美しき仕事

劇場公開日:2024年5月31日

解説・あらすじ

「白鯨」などで知られるハーマン・メルビルの小説「ビリー・バッド」を下敷きに、フランスの名匠クレール・ドゥニが手がけた作品で、青くまばゆいアフリカの海岸を背景に、フランスの外国人部隊と、それを率いる指揮官の送る日々を描いたドラマ。

フランス、マルセイユの自宅で回想録を執筆しているガルー。かつて外国人部隊の上級曹長だった彼は、アフリカのジブチに駐留していた。暑く乾いた土地で過ごすなか、いつしかガルーは上官であるフォレスティエの多くの資質に対し、羨ましい思いを抱くようになる。ある時、部隊にサンタンという新兵がやってくる。社交的な性格でたちまち人気者になったサンタンに対し、ガルーは嫉妬や羨望を抱き、いつしかサンタンを破滅させたいと願うようになる。

主演は「汚れた血」「ポンヌフの恋人」などのレオス・カラックス作品の常連として知られるドニ・ラバン。日本では長らく未公開だったが、2024年に4Kレストア版で劇場初公開。

1998年製作/93分/PG12/フランス
原題または英題:Beau Travail
配給:グッチーズ・フリースクール
劇場公開日:2024年5月31日

スタッフ・キャスト

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(C)LA SEPT ARTE - TANAIS COM - SM FILMS - 1998

映画レビュー

3.5 【“清々したよフランス野郎!”今作は、フランス外人部隊の仕組みを知っていると分かった気になる超難解作品であり、組織の不条理、人間としての苦悩を描いた作品でもある。】

2026年2月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

■かつて外国人部隊の上級曹長だったガルー(ドニ・ラヴァン)は、アフリカのジブチに駐留していた。いつしかガルーはフランス人の上官・フォレスティエ少佐(ミシェル・シュボール)に対して羨望の思いを抱くようになる。
 ある日、部隊に長身、イケメンの新兵サンタン(グレゴワール・コラン)が入ってきて、彼は正義感も有り、一目置かれるようになる。

◆感想

・途中まで、ガルーはサンタンだけではなく、黒人兵にも難癖をつけ乾いた土地に穴を掘らせたりする。
 黒人兵に水をやろうとしたサンタンの水筒も地面に叩きつけるのである。

・ガルーが立場上、部下であるフランス国籍を持たない兵士たちに辛く当たり、フランス人である上官・フォレスティエ少佐の気を引こうとするのは、フランス外人部隊の仕組みにあると思う。

・フランス外人部隊は、設立がナント1831年でその後の数々のフランスが関わる戦争に従事して来た。仕組みとしてはフランス人は少佐以上のクラスであり、外人部隊はそれ以下である。当然、上級曹長のガルーは、その仕組みの中で外人部隊の兵士に対する憎悪を募らせていくのである。
 そのターゲットになったのが、ランタンという事であろう。

・仕組みとしては、外人部隊はその厳しい任務を終えれば、フランス国籍を貰えるので、一時期は他国の犯罪者が、外人部隊に入隊したりしたようである。だが、それを阻むのは今作でも描かれる厳しい訓練である。

・ガルーの異常なしごきは、ランタンが行方不明になった事で、フォレスティエ少佐の知る事となり、役を解かれ軍法会議に掛けられると、フォレスティエ少佐から告げられるのである。その時に、ガルーが内心で言い放ったのが、“清々したよフランス野郎!”という言葉なのである。彼は軍を抜けた冒頭で”無駄な時間だった・・。”と回顧録を執筆しながら呟くが、この言葉が生きてくるのである。

<今作は、フランス外人部隊の仕組みを知っていると、分かった気になる超難解作品であり、組織の不条理、人間としての苦悩を描いた作品なのである。>

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NOBU

2.0 映像は美しいが、ストーリーは?

2025年7月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

CSで録画視聴。
フランスの外国人部隊に所属していたガルーの外国人部隊回想録がテーマ。フランスの外国人部隊の現実を知る事が出来た。映像も美しい。ただ、ストーリー、中身は退屈で物足りない。つまらない作品だった。フランス映画も好きだが、この作品は残念。

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ナベさん

4.0 見る者、見られる者 色即是空

2025年3月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ドニラヴァンたら、カラックス作品しかみたことなくて。
エキセントリックな野獣パフォーマーのイメージしかなかったが、この作品では見事にその野生をギリギリギリギリ抑えまくっているものだから、
見ている側はいつ爆発するのかハラハラしてしまう。

起爆を待つ爆弾。

アフリカの青空、色とりどりの自然や民族。
発達した兵士の筋肉のすこやかさと
対比するように
疑心暗鬼の澱みが鬱積していく主人公の内部。

こうでなければならない、ああすべきだ。
いかにも軍人の象徴を感じさせる。

これはいろんな視点で解釈できる、間口が広いアートである。

アタマとカラダ。想念と肉体。

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青樹礼門

5.0 高尚さも超えたエロチック

2025年1月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

不完全な体験だったので感想も不完全になってしまうが完全な体験などないので勇気を持ってレビューする
といえのも、寝落ちしてしまった
映画が眠りに誘ったのではなく、体調的に眠らざるを得なかったからだ
よって不完全なレビューになる
映像も音響も構成も優れていた
中盤のシークエンスは抜け落ちているが
掴みは最高だったことは保証する
唐突な踊り、男の内省的な語り、多くの民族の顔と砂漠、男性の上裸、上腕の筋肉
男性が女性の砂浜での姿を撮ったかのようなエロティックな感覚が軍人の訓練のシーンに見られた
下品な感じは受けず高尚さも超えていた
微妙な嫉妬の感覚や馴れ合い切れなさは女性的に感じた
ラストのダンスシーンは確かに圧巻だった
クライマックスを圧巻にすることは映画において非常に困難だがそれをやってのけた
中盤のシークエンスを観たとしてもクライマックスがベストショットだと思う
映像が美しい映画は往々にして絵画的になってしまうことが多い
悪いことではないが、この映画はムービーとしての映画を保っていた
編集の力、映画の力は保たれていて好印象だった
また観たいが視聴手段がなく悔しい

追記:サブスク、BDも来たので観られます

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悠