室町無頼のレビュー・感想・評価
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好みとはまた違うのですが、それでも大変面白く観ました
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、今作の映画『室町無頼』を面白く観ました。
ただ、個人的には不満がなかったわけではありません。
その理由は、飢饉や疫病に苦しむ民衆に理解を示さず何ら対策を行わないまま暴利をむさぼる権力者(室町幕府やその大名)の描き方が、単純な悪として描かれ過ぎだと思われた点です。
もちろん現在と違い人権や民主主義の概念の無い室町時代において、現在の権力構造よりかはるかに当時の権力形態は単純で民衆に対する考えの希薄さはあっただろうとは思われます。
しかしながら、今作の原作者である垣根涼介さんもインタビューで答えているように、原作の小説「室町無頼」で描かれた室町時代は、今の社会に酷似しているからこそ選ばれたストーリーだと伝えられ、であるならばなおのこと室町時代なりに現在に通じる権力者側の複雑な構造も調べて踏まえて描く必要があったと思われるのです。
でなければ、単純化された権力の描き方では完全に逆に権力者に侮られ、ズレた批判は全く権力者の中心を切り裂くことは不可能になるからです。
今作の権力者側の名和好臣(北村一輝さん)などの描かれ方は、風刺漫画的には面白さがありましたが、単にそれは市井の憂さ晴らしに留まり、実際の社会の具体的な改変には本質つながらないと思われます。
そして、今作に限らず(事実に謙虚に向かい合った傑作『あんのこと』などを除けば)入江悠 監督の弱点として根底に流れている権力観(反権力思想)だとは僭越思われました。
(必要以上に今作の単純化された権力の描き方を持ち上げる周辺関係者の人たちも含めて‥)
しかしながら、今作の映画『室町無頼』は、特に才蔵を演じた長尾謙杜さんの素晴らしい演技とアクションによって、個人的に感じた不満を遥かに凌駕する面白さと民衆側の説得力が加わったと思われます。
また、主人公・蓮田兵衛を演じた大泉洋さん、骨皮道賢を演じた堤真一さんなど、相変わらずの説得力ある出演者が勢ぞろいしていて、特に最終盤の大人数によるアクションと映像は映画的にも圧巻の場面も数多くあったと思われます。
個人的には、入江悠 監督はもっと権力側の複雑な構造にどっぷりつかって調べ上げる必要があるのではないか(研鑽を怠り単純な空想的な権力描写(反権力思想)に安住していると感じる日本映画界のある年代から上の左翼界隈から、脱する必要があるのではないか)と、僭越今後の課題を感じながらも、今作の映画『室町無頼』を、結果的にはそれでも大変面白く観ました。
民衆が蜂起してもええじゃないか
室町時代は、歴史上あまりスポットがあたらないと思うが、その時代に実際にあった一揆をテーマにした時代劇。大泉洋、堤真一が良かった。二人とも相変わらず演技が良い。長尾君も良いのだが、叫んでいる時や怒鳴っている時のセリフが聞き取れにくい😩。もっと発生練習して欲しいね。長尾君の修行の師匠役の柄本明が、渋かった。(←酔拳に出てくるジャッキー・チェンの師匠役のユエン・シャオティエンみたいだった)ラスト近くで証文を燃やす為に民衆が蜂起して乱舞するシーンは、今村昌平監督の1981年の「ええじゃないか」の乱舞シーンを思い出した。
室町時代を少し覗いてみた感じ
室町時代背景はあまり描かれていない事がありどういう時代だったのかを知るきっかけになる映画作品だったと思います。この映画を観ようと思ったのは蓮田兵衛は実在する人物で寛政の土一揆を起こした人で、どの様に一揆を起こすきっかけになったのか気になって観てみる事にしました。
観てみると蓮田兵衛がいて室町時代背景がとても飢餓だった事をよく表している映画でした。この時代が今から500年ほど前の事だったのかと思うととても大変な時代を生きていた方達だったんだろうなと…
蓮田兵衛と骨皮道賢と言うもう1人の人物が現れるのですがその人とのやり取りも面白かったと思います。この2人がもし別々の道ではなく2人で力を合わせていたらどうなったのかとも思いました。
歴史の教科書に取り上げて載ってない方達の生きた姿を垣間見れた気がしました。
話の内容ストーリー展開は面白かったのですが、奥深い内容があまり描かれていなかったのでそこまで感動はありませんでした。
