「室町時代の民衆の暮らしの過酷さを肌で感じた」室町無頼 ひろやさんの映画レビュー(感想・評価)
室町時代の民衆の暮らしの過酷さを肌で感じた
事前に調査せずに、大泉洋さんが主演だからという理由だけで、すこしポップな内容にも期待した軽い気持ちで鑑賞しました。しかし、映画が始まてすぐに、そうではないと気づかされました。
映画の登場人物たちは多少の脚色が施されていますが、
室町時代の民衆が多くの理不尽に晒されていた現実を、非常にリアルに描写していることが私には一番興味深いポイントでした。
そのため、登場人物たちの心の葛藤や悲しみ、怒り、そしてそれでもなお楽しく生きようとする思いに心から共感しました。
室町時代は、それまでの時代での成功・失敗の経験が積み重ねの上でさらに高度化された社会システムを形成し、それが権力者と民衆間の圧倒的なパワーバランスになっていたと理解しました。この仕組みは容易には変えられなかったのだろうと、映画を通じて社会の現実に深く触れることができました。
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