劇場公開日 2024年11月8日

「ネネ、どうして「バレエ」じゃなきゃダメなの?」ネネ エトワールに憧れて 八べえさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ネネ、どうして「バレエ」じゃなきゃダメなの?

2024年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

NHKラジオで勧められて見に行ったのだけれど、う〜ん、感動作っという感じではなかった。
どうしても、もやっとするのは、主人公ネネがバレエにどうして憧れているのか、見えなかった。
ダンス、踊るのは好きなんだと思う。
でも、それだからバレエ?と疑問がわいてしまう。
というか、劇中で彼女が自分の感情を表し、生き生きと踊るのは「バレエ」ではないから。
ストリートで彼女が踊る「ダンス」ではダメなの?と思えてしまうのだ。
ブレイキングはオリンピック競技になったよ。
しかも、フランスのパリオリンピックで!
苦難を乗り越えてまで、エトワールになる、その理由が見えない。
バレエを見る目なんて、もちろんないのだが、ネネが他の子よりも圧倒的にバレエがうまい、とも感じられなかった。
ネネが特別な子には見えなかった。
「ガラスの仮面」の北島マヤには見えなかったのだ。
だから、周りの子の意地悪も、「嫉妬」というよりも、ネネの態度に対する「仕返し」に思えた。
また、一部の教師がネネを推す理由も、その才能よりも、多様性など社会的な背景に見えるところがあった。
そのあたりがスッキリしない中で物語が進んでいくため、
「負けるな」と応援する気持ちよりも
「本当に好きなことは何?私はダンスができる、だからバレエだってできるんだ!なんて変なプライド捨てたら」という思いを抱え、消化不良的に見ていくことになった。

八べえ