「垂らされた地獄へのくもの糸」Cloud クラウド スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)
垂らされた地獄へのくもの糸
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とある転売ヤーを主人公とした悲劇
いわゆる「あくどい」商売をし、恨みまで仕入れてしまった主人公は
命を狙われる事となる。
ただただ普通の幸せと成功を手にしたい男の末路はいかに。
主人公を含めた全ての登場人物が不気味で生々しい。
そして、心が曇りがかった者たちの生気の無い様はどこか他人事ではない。
息づかいによる演技・一切のBGMのないところが印象に残った。
さらに物語ラスト主人公が大切なものを失った慟哭ののち
次のカットに映る雲の切れ目から覗かせる夕空は
これから進まざるを得ないさらなる地獄を表現し、
光が射すことで雲行きの怪しさに磨きがかかる様に見惚れている自分がいる。
地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸が
巧妙に仕組まれたものだったとしても
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