クワイエット・プレイス DAY 1のレビュー・感想・評価
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主人公の設定は斬新だが、前2作と視点を変えてもよかったのでは?
通常、ホラーとかサスペンスでは、登場人物が「生き残る」ために奮闘するものだが、この映画では、冒頭で、ホスピスに入所している余命幾ばくもない女性が主人公であることが分かり、驚かされる。
怪物が襲ってくる阿鼻叫喚の中、生き延びるためではなく、死ぬ前に行きつけの店のピザを食べるために行動する彼女の目的は面白いし、そんな彼女が、多くの人々が死んでいく状況で、生き残ってしまうのも皮肉である。
猫以外に「友達」がいなかった彼女が、彼女を慕って行動を共にする青年との間に友情を育み、父親との思い出の場所で、幸せな時間を過ごすくだりにも胸が熱くなった。
ただ、一般市民の視点から、得体の知れない怪物の恐怖を描いているという点では、やっていることが前2作と同じで、「音を立ててはいけない」というスリルとサスペンスや、怪物が襲来した時のアクションとバイオレンスに、特段の目新さは感じられなかった。
その怪物にしても、宇宙空間で生存できていたはずなのに水中で溺れてしまうという情けなさで、いくら大挙して襲ってきたとしても、それで人類が滅亡の淵に追いやられるとはとても思えない。
せっかく「最初の日」を描くのであれば、そうした疑問を払拭するためにも、これまでとは視点を変えて、怪物に対する人類の組織的な戦闘と、近代兵器が役に立たずに追い詰められていく人類の姿を、真正面から描いてもよかったのではないだろうか?
絶望と希望(+癒し)
前作、前々作は視聴済み。
過去作を観ているので"ヤツら"の怖さは知っている。それを前提に恐怖シーンが撮られている。今回作が初めての人も、過去作を観た人も、息さえ飲むような空間が出来上がっている。
DAY1というタイトルのとおり、"ヤツら"が襲来する日。マンハッタンという大きな都市を舞台に、恐怖と絶望の世界が展開する。人間の心理や行動が上手く描かれており、現実でも起こりうる描写が何よりも怖い。
今作は恐怖や絶望だけでなく、感動シーンもある。主人公サミラと、行動を共にするエリック。彼らがどのように恐怖世界を生き、どのような軌跡を辿るのか。手に汗を握るシーンも希望の在り方も、丁寧に描かれている作品だと思う。
最後に…猫のフロドの撮り方が素晴らしい。彼らのシーンがかなり多い。思っていた以上に。癒し枠。エンドロールにも注目。
【”90dBの喧騒の街NYから変容した0dBの静寂の死の街NYで生きる。”今作はハラハラドキドキ感は初作、次作と同様だが、前作までの非情なまでの乾性な風合から情緒感溢れる風合に変容した作品である。】
ー このシリーズの第一作が面白かったのは、主人公のアボット一家が正体不明の音に反応し、襲って来るクリーチャーが跋扈する中、幼子のボーを失いながら、妻のイヴリン(エミリー・ブラント)が声を立てないように赤子を産みつつ夫のリー(ジョン・クラシンスキー:監督・脚本&エミリー・グラントの旦那さん)は家族のために命を投げ出し、第二作では残されたイヴリンたち家族が、尋常でない緊張感の中、赤子を育てつつ生き残って行く様を描いていたからである。-
◆で、今作の感想・・で、少し気になった点
・DAY1だから仕方が無いのは重々承知の上で、ルピタ・ニュンゴ演じる鎮痛剤であるフェンタニルを肌に貼りながら痛みを堪える末期の病を抱えるサミラと、死を恐れるジョセフ・クイン演じるサラリーマン、エリックが、ひそひそ声ながら矢鱈に喋る。
危機管理能力が無いのかと思う位に喋る。
