品に関しては特に すでに漫画が映画のようなコマ割りなので
映像が漫画の忠実なトレースに近い感覚
そんな感覚になる漫画はたぶん ルックバックだけだと思います。
丁寧に作られた作画 声優さんの演技も違和感なく没入でき最高でした。
原作ファンも納得のいく仕上がりだと思います。
映画館内は終始静かで 終盤は特にすすり泣きが聞こえ
当の私も 冒頭から涙を流しっぱなしでした。
予告で気になったら見に行った方が良い
原作未読、とあるゲームの漫画でネタにされておりタイトルのみ知っていました。
予告を見た時に少し気なったため観賞。
序盤は思春期らしい表現をしており、題材である『漫画』について予告で見た流れがどのように繋がっていくのかをワクワクしながら見る事が出来ました。
大人になっていくにつれての展開も、お互いにどんな感情を持ってのセリフなのかを考えながら見ていく事も出来ました。
見終わった時には確かにタイトル通りの内容だったと凄く思える作品でした。
個人的には二回見た方がより感動出来る気がします。
『藤野』や『京本』の独特な性格から、あの時のセリフは…とか振り返って見ると違う印象に感じたシーンもありました。
音楽や効果音もとても良かったです。
無音になるシーン含めて、色々なシーンが映像と相まって引き込まれていきました。
まるで実写かの様な音響表現にも思えました。
一点のみ気になってしまったのは、『藤野』が主人公のため、どうしても『京本』の色々な部分で足りない部分がありました。
やり過ぎても間延びしてしまうため、どこまで補足するのかは難しい表現かとは思います。
少しでもセリフとかで補足があれば…とは思いました。
ポップコーンはSサイズでも余ってしまう様な感じです。
予告から食べ始めて見入ってしまうシーンの前に食べきれなければ、そのまま終盤まで残ってしまう様な感じです。
芋臭い展開がダメな人はSサイズ余裕かと思います、「ふーん」って思いながら完食出来ると思います。
生まれ変わっても私はまた漫画を描く なんでってあんたの笑顔が見たいから
きっと間違いじゃない…?グルグルっと漫画の世界へ入っていくようなファーストカット。本作のベタ塗り等の色付けもまるでそのようだ。共感性の高い藤野のキャラと、しんどくても漫画家を続ける原体験みたいなもの。キャラ名に劇中漫画(本作入場者特典の短編漫画読んだけど違うかったから映画独自?)そして「振り返る」という本作のタイトル……原作者自身の私的体験がどれほど基にあるかはさておき(ex. 絵が下手というコンプレックス劣等感?)、私的感情は本作の根幹にあるのを感じ取れたし、本映画化にあたってそこに押山監督やアニメーター達の感情も乗っかっていた。描き手の迷い線もそのままに。
努力のちから。(舞台挨拶で河合さんもお気に入りのシーンに挙げていた)2人で初めての賞レースの結果を見るところのシーンが良くて、それまで2人の間に明確に上下関係というかパワーバランスみたいものがあった気がしていたけど、その瞬間のカットで2人の生き生きとした似た表情がスクリーンいっぱいに弾けて、このタイミングで2人が同じものを共有し、当初より心理的にも近づいていることを力強く示している。"好きこそものの上手なれ"と言っても、不器用でもひたむきにずっと努力を続けられるのは本当にすごいことだ。演出に劇伴の力もあって、何度も鳥肌立つような場面もあった。こんなに情感豊かなアニメが紡げることに驚いたし、モンタージュも効果的。鑑賞後も余韻深く心に棲み着く感じがあった。
河合さんが一番時間をかけた難しいセリフ「なんすか、先生」
2年半の内、1年くらいは描き続けて
(原作者が『千と千尋の神隠し』流し続けるというエピソードから)『タイタニック』流し続けて
曲毎にキャラクターを
意図的に切られた藤野の笑い声
小学生当時、自分も絵が上手くて、漫画家を夢見てて、自由帳に「ブリ魂」って『ブリーチ』と『銀魂』のキャラクターを使ったギャグ漫画描いていたな…と思い出した。同級生たちが笑ったり褒めてもらうのが嬉しくって。作中で藤野が味わうような挫折は、中学生の頃に味わった。
勝手に関連作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(ワンハリ)』『インターステラー』
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