これから観ようかなと思ってる方には、蓮田兵衛役の大泉洋さんの演技が素晴らしく、骨皮道賢役の堤真一さんもとてもよかったです。なにわ男子の長尾くんの演技も見てて楽しかったです。
室町時代の背景をちょっと見てみたい方や一揆はどの様な感じでいつ突撃して行くのか、その人々の戦い方を見れるのは面白いと思います。
たまに場面にあってないようなBGMが流れるとこが気になりましたが大泉洋さんが戦うシーンのBGMはよかったです。
蓮田兵衛はどんな人だったかより、寛政の土一揆はどのような状況で起きたのかを知るきっかけで見る方がいいかなと感じました。
堅苦しい内容ではないので歴史が好きでちょっと見てみようかなと思う感じで見れると思いますのでまた気になる方は見てみてください。
室町時代へタイムスリップ
大泉洋さんは刀持たしたら日本一って感じがしましたね!冷製沈着で新しく入ってきた人にも言葉数少なめに教育してくれる。優しい時として厳しい中はいい関係だなと思いました。この映画は今までになかった。豪華版のストーリーに仕上がってて楽しかった。また、この室町時代を見れば良さがわかると思う。まあいろんな時代劇見た中で最高ですよ。本当に人間って昔も今も一緒なんだな。仲間は1つになると大きなことができるんだなって思います。私も頑張りたいです。
時折入る西部劇の音楽は何の為?
可もなく不可もなく…
かなり無理がある
原作が良かっただけ、映画としては駄作。大泉さんの殺陣は5流、大体刀を使う時点で「普通は槍だろ」日本映画って特に時代劇はなんであんなに新しい衣服ばかり使うんだろ?汚れ感が無いから常にセットがダサく見える。主人公?の若者が一人で何人も倒すなんて笑っちゃうし、修行シーンは原作の方が一億倍迫力ある、原作を読んで映画館に行きたい方、大泉さんが好きな方以外にはお勧めできません。
本格アクション映画
ここぞの凄みが……なかった
中途半端
歴史小説原作でありながら、入江監督がお祭りのような映画にしたかったとエンタメに寄せたが、寄せ切れていない印象。
登場人物の掘り下げが薄いため、感情移入出来ずに淡々と物語が進行してしまう。特に蓮田兵衛と骨川道賢については、共に天下をとろうとした戦友ということしか分からないのは勿体ない。正蔵の成長も物語の核となるが、正蔵のストーリが見えてこないため、アクションしか見どころが無くなってしまっている。
更に、劇中に流れるどこか聞いたことのある音楽は、安っぽい印象を受け、物語に入り込めない要因になっている。
入江監督は商業映画を作るようになってから、可もなく不可もなくといった作品が多い。「あんのこと」は河合優美、佐藤二朗をはじめとした役者陣に引っ張られた要素もあったが、素晴らしいヒューマンドラマを演出出来ていただけに残念だ。
泥臭さと迫力あるアクションの両立を目指した、意欲的な一作
大泉洋は様々な作品に主演していますが、本格的な剣術アクションは本作が初めてとのこと。確かにこれまでの彼のイメージからは、ものすんごいアクションを見せるという場面がなかなか想像しづらかったので、予告編のちょっと雰囲気の異なった彼の姿に興味津々でした。
彼が演ずる蓮田兵衛は、剣の達人である一方でどんな難局も受け流す飄々とした軽やかさも持ちつつ、しかしどこか腹の底を見せないしたたかさも垣間見せ、さらにそれでも隠しようのない人間味と誠実さがにじみ出ている、という、多様な側面を持った人物で、これはまさに「アクションができる大泉洋」のためのキャラクターといえますし、実際のところ緩急のついた彼の動きは見ごたえ十分で、剣豪としての人物像に強い説得力を与えていました。
ただ蓮田兵衛はどちらかというと、ある目的のために仲間を作っていく、という『七人の侍』(1954)における志村喬のような役回りであって、多くのアクション場面では脇を固める俳優たちが多彩なアクションを披露し、それが本作の見せ場となっています。中でも才蔵演じる長尾謙杜は、荒っぽい自己流棒術から修業を経て一流の棒術使いに成長していく様を様々な場面で披露していました。”汚れ”も厭わずぶつかっていく演技は絶賛したいところですが、彼と蓮田兵衛が出会う場面はなかなか衝撃的で、ファンは悲鳴を上げそう…。
通りを埋め尽くす群衆と彼らのたいまつのきらめきを俯瞰でとらえたショットは、シンプルさの中に壮観さを体感させる創意工夫がなされていて、某インド映画と空見しそうになったほど!
