劇場公開日 2024年7月24日

「イジケ組ヒーローによるメタなマーベル仕様作品」デッドプール&ウルヴァリン bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5イジケ組ヒーローによるメタなマーベル仕様作品

2024年7月31日
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鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

難しい

マーベルの中でも型破りなヒーロー・デッドプールの活躍を描く、シリーズ第3弾。本作では、『X-Men』シリーズで、この世を去ったはずのミュータント・ウルヴァリンが復活して、デッドプールとタッグを組んで、時空を超えて、地球の危機を救うストーリー。

デッドプールと言えば、ハチャメチャでいい加減な異質なヒーロー。これまでの作品のアクションシーンでも、手足や顔が吹き飛んで、血飛沫飛び交うグロさ満載のR15指定。しかし、20世紀FOXがディズニーに買収され、ディズニー仕様の路線になる事を心配していた。そんな懸念を払拭したのが、冒頭でウルヴァリンの骨を武器に、TVAの警備隊をバッタバッタとデッドプールが薙ぎ倒していくシーン。血生臭い殺戮シーンではあるのに、バックに流れる軽快なBGMが、全くそうした惨さを感じさせない、デッドプールの真骨頂を突き付けてきた。

そこに、デッドブール同様、ヒーローになり切れないイジケ組の一人として、ウルヴァリンを『虚無の世界』から探し出し、タッグを組むというのも、なかなか斬新な設定。2人で『虚無の世界』の支配者・カサンドラから、現世界を救うミッションに挑むのだが、真逆なキャラの2人であるから、敵と戦う前に、グロさ満載のバトル・アクションを展開。その中にも、2人の罵り合いや下ネタの掛け合いが組み込まれ、思わず笑ってしまう。

マーベルの『ドクター・ストレンジ』や『スパイダーマン』等の最近の作品の傾向において、メタバースな時空を超えた別世界での展開が多くなってきているが、本作も『虚無の世界』と現世界とを繋ぐ物語となっている。正直、個人的には、こうしたシチュエーションは、内容が複雑化して理解するのに難しいと感じている。1シーン1シーンは、楽しく面白いし、派手なアクションは見応えがあるが、展開の流れに乗り切れない人も多いのではないだろうか…。また、本作はメタなマーベル・ファン向きなジョークもふんだんに盛り込まれ、唐突に懐かしいキャラクターも登場し、マーベル初心者には、その繋がりが見えてこないかもしれない。

とまあ、一長一短はあるが、よくこの作品に、ヒュー・ジャックマンが出演しなぁ…なんて思っていたら、何とヒュー・ジャックマンからライアン・レイノルズにオファーしたとか…。ライアン・レイノルズ演じるデッドブールのいい加減さと、ヒュー・ジャックマン演じる頑固なウルヴァリンの2大ヒーローの共演は、それはそれで十分に楽しめる内容ではあった。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2024年8月1日

Mr.C.B.2さん(^^)一度,ライアンと一緒にやりたかったという事だったみたいですよ。
でち、この作品でなくても良かったのに…って思いました。

bunmei21
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年7月31日

ヒュー・ジャックマン、本当にやりたかったんですかね?何か大人の事情があったのでは(邪推かな)。

Mr.C.B.2
bunmei21さんのコメント
2024年7月31日

トミーさん(^^)デッドプールの笑いの為のウルヴァリン的な感じでしたね。ヒュージャックマンからのオファーというのは意外。

bunmei21
トミーさんのコメント
2024年7月31日

共感ありがとうございます。
ウルヴァリンは、不死なんじゃないか? ハイランダーみたいな哀しみを抱えたキャラとして単体でも凄く立っていたのに、ミニとか出されるとがっかりします。大まかなギャグはデッドプールに任せて、所々くすっと笑わせてくれればと思います。

トミー