劇場公開日 2024年5月17日

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「Das Lehrerzimmerがなぜ。」ありふれた教室 critique_0102さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0Das Lehrerzimmerがなぜ。

2024年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原題はDas Lehrerzimmerなのに、なぜ邦題は『ありふれた教室』などというありふれた題名になったのだろうか。
Das Lehrerzimmerを邦訳しても、ありふれているのかもしれないけれど、しかし、そのありふれ方が違う。

学校の普段のあり方を、das Lehrerzimmerから描き出す。
そこには、学校のポジとネガが逆転しているとも言える。

das Klasszimmerではなくdas Lehrerzimmer

その逆転にこそ、この映画の核心がある。学校の狂気がある。
描き出されているものは、まさに「聖域」のおぞもましい姿である。
それは、無邪気な中に潜む闇から、つまりdas Klasszimmerから描き出そうとするのではない。
それは、邪な空気に包まれたLehrer/inの立場から、das Lehrerzimmerからのものではなければならない。

そう見方をしてみると、
alltäglichな世界に見えてくるのだが・・と思う。

critique_0102