第一作、第二作ではアボット一家は、皆手話でコミュニケーションを取っていたのと大違いである。
けどマア、DAY1だからね。
・クリーチャーが視覚に矢鱈に入る事で、恐怖感が減じている。お化けはチラリと見えた方が怖いとはよく言うが、今作ではクリーチャーが見えすぎなのが気になる。
・サミラが飼っている猫が啼かない。敵が現れたら毛を逆立てて唸り声を上げると思うのだが、クリーチャーが跋扈する中、傍若無人に歩いている。
観ている方は、いつ猫が啼くのかハラハラするのだが、ここでの猫の役割は私は第一作、第二作での赤子の役割と思っていたので、クリーチャーの前で”ニャー”と啼いて欲しかったなあ。
けれども、今作でこの猫の存在は作品のハラハラドキドキ感を高めているのは間違いない。
■で、今作の感想・・で、良かった点
エリックが、余命僅かなサミラの為に、必死に彼女の自宅に連れて行きフェンタニルを彼女の肌に貼ってあげてから、想い出に浸らせてあげたり、彼女の好きなピザを必死に取りに行って食べさせてあげたりする姿。
サミラも、エリックを助けるために危険を冒して音を立ててクリーチャーを誘導し、愛猫をエリックに託し、海中に飛び込ませ逃げさせるシーン。
そして、余命僅かな彼女が誰も居ないNYの広い道でヘッドフォンで音楽を聞いていたが、そのヘッドフォンを外して”人間の尊厳を保つ覚悟を持って”好きな音楽を晴れ晴れとした表情で聴くラストシーンは沁みたなあ。
彼女のお陰で、エリックは船に辿り着き、生き残るのである。
その後は、第二作のラストで描かれた通りである。
<今作の感想を、個人的に感じた気になった点、良かった点で分けて記載したが、今作ではジョン・クラシンスキーは製作に回っている。
敢えて、第一作、第二作の非情なまでの乾性な作品から、情緒を漂わせた作品にシフトチェンジしようとしたのかな、と思った作品でもある。>
パニックムービーなのに、“最後の晩餐“と“命を託す人“への優しさに溢れている人間ドラマ‼️
緊張感半端なく、しかも最後まで持続します。
面白かったです。
その日は何の前触れもなく突然やって来た。
《ファースト・デイ》
突然、空から襲って来たエイリアン!!
物凄い数です。
音を立てると上空から超速で襲いかかり捕捉するエイリアン。
「クワイエットプレイス」の3作目は、音を立てると襲ってくる
《エイリアン襲来の一日目》を描いています。
NYのマンハッタンの真っ昼間。
運悪く「ホスピスの患者たち」はリクレーションに
マンハッタンへとバスで向かった。
マリオネットの観劇中に、爆発音とサイレン。
襲ってするのは魔物だけでは無かった‼️
爆音も爆弾も落ちている・・・でなければ、NYは、
こんな瓦礫の廃墟にはならない筈!!
クワイエットという割には音はデうるさかった(笑)
Dolby cinemaで観ましたが、音はかなりショッキング。
身体がビクッとして、飛び跳ねる感じ。
主人公の癌で余命僅かのサミラ(ルピタ・ニョンゴ)は
介助猫(?)のフロド(白と黒のコンビネーション)を抱えて右往左往する。
今回はエイリアンの全貌がくっきり見える。
オオ烏(カラス)の化け物。
そやつは目が悪い。
鼻も効かない。
そやつは水が苦手。
途中でイギリス人の留学生のエリックと一緒に逃げ惑う。
臆病だが、いい奴で、痛み止めのシールを調達。
サミラのたった一つの願い。
父親がピアノを演奏してた店のそばのピザ屋のピザを
一枚食べてから死ぬこと。
その望みもエリックは叶えてくれる。
《ピザはサミラの子供時代。楽しい日々の思い出の一ピース》
そして猫のフロドをエリックに託そう。
ラストのサミラの最後の決断が、泣けます‼️
恐怖という絶望の状況下で、重厚な人間ドラマを描いた最高傑作!
