劇場公開日 2024年12月13日

不思議の国のシドニのレビュー・感想・評価

全12件を表示

4.0フランス人の目を通した日本の名所と国民性が新鮮で、会話も詩情豊か

2024年12月22日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

スカーレット・ヨハンソンがビル・マーレイと共演した「ロスト・イン・トランスレーション」(2004)、ジュリエット・ビノシュ主演作「Vision」(2018)、アリシア・ヴィキャンデル主演作「アースクエイクバード」(2019)など、欧米のスター女優が来日してロケ撮影した映画が時折作られるが、本作「不思議の国のシドニ」はそうした過去作に比べて最も観光気分を味わえる。イザベル・ユペールが演じる作家シドニは出版社に招かれて訪日し、編集者・溝口(伊原剛志)に案内されて京都、奈良、香川県の直島などの旧跡や景勝地を訪れ、そうした景観の一部となるかのようにしばしたたずむ。

フランス人女性監督のエリーズ・ジラールは、デビュー作「ベルヴィル・トーキョー」の日本公開に合わせて2013年に初来日した際の体験や印象を本作の出発点とした。日本人の態度や仕草など誇張して描かれた部分も含め、外国人の目というフィルターを通して映像として提示されることで、見慣れていると思い込んでいた風景が新鮮に映ったり、日本人のこういうところは確かに独特かも、と気づかされたりした。

監督の第2作「静かなふたり」がPrime Videoにあったので参考のため鑑賞したが、語り過ぎず含みを持たせた会話が詩情豊かで、本作に通じると感じた。

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高森 郁哉

3.5映画愛にも溢れた世界を我々は一緒に旅する

2024年12月16日
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鑑賞方法:試写会

楽しい

知的

萌える

 邦題の通り、何とも不思議な映画であり、過去の映画と日本に対するオマージュに溢れた作品。本作で日本を旅するのはシドニという役名のフランスを代表する国際派女優のイザベル・ユペールです。見知らぬ国、日本の大阪から京都、奈良、そして直島を旅するその様子はまるで少女のようであり、まさに不思議の国の“アリス”のよう。

 作家であるシドニを日本で迎え各地を案内する、伊原剛志演じる編集者の名前が“溝口健三”というのも映画ファンの心をくすぐります。「雨月物語」(1953)などの溝口健二監督へのオマージュは明らかであり、大阪の街を一望するカメラがゆっくりとパンしていく冒頭から、直島の海を捉えたショットなど要所に溝口作品を想起させ、京都、奈良の寺社仏閣でのシーンや、老舗旅館の階段や廊下、部屋の畳には、「東京物語」(1953)などの小津安二郎作品にまで思いを馳せさせます。

 重くなりがちなテーマでありながら、シドニのチャーミングさと健三の無骨さがユーモアとなり、映画愛にも溢れた世界を我々は一緒に旅することになります。

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和田隆

4.0イザベル・ユペールほんと可愛い

2024年12月22日
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鑑賞方法:映画館

イザベル・ユペール可愛いよね。アヒルみたいに歩くのも可愛い。
あの光るスニーカー良かったな。履きたい。どのメーカーなのかDVD出たらじっくり見て調べよ。
伊原剛志に惹かれるにつれて、洋服がカラフルになってくのいいよね。わかりやすい。

大阪から京都、奈良、直島って行くのかな。
直島から戻るときに新幹線から富士山みるんだけど、その後、大阪に到着するんだよね。
どんなルートだったんだ。

モノローグでぶつぎれな話をつないで、決してうまい造りではないとおもうけど、いいよ。イザベル・ユペール出てればそれでいい。
ずっと引っ張ってきたショルダーバッグでラストを締めるのも良かったね。

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Scott

3.0イザベル・ユペールさまが出ているのなら

2024年12月21日
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鑑賞方法:映画館

イザベル・ユペールさまが出演されているというだけで、その映画をみようと思います。私にとって、お名前だけで鑑賞の動機となる貴重な俳優さんです。だいすきです。

「ユペールさま出演作をみる」という目的だけでいえば満足はしているのですが、それにしてもなぜこんな陳腐な展開にしてしまったのか・・・とは思う。なに言ってんの溝口さん!て何度か思いながらみた。

そして1週間で各地をめぐりすぎるハードスケジュールがちょっと気の毒(車窓からの富士山を写したかったのだと思うが、そこは新幹線じゃなく飛行機のほうがだいぶ早いしラクなのでは、とかよけいなことを考えてしまった)。

あと大林宣彦テイストをところどころに感じました。

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kikisava

3.0まったり静かで眠い…

2024年12月19日
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鑑賞方法:映画館

イザベル・ユペールの映画を観るのは、この映画で5本目。

監督は女性の方で、過去に『ベルヴィル・トーキョー』って作品のプロモーションで訪日し、

「日本の文化と出会って魅了された」と語っていますが、その時の訪日体験を投影した作品との事。

日本の風景を趣ある感じに美しく上手くカメラで捉えています。

旅館の人や電車で居眠りする人とか、たぶん素人の方が演技されてますが、棒読みだったり、コント並みの居眠りだったり、超ヘタクソな演技で萎えました(笑)

つまらなくないけど、まったり静かで、メチャクチャ眠かったんだけど、最後の方で刺さるセリフがあり、甘めの60点です。

『ベルヴィル・トーキョー』も観たい(笑)