リアリティというよりはアクションの見せ方に重点を置いた作品ですが、それだけに例えば、『SHOGUN 将軍』と並行して時代劇としての描写の方向性の違いを味わうなど、楽しみ方の幅が広がりそう。
『十一人の賊軍』(2024)に続いてこれだけ本格的なアクション時代劇を鑑賞できることはうれしい限りです!
大泉洋主演、予告のイメージのままの痛快娯楽時代劇
大泉洋主演、予告、番宣を見て想像していた通りの内容だったかな。
娯楽時代劇というんでしょうか。
軽いテイストで、まさしく痛快娯楽劇という感じ。
大泉洋主演だから、イメージ通りというばイメージ通り。
登場人物の背景などは特に描かれず。
農民や大衆のために戦う主人公。
そして滅法強い。
手下の若者が見た事が無いなーと思ってみていた。
『OUT 』の倉悠貴かなーと思ったけど、何度みても違う。
結局、帰ってから調べてみると、なにわ男子の長尾謙杜という人だった。
いまだにジャニーズ枠ってあるんですかね。
彼はメッチャ頑張ってました。
この映画、公開週には見に行けず、昨日見に行く前に映画.COMで評点を見てから見に行きました。
実はこのパターンで失敗した事が何度かある。
レビュー数が少なくて高得点の場合、某宗教団体作成の映画。
そして、ジャニーズが絡むとコアなファンの組織票が働き高得点となるパターン。
この映画はどのパターンも当てはまらないと思うが、私的には凡庸な映画にしか感じなかった。
見たあとに知ったのだけど、実在の人物がいたんですね。
日本の歴史において初めて武士階級として一揆を起こした室町時代の人物・蓮田兵衛を描いた映画という事でした。
そして、入江悠監督。
最初は『サイタマノラッパー』の一発屋かと思っていました。
『ジョーカー・ゲーム』ではガッカリし、『22年目の告白~』ではやるじゃんと思ったのを覚えている。
『AI崩壊』、『聖地X』でまたガッカリ。
『ネメシス』で、もうダメだと思ったんだけど、
昨年『あんのこと』を見て、こういう映画も撮れるのねと思った。
とにかく、ハズレが多いイメージ。
これだけ撮っているのだから才能が無いわけじゃないと思うが、
話題先行で見てみるとガッカリするパターンが多い。
何も考えずに見る痛快娯楽時代劇です。
武田梨奈がんばってた
武田梨奈が出てるからね。観にいかないと。
吉本実憂も出てるんだよね。アクションすごいから、これも観ないと。
武田梨奈は才蔵の修行を手伝う役なんだよね。
だから修行が終わると一回消えるの。
「武田梨奈を出せえ」「決戦になったら良いところで現れるか」と思いながら観てたら現れたね。最後に矢も放つ良い役で良かった。
アクションの中で一瞬だけ武田梨奈は映るんだけど、やっぱりキレが違うね。良かった。
吉本実憂とも少しやり合うところが映されるんだけど、ここも周りのアクションとはレベルが違って良かった。
この二人のアクションを観ていたかったけど、本編とは関わらないから、まあ、こんなもんでしょうがない。
話は観てて辛かったな。
権力を持つ人たちに民がいいようにやられる話だからね。
そして何が辛いって、日本も近い将来に一揆が起きてもおかしくないような状況でしょ。
格差が開き始めてるからね。
そして一揆が起きたとき、自分は民の側なんだよ。
こんな辛い思いして、でも「やるしかない。一揆した方がまし」と思ってやるのかと思って辛かったな。
一揆が始まる前も後も、民の辛いところを描くね、入江遊監督。
ここまで凄惨に描く必要あるのかとも思うけど、入江監督のスタイルだとこうだよね。
大泉洋はスクっと立つとかっこいいね。堤真一もね。
二人のファッションがいまの時代でも通用しそうで良かったな。
でも二人でやり合うとね、そりゃJAC出身の堤真一の勝ちだよね。構えからして違う。
でも大泉洋もがんばってたよ。
そんなわけで為政者の皆様は「民なくして国なし」というところをお含みおきいただき、一揆しなくて良い状況を保って欲しいと思います。