まさか、パニックホラー映画で感動してしまうとは思ってもいませんでした。
過去2作品の印象について(全て映画館で観賞)
1作目→普通かな
2作目→物足りない(見せ場が少ない)
今回の作品が始まりの物語ですが、過去作より圧倒的にエイリアンが暴れまくり、終始スリルを感じる展開でした。巨体なのにすばしっこいため、本家のエイリアンよりも恐怖が増幅します。確か目が見えなくて、音に即反応し、捕食するエイリアンと記憶しています。
唯一の癒しは猫のフロドで、鳴かない賢い子です。
ラストが最高です。船でのエリックの表情、フロド(猫)の表情、そして、ニューヨークを愛したサミラの表情がそれぞれ写しだされ、涙が出そうなほど感動しました。
このシリーズの製作陣が、やっと本気を出して映画を作ってくれたと思いました。
サミラがニューヨークに残ったのは、ニューヨークを愛していること(父やピザの思い出がある)と激痛が走る持病があるため、長く生きられないと悟ったのかもしれません。
雷時は発散時。
ニューヨークの街に突如降ってきた隕石と侵略者(エイリアン)で混乱する街の住人達の話。
ニューヨークに住むピザ好きな黒人女性サミラと愛猫フロドと、逃げる街中で出会ったエリックがニューヨーク脱出をしようと避難船を目指す…、今作3作目にして侵略者の襲来最初の日を描く。
音(微音)に反応し襲ってくる侵略者、人と共にして逃げるよりも単独で動いた方がいいんじゃないと思うなか出会ったエリック、「私には着いてこないで」と言われても着いてくる臆病者エリックが役に立つのか立たないのか、何かちょっと鬱陶し何て思いながらも進んでくけど。
とりあえず、そんなピザ好き?!と脳内ツッコミと、ラストのサミラは何故そっちの道を選んだ?って感じ、侵略者描写は個人的には怖くなかったけど、侵略者の登場音で驚かされてる感じの方が強かったかな。
今回は体感型
パート1・.2のストーリーには設定以外は関係ないし特に進展、新情報もないので観なくても問題はない
今回はその世界を主人公を通して疑似体感する感じで楽しむ「クローバーフィールド」的な映画として楽しむのが正解か?
しかし毎度そうですが、ちょっとした微妙な音にも敏感に反応するヤツらてすが、仲間の出す大きな歩く音や物音には無関心なのはなぜだろうか?
(^_^;)
「PIG」のサルノスキ監督が撮った傑作「CAT」(笑)
ん、豚に猿に猫って動物多くね?😂
前作までのクラシンスキー監督が潔く裏方の製作に回ったお陰で、佳い監督が撮って、登場人物達にナチュラルに心寄せることができる実に味わい深い作品に仕上がったネ
正直、主演は猫 しかも映画史に残る名演技
脇役に回った男女優とも助演俳優賞受賞🏆🏆ですよ
宇宙人👽侵略モノの3作目でこれといった説得力ある新手もないプロットを普通に撮っても凡作になるところを大人しい賢げな猫様を上手く使い切り、結果的に大いに助けられて傑作ホラー&猫映画の爆誕ですよ🐣
変に媚びたり、お茶らけずに猫の自然な演技を引き出したのは流石、「PIG」のサルノスキ監督ですね(笑)
いやいや 大真面目に書いてますぜ
そして、猫好きは必見
楽しかったですニャ♪👏
つまらん
つまらん。
監督がオリジネーターのジョン・クラシンスキーじゃなくなった、ことが理由じゃないと思うが、まさかの100分の間に退屈するとは…
緊張感を持続させるのも下手なら、そもそも主人公が生き残りたい理由もさほどない、とドラマ的な推進力がなにもない…本当につまらんかった…
音のある世界
ストーリー、展開、キャラクターや演出は平均的。近年のホラーではかなり上質な方だとは思うけど、前作越えとはならずと言った感じ。でも、相変わらず上手い怖がらせ方で、好きだと思えるホラーはほとんど無い自分でも、この「クワイエット・プレイス」というシリーズの雰囲気は相当好き。
監督が変われど、ジョン・クラシンスキーが作りあげた空気感や緊張感は引き継がれており、最も輝く場が映画館という、世界的に不況の続く映画業界に灯火を与える素晴らしい映画だと思う。沈黙のシーンが多くあるため、劇場マナーを正すいいきっかけにもなるだろう。おしゃべり厳禁、持ち込み厳禁、ついでにポップコーンの音だって騒音になっちゃうけど💦
前作はシェルターや完全防音のヘッドホン、そして赤ん坊といった〈音〉に関する要素が沢山盛り込まれていたが、本作はDAY1ということもあってかなりシンプルな作り。しかし、騒音の街・ニューヨークを襲う"何か"にはこれまでとは違った恐怖を抱き、何がそいつを怒らせるのか、全く分からない人々の状況下には手に汗握った。4DXとの相性も絶妙。"何か"が関わらないシーンは若干退屈だが、ガラス張りのビルや車の連なる路上など、シチュエーション作りがかなり良かった。
なんといってもあのラスト。
過去作と大きく異なる点はここだろう。全くと言っていいほど違った。だが、シリーズで最も印象に残る幕の閉じ方。最後にグッと盛り上がりを見せ、この映画1番の恐怖が凝縮されている。そしてあの名曲。ここでやられた。カッコよすぎる、怖すぎる。思い出のある音楽であるためちょっと贔屓目になってるかもだけど、ホラーのラストはやっぱこうじゃなくっちゃ。終わりよければすべてよし。細かいこと考えたら、超即死!
