「ビヨンド」モアナと伝説の海2 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ビヨンド
前作を直前に見てからの勢いそのままに鑑賞。
先行公開されていたので吹き替えを選択。
特典はキラキラ加工のモアナのトレーディングカードでした。
これでミッキーにハイドロポンプでもお見舞いするんでしょうか。
前作の壮大な自然を救う物語からしたら、今作では見方が捻くれているというのもありますが自然破壊まではいかずとも、他の生態系が暮らす場所を奪うような形になっており、アニメーションに圧倒こそされましたが冒険ものとしての弱さがネックになってしまったせいか要所要所の楽しさの方が上回らなかったです。
友人やお爺を引き連れて海に出るんですが、その場面その場面にパーツとしているだけで全体通しての必要性が感じられませんでした。
建築娘は初っ端謎理論で船を改造…というか破壊しまくりなので何やってんだコイツ感が否めませんでしたし、絵描きの偽マウイも慌てふためきでたまに絵を描く要員だったのでいてもいなくてもな気がしましたし、野菜お爺は不満顔したと思ったら仲間を助けるみたいな取ってつけた感じでイマイチでした。
なんでこの3人を選んだのか?という疑問が最後まで全く晴れず、チームならチームらしい活躍がもっと欲しかったです。
終盤は合流したマウイと自然の脅威に立ち向かうという感じなんですが、そもそもモアナの目的が目的なんで、そんな壮大な事になったのは島の言い伝えとモアナの行動力のせいでは?となってしまって緊迫感のあるシーンですし、マウイは実際カッコいいんですが、ディズニーらしからぬヒロイン像が若干空回ってしまっていたかなと今作では強く感じてしまいました。
ダイジェスト感がありましたし、説明口調で物事が進んで丸く収まる感じも雑だなぁと思ってしまいました。
キャラクター的に際立っていたのはココナッツの兵士たちで擬音のみですがキャラクターがすぐに分かるってのも良かったですし、見せ場も十分ありましたしで、モアナとココナッツ兵士の冒険ものだったらもっと面白くなったのかなーと思いました。
屋比久さんの歌唱力がとんでもなくて歌声がバチコーン!と耳に入ってきて、モアーナーと自分の名前を歌うだけでもインパクトが強いですし、楽曲も耳にスッと入ってきましたしでDolby-Atmos効果もあって聞き応え抜群のものに仕上がっていました。
コロナ禍というのもありましたがディズニーがポリコレ要素盛り盛りのオリジナル新作映画を出してはやらかしていたのを踏まえて続編製作にシフトしていった感はありましたが、「インサイド・ヘッド2」のように1作目から2作目の変化がしっかり感じられたのに比べると、アトラクション的な要素強めの今作は少し物足りない続編だなと思いました。
流れ的にも続編が作れそうなんですが、2作目である程度決着をつけて欲しかったなというのが本音です。
「ウィッシュ」や本作は王道すぎてジャンル問わず映画を観る自分にはあんまし合わないのかなーと思うようにもなってきました。もっと純粋に映画を観たい…。
鑑賞日 12/5
鑑賞時間 17:30〜19:25
座席 M-35