最後に監督の言葉です↓

「この映画は再生の物語です。もし今、絶望的な状況にいるとしても、希望は必ず、あります。人生のサイクルの中で必ず良い時期が来るのです」

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RAIN DOG

4.5ヘンテコJAPONの苦笑をかき消す人間ドラマ

2024年12月18日
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鑑賞方法:映画館

イザベル・ユペールを最初に観たのは「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」でした。かの作品で無茶苦茶美しい女優さんだなと思ったのですが、年齢を知ってビックリ。1953年3月生まれというのだから、今年で御年71。流石一流女優は古希を迎えても美しいものだなと感じたのでしたが、本作はそんな魅力あふれるイザベル・ユペールが、日本を舞台にした作品に出演するというので、取るものも取りあえず観に行きました。

彼女が演じたのはフランスの作家・シドニ。夫の死などをきっかけに新作を執筆できないスランプに陥っていましたが、デビュー作「影」が日本で再販されるというのでそのキャンペーンで来日。そんなシドニをエスコートするのが伊原剛志演ずる編集者の溝口健三でした。小津安二郎、黒澤明と並ぶ昭和の名監督・溝口健二を想起させる名前であり、本筋とは直接関係のない設定でしたが中々お洒落でした。ネーミングはさておき、伊原扮する溝口は、本作中シドニとの会話は全てフランス語で通しており、「蛇の道」の柴咲コウ同様、作品のためにフランス語を習得するという伊原の役者魂に恐れ入りました。

一方序盤の日本の描き方は洋画によくあるヘンテコJAPONで、到着した空港の係員などはかなりカリカチュアライズされているし、またお馴染みの過度の「お辞儀」も登場。この辺りは苦笑するするしかありませんでしたが、溝口の描き方は全くヘンテコではなく、むしろ非常にカッコ良く描かれていました。また京都を中心に、奈良や直島といった日本の美しい風景が綺麗に撮られており、しかもコロナ期間中の撮影だったようで、今現在と違って人出も少なくていい雰囲気を醸し出しており、この辺りの描き方は、ヘンテコJAPONの苦笑をかき消して余りあるものでした。

本作の最大の見せ場はタクシーでのシドニと溝口の会話と距離感でした。桜並木を走りながらお互いの身の上を語り、意外な共通点を知ったのをきっかけに徐々に近づいて行く2人の心。決して動的な作品ではないのですが、終盤に向けて生きる活力を失いかけていた2人に徐々に力がみなぎって行くのが感じられ、こちらも勇気づけられた感がありました。

そんな訳で、イザベル・ユペールと伊原剛志の共演を存分に楽しめた本作の評価は★4.4とします。

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鶏

2.0ときめく猫図鑑

2024年12月17日
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楽しい

幸せ

寝られる

フランス人女性小説家シドニが日本でスピリチュアル体験をし自身と向き合う話。

夫を亡くして新作を書けなくなって久しい作家のデビュー作「影」が日本で再販されることになり、出版社に招かれて来日し巻き起こっていくストーリー。

日本の雰囲気や人物の感じは、結構それらしかったけれど、リアクションがもうちょい自然体だったらね。

取材やサイン会を通し、両親と弟を交通事故で亡くした喪失感を切っ掛けとして執筆したものの自伝ではないという「影」を手がけた背景の話しをしつつ、出版社の溝口健二ならぬ溝口健三との共通点や、夫の幽霊との遭遇をみせていく展開で、話しも映像もチープだけれど堅苦しくなくて、むしろそのおかげでみやすかったし、それなりに面白くはあったけれど…確かにそうなりそうな雰囲気醸していたけらど、終盤やっぱりそっちの方向?何歳の設定だよ!で台無し。
日本でもそういう扱いの女優さんいらっしゃいますがね…(-_-)

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Bacchus

3.5いい感じの空気がずっと流れてる作品だった 伊原剛志のフランス語が声...

2024年12月15日
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いい感じの空気がずっと流れてる作品だった

伊原剛志のフランス語が声質に合ってた

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jung

3.0イザベルは

2024年12月15日
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ピアニストの人ですか。大昔に見ました。
途中からタクシー後部座席さえ夢の如く雑な編集でしたが、大人の寓話とすれば良かったと思います。スチルのインティマも含めてです。伊原さんの仏語はネイティブが聞いても上手なのでしょうか。私には随分達者におもえました。サントラはバッハっぽいのと、教授なのですね。

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michi

3.024-144

2024年12月15日
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鑑賞方法:映画館

夫を亡くしたフランス人作家の6日間の日本の旅。
喪失感と未知の国の違和感。

日本って不思議な国に見えてるんですね。
そちらの当たり前が、こちらの違和感。
あちらの苦悩を、こちらで解きほぐす。

ゆったりとした6日間の旅が心を解き放つ。

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佐阪航

2.0不思議の国ニッポン

2024年12月14日
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夫を亡くし新作が書けなくなった小説家が、出版社の招きで日本へ。寺院の庭、古い旅館、満開の桜並木に心癒やされる御伽話。
「The 不思議の国ニッポン」の描写で、
未だにこんなイメージなのかー?!
もう、開き直って観光庁はこの映画を各国でロードショーすれば良いよ。

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DKawa

4.0故人がそばで見守っているということ

2024年12月13日
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鑑賞方法:映画館

日本は親しかった人が亡くなっても、そばで見守ってくれているという考えがあるので、この話はとてもしっくりきた
実際私も、あ、今いるなと思う時がある

さっさと先に行ってしまう溝口、小走りでついていくシドニ、少しずつお互いに理解し合い、いつしか歩調がピッタリと合う

ジラールの過去作品二作とも好きなので、これもとても楽しめた
んなアホなとか雑だなというところがあったものの、とても良かった
さよならよりも、こんにちは

人見有羽子さん、市山尚三さんが出ていた
吉武美知子さんの名前も

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