「私はルックバックになれなかった側の人間」ルックバック ノさんの映画レビュー(感想・評価)
私はルックバックになれなかった側の人間
苦しくなりました。あまりにも2人が光すぎて。
彼女達はいずれも好きなことを追求して努力を怠らない胆力のある素晴らしい人間だと思います。
そしてこれを描く藤本先生も。
しかも2人とも結果が伴ってますもんね。ここですんなり成功を収める感じはちょっと藤本先生が描いている故なのではという感じはしてしまいます。
そもそも、冒頭、自分より絵が上手い存在を知って挫折経験を味わった後にやる行動から凄い。本買ってデッサンから始めるんですよ。小4が!すげー!努力の天才だよ。
それに比べて自分は……なんとなく大学行って、一般企業に就職して…本当は好きなことだってやりたいことだってあったはずなのに。
結局それを続ける努力も気概も才能もなかった時点で「ルックバックになれなかった側の人間」でしかないんですよね。こういう人達が大勢いて、社会を回してるんだと思います。
これを書いてる今だって、映画がそんなに好きなら映画監督なり映画評論家なり目指せって話なんですよ。
この作品の原作、映画の公開時に、Twitterで話題になってたのを思い出します。これを見て共感したり、それ故に苦しむ人間って好きな物に真っ直ぐで、妥協してなくて、創作物を生み出す苦しみを知っている人ですよね。本当に凄いと思います。なかなか出来ることじゃないと。
あと「才能があったらなぁ」は本当に無意味な言葉だとこの映画を見て実感しました。この2人をみていると才能は大前提のベースで、そこからどれだけ努力できるか、なんですね……
ここまで長々と語りましたが、映像作品としても素晴らしいです。藤本タツキ先生の漫画がそのまま動き出したかのよう。劇伴のピアノも凄く良かったです。
今年見たアニメ作品の中ではワンピースファンレターと並んで1位
感想拝読しました😌
お気持ちよく分かります。日々の生活に追われていると自分が何をしてるのかと思ってしまいますよね。でも表現することはなにも特別なことではありません。上を見たらきりがないけど、有名になったり多大な評価を得ることだけが全てではありません。ここにコメントを残したのも、なにか貴方の中に発したい物があるからなのだと感じました。その気持ちがまだほんの少しでも残っているのなら、遅いなんてことはありません。どんなことでも良い。こうやってネットで感想をつけたり、友達と話すだけでも良い。その方法は言葉に限らなくても構わない。ただ、発することだけは続けていただきたい。その積み重ねが貴方の人生において大切なものとなれば幸いです。