ほぼ猫映画で、野生の本能は人智よりも凄いのだなと感心してしまいます
2024年のアメリカ映画(100分、G)
『クワイエット・プレイス』シリーズの3作目にして、その1日目を描くスピンオフ作品
ホスピスにて予後を過ごす女性と彼女に助けを求める男を描いたパニック映画
監督&脚本はマイケル・サルノスキ
原題は『A Queit Place: Day One』
物語は、マンハッタン郊外にて、ホスピスに入所しているサム(ルピタ・ニョンゴ)が悪態をつく様子が描かれて始まる
彼女は末期癌に侵されていて、いつ死んでもおかしくない状況にあった
痛み止めで凌いでいるものの、それがなければ全身に激痛が走るほどだった
ある日、介護士のルーベン(アレックス・ウルフ)に連れられてマリオネット・ショーを見に来ることになったサムは、その後にマンハッタンでピザを食べる約束を交わしていた
だが、異常事態が起きたとのことですぐに帰らざるを得なくなってしまう
次がないサムは不本意ながらバスに乗り込むものの、そこでホスピスのメンバーが全員後方の窓に釘付けになっていることに気付く
サムも同じようにそこに身を乗り出すと、そこには無数の何かが地上に降り注ぐ様子が映し出されていた
そして、そのひとつが近くに落ち、衝撃波と粉塵によって、あたりは何も見えなくなってしまうのである
サムは何とか外に逃げ、ルーベンとともに建物の中に避難する
だが、落ちてきた何かから、宇宙人のようなものが飛び出して、人々を襲い始めてしまう
ふたりは逃げ場を求めるものの、更なる衝撃によって、サムは意識を失ってしまった
映画は、『クワイエット・プレイス』の前日譚で、宇宙人が降り立った1日目を描いていく
たまたまマンハッタンにいた一般人の視点で描かれ、宇宙人がどのようなもので、軍などがどのように動いているのかなどはまったくわからない
マンハッタンに到着するときに「墓場の横を通る」とか、軍用機が4機どこかに飛んでいく様子などが暗示的に挿入されていた
さらに、マンハッタン島に架かる橋が戦闘機によって爆破される様子が描かれ、島が孤立状態になっていくことが肌感覚でわかるようになっている
相手が水を怖がること、音に反応することなどが人伝えに伝播していって、それを信じて生き延びる者と、パニックになって餌食になる者との対比も描かれていく
いかにして巻き込まれないように生き残るかという中で、サムは愛猫フロド(Schinzel&Nico)とともに行動し、その途中でエリック(ジョセフ・クイン)と遭遇することになる
サムはどうせ死ぬなら最後のピザを自分が食べると息巻いていて、エリックはそれに付き合わされることになる
だが、その道は助かる道に続き、サムは崩壊した自宅に戻ることができ、エリックは逃げる船に乗り込むことができたのである
『クワイエット・プレイス』かと言われれば微妙な感じになっていて、どちらかと言えば別のパニック映画を見ている感じに思える
シリーズで登場するアンリ(ジャイモン・フンスー)一家に助けられることになるのだが、それぐらいしか繋がりというものが感じられない
また、パンフレットが作られておらず、細かな設定などを確認することもできない
日米同時公開のようで、ほとんど情報がないのも特徴的なので、いろんなことを知るには、原題でググって、色んなレビューを読むしかないように思えた
いずれにせよ、パニックムービーとしてはそこまで真新しいこともなく、ホスピス入所者を主人公にしているので、一般の人とは違う行動を取っていくことになる
猫が同行してるのだが、野生の本能なのか一切鳴かず、それが緊張感の維持に繋がっているのかは微妙に思えた
ラストを捉えれば良いのかは何とも言えないが、ニーナ・シモンを聴きながら最期を迎えるのは映画的だなあと思った
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