朽ちないサクラのレビュー・感想・評価
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あまりにも運ゲー
杉咲花はやっぱり良い。
もう杉咲花の映画。
今回は藤田朋子の枯れ具合も良かったね。
2時間強の上映時間を、あまりダレることもなく最後まで良いテンションで引っ張ってくれたのも良かった。
ただなぁ。
あとはなぁ…。
まず観て思うのは「この首謀者のプランがあまりにも運まかせ」というか、まあいわゆる「ご都合主義」で達成されていくことへの違和感。
特にやっぱりあの、車での逃走劇。
原作読んでないので、もしかしたらそちらではちゃんと根拠付けされてるのかも知れないけど、まあ、あまりにも首謀者に都合よく、かなり偶然が積み重ならないと実現しない結果へ、見事に突っ込んでいく。
「S」やら「サクラ」やら、わざわざ隠語使って、「絶対バレちゃいけないんだ」って割に、ただの警察署職員の主人公に対して、事件や関係者の機密を漏らしまくるベテラン警察官二人。
で、この二人についても私はあまりしっくり来なかった。
なんか、全部やりとりが「わざとらしい」。演技が上手いとか下手とかじゃなく、なんか「わざとらしい」。
この二人の出てくる屋上の会話シーンがまた結構多いんだよね。
あと、主人公のバディ役の若い男の子。あの人、要る?
いや、いてもいいけど、全体の中ではかなり良い位置に配されてるはずなのに、全然活躍の場がないのは、犯人を隠す目眩ましなのかな。
で、やっぱり最後に主人公も感じてた「私も殺すんですか?」だよね。
あれだけ強引に口封じの殺人をする人たちが、この主人公を放っておくのはおかしいし。
続編とかに何かあるってことなのかな。
いや、作品としてそれはダメだ