「鑑賞後も続く思い」ルックバック 流離いのオオハシさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞後も続く思い
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賞賛の言葉は山ほどあるが、それはさておき
この作品ほど、観賞後の観客の心に余韻を残す映画、というのもなかなか無いのでは。
58分間。
観客は藤野と京本の物語に瞬く間に引き込まれ、
大いに共感し、喜び、いきなりの急展開にとてつもないショックを受け、どん底に突き落とされる。
パラレルワールドはあるらしい。しかし元の世界の現実は変えられない。
気持ちはかき乱され、一種の放心状態である。
それでも日々は続く。また机に向かっていく藤野の背中を見つめる。
美しい音楽がレクイエムの如く藤野と観客を包みこむ。
下から上に向かうエンドロールにさえ、なにか天に昇っていくような感覚を覚える。
観終わった後も、映画の余韻からなかなか抜けられない。
誰かとずっと語りあいたい。
そんな映画だった。
全てのクリエイターの皆様に感謝。
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