「FEELING GOOD」クワイエット・プレイス DAY 1 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
FEELING GOOD
シリーズ2作の前日譚に当てられる作品で、観る前はこんなに擦り倒す作品ではないよなとハリウッドを懐疑的な目で観ていましたが、いざ観てみたら難はありつつも、しっかり面白かったです。
NYで繰り広げられるクリーチャーからの逃亡劇という事で、クリーチャー達が大暴れしてくれますが、特別出番が多い訳ではないので、それ故に人間サイドも戦うシーンが多くないのもあって、見せ場はそこまでかなぁと思いました。
水に弱いという弱点が何故か速攻で周知されている割にはみんなのっそのっそ海辺に向かい、人が多すぎたせいか見事にクリーチャー達に蹂躙される流れは良かったです。もっと生々しくても良かったかも。
クリーチャー達の巣みたいなのもあったので、そこでグッチャグッチャ生まれてくる様子とかもどうせなら観たかったなぁと思いました。
途中から謎にくっついてくるエリックのキャラはあまり好きでは無く、誰かと行動することがこの世界ではデメリットになるはずなのに、怖いからという理由でくっついてくるし、ピザ屋行くねん!って言ってるのも死期を悟ったからというのもあるのに、それでもひっつき虫になって、結果的にDAY2へと生き延びれるというのもなんだかなぁとなりました。
ピザ屋での最後の晩餐だったり、ピアノを弾いてみたりと本当の最後を察して過ごす様子はかなり良かったです。
そこからの脱出パートで、踏ん張って囮になるサミラの行動には拍手もんだったんですが、エリックが缶をパーンって蹴ってしまって結局追いかけられるんかい!というツッコミどころはあったので、良さとズッコケが同居していて大変でした。
律儀にどのクリーチャー達も飛び込まずにモゾモゾしてたのは面白かったです。
ラストシーンのイヤホンを外して…の流れはとっても良く、その後の世界を知っている身としては何も解決していませんが、終わりよければ全て良しな感じでトントンでした。
ルピタ・ニョンゴは表情が本当に素晴らしく、クリーチャーたちを見た時や逃げ惑う時の表情だったり、ラストシーンの晴れやかの表情も良くて、本来ならB級に分類されてしまう今作をちゃんとした映画に持っていく力が炸裂していました。
猫ちゃんもキュートでした。ニャーと鳴かなかったの偉すぎ、賢すぎ。
シリーズ2作とはまた違うテイストで進めつつも、この作品で十分完結しているので、これだけ観ても楽しめるんじゃないかなと思いました。
しかし差別化ができずにそのままのテイストをダラダラとやっている事含めこのタイミングで作る必要性があったかどうかは置いておいて…。
2024年上半期ヘッドライナー映画でした。
鑑賞日 6/30
鑑賞時間 9:20〜11:10
座席 E-5