そういう為政者を主権者である自分が選べという話だけど。
"今"を映し出す時代劇
通常スクリーンで鑑賞。
原作は未読。
室町時代末期。疫病が蔓延し、飢饉も重なったことで死者が続出している京の都。その様は今に通じているように思う。
コロナ禍を経て社会は変容した。物価高で様々な品の価格が高騰し、政治は混迷を極めまくり未来に希望を持ちにくい。
映画は時代を映す。「民のために使わないで、なんのための税だ!」。拍手をしたくなった。全くその通りだと思った。
民が蜂起し権力に立ち向かう。心が奮い立つような高揚を覚えた。兵衛たちが一矢報いた瞬間、留飲が下がりまくった。
当時の民衆は、自分たちの手で今を変えなければならないと行動した。その姿は爽快だし、勇気をもらえた気がした。
[余談]
長尾謙杜のアクションに瞠目。ここまでやっているとは正直予想外で、人外な動きを可能にしている彼の身体能力の高さに惚れ惚れとした。琵琶湖畔での釘打ち修行からメキメキと腕を上げていく様は、長尾謙杜の俳優としての成長ドキュメンタリーを観ているような感覚に陥らせ、気づけば心の中で声援を送っていた。集大成となるクライマックスの長回しアクションに興奮を禁じ得ない。彼の素早い動きに追随するカメラワークが躍動感を演出し、六尺棒を振り回し敵をバッタバッタと薙ぎ倒す長尾謙杜を勇壮に映し出していて見事であった。今までの時代劇には無い斬新な映像とアクションに血沸き肉踊った。
[以降の鑑賞記録]
2025/05/04:Amazon Prime Video
面白くなりそうではあったが残念な部分が多すぎる
あまり例がない室町時代を舞台とした作品であり、歴史の断面を切り取った作品として楽しめました。が、作品として高く評価できるかは少し別です。
まずは褒めるべき要素から。
長尾謙杜さんの修行シーンからクライマックスの立ち回りまでは素晴らしかった。堤真一さんもさすがはJAC出身と思わせる武士らしい佇まいと出自が河原者であるというある種のコンプレックスや権力側にいる逡巡などを見せる素晴らしい演技でした。
松本若菜さんは出番は少ないながらも、いつも以上に美しく妖艶なキャラクターを演じきってましたね。
ただし映画全体として見ると無駄に登場人物が多く、描く必要もないシーンもそこそこある印象。
クライマックスの一揆シーンは最初こそ見応えはありましたが、終盤はごちゃごちゃした映像で何を見せたいのかさっぱりわからない状態に。アクション映画でここまで撮影が酷い作品は記憶にないです。
その後の御所の前のシーンではなんの伏線もなく「無頼」と書かれた紙が門に貼られるよくわからないパフォーマンス。そのために多くの仲間が死んでいきましたが犬死もいいとこ。さらにその後の河原のシーンは完全に蛇足。
ただでさえ長く感じる作品の終わり方がズルズルと緩いため、作品全体の締まりがなくなってました。
マカロニウエスタンを意識した作品作りなら、終わりかたはもう少し鮮やかにして欲しいものです。むしろ、モコリーネ風の劇伴は全然映像や作品展開とあっておらず、その意味では音楽的には本当に最低な作品でした。
入江悠さんの作品は好きなものも多い一方で、ビッグバジェットになればなるほど、「どうしちゃったの?」というほど低クオリティな作品も作ってしまう不思議な監督さんです。本作は過去のいくつかの作品ほどは酷くなかったものの、トータルでは褒められるクオリティにはなっていません。
少なくともスケールの大きいアクション映画を撮ろうとしてる本作を任せるなら、もっと他に任せるべき監督がいたはず。
最後、大泉洋さんですが、最近の仕事選びを間違いすぎてませんかね? 本作に関しては殺陣も周囲に比べて見劣りしますし、ラストの骨皮との対決シーンのお粗末さはひどすぎます。
期待していただけに、本当に残念な部分が多い一作でした。
イーストウッドにはなれなかった
