「母親の愛」クレオの夏休み　ぽよさんの映画レビュー（感想・評価）

想像していたようなストーリーとは違ったが、ドキュメンタリーをみているような感覚で楽しめた。

ガンで母親を亡くし、父子家庭で育つクレオ。そんなクレオの母親代わりの存在になっていたのが乳母のグロリアだった。しかしグロリアも自身の母の訃報を受け、故郷の島に帰ることになる。物語はクレオがその島で夏休みを過ごす様子を描く。

印象的だったのはとにかくクレオとグロリアの顔面クローズアップ。二人の表情、特にクレオの顔には素直な気持ちがめいっぱい表れていて思わず感情移入してしまった。母親の愛情を欲するあまり過ちを犯すクレオや、幼いころから母親と離れて暮らしさみしい思いをしてきたグロリアの実子たち。子供たち全員の感情の変化が丁寧に描かれていた。

ラストシーンのグロリアの涙にやられた。