「卒制でここまで出来れば上出来でしょ。」走れない人の走り方 masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
卒制でここまで出来れば上出来でしょ。
東京芸大大学院、映像科の卒制という事でちょいと気になり、たまたま新宿の最終回に滑り込んだ。
芸大というと佐藤雅彦氏の教え子達の「宮松と山下」と比較するとかわいそうだが完成度はかなり落ちる。
しかし卒制としては素晴らしい出来だと思うし、インディーズだとしても将来性は感じた。
山本ナイルは「猫逃げ」で知ってる存在感のある役者さんで、悩む監督をいい感じで演じている。
素敵プロデューサーの早織もなんかよかったな。
あ、あと黒くて丸い怪物を考える助監督も好き。
映画制作に突入する監督の悩みやプライベートのゴタゴタ、そして何の関係もない人達との偶然のすれ違いを細かく拾って膨らませている。そんな一見緩い話が、天秤座で時間にルーズで色々悩む監督を深刻に描かず、やんわりと受け止めて、映画撮ってもいいんだよ、、と優しく肩を押している、、、そんなスー監督自身が、自分を励ましてる様に感じる映画だった。
見終わって自分が映画を監督するならどんな映画を撮るんだろう?ちょっとやってみたいなぁ、、そんな事考えながらテアトル新宿の階段を上がった。
コメントする