2025年。入江悠監督。室町時代末期、京都では疫病が流行り多くの人が死んでいるが、朝廷はなすすべがなく、人々は重税に苦しんでいた。武芸を売りにして各地を渡り歩く浪人は人々の苦しみに思いを寄せ、借金帳消しの一揆を企てる、という話。
腕に覚えがある孤高の主人公(大泉洋)が、虐げられた庶民に見方して戦いに挑み、勝ってどこかに立ち去る(または死んでしまう)というイーストウッド的な物語にもなりえたのだが、アクションの美味しいところは弟子の若者の六根棒使いに譲ってしまっているのが残念。もちろん、この青年の成長する過程(主人公が教育する過程)が一つの軸ではあるのだが。しかも、ニヒルな男がごくまれに情愛を見せるから涙を誘うということになるのだが、主人公のニヒル度が足りないため、情愛との落差が足りず、泣けない。大泉の人が良すぎるということか。イーストウッドになれたかもしれなかったのに。
悪役不在
史実や時代考証よりエンタメに振り切ったアクション時代劇。
目的は借金の証文を焼くだけで一揆と言うより、ええじゃないか?
室町幕府の将軍が悪役のはずだけど代表が守護大名の北村一輝。
悪いというか馬鹿で柳生一族の陰謀、成田三樹夫 烏丸少将文麿を予想したらゲロ吐いて死ぬ…。
室町時代にも浪人はいただろうけど、あんなにいるのか?
室町幕府に天皇、寺社のやり取りやヒリヒリする殺陣、命のやり取りと言うよりRPGや無双。
音楽が何かフューチャリングされたウェスタンみたいで違和感が抜けないまま。
武田梨奈もセリフ無しならもっと見せ方がある様な。
入江悠監督は好きな監督だけど大作には向かないのかも。
読み切り漫画のような楽しさ
あまり時代劇見ないけど、映画論youtuberさんが長尾くんの殺陣をやたら褒めてたのと、大泉洋だしとりあえず楽しいかな、と思って見てみた。うん、いい意味で?時代劇っぽくなくて、楽しめた。
なんだろう、室町という時代背景が比較的新鮮に感じたのか、不思議なBGM選択が気軽な気持ちで見せてくれたのか。疫病患者が無惨に取り扱われる中で一揆が成功するという胸スカ展開も良かった。
なんか、大泉さんの今のワイヤーアクション今めっちゃ吊られてましたよね?をなぜ撮り直さなかったのか、とか長尾くんアクションは良かったけどやはりセリフがまだ素人っぽくて浮いてるな、とか気になるところはあれど。絶対強者が二人いる安心感、「無駄にピンチに陥るけど闘い中に急に覚醒して切り抜ける」という私のあまり好きではない王道展開ではなかったのが良かった。七重の塔からのまさかの逃げ方とかもちょっと笑えた。
あと堤真一がちょっと悪そうな顔しつつも悪すぎない、という役柄もとても合ってて素敵だった!
あとは史実とどれだけ合ってるの?というのをリサーチせねばならない。。のがやや億劫。
タイトルなし(ネタバレ)
「犬王」「逃げ上手の若君」とプチ室町ブームが来てる…とは言え、ほぼ無名の人物を中心に、時代設定は応仁の乱前夜、とは実に挑戦的。結果としてはBGM含め、カンフー映画やウェスタン要素も取り込み、いい意味で時代劇離れした映画になっていたと思う。大泉洋が敢えて常日頃と外れた役どころを演じているのが、却って作中でも「鵺のような男」と評される無頼の兵法家の人物像に深みを与えている。主人公のアクションが棒術主体なのも、時折1人称視点になるカメラワーク含め、新味がある。後半の展開は圧巻で、そこで「終劇!」と表示されていいようなクライマックスシーンが4回くらい繰り返され、正直クドいのだが、それもまたいいか、と思わされる熱気がある。個人的には、物凄く濃い中年男性同士のブロマンスを後にして、師匠から指名を託され少年が旅立つ…という3番目のENDシーン(?)が一番心に残った。次点は2番目の反骨心溢れるタイトル回収(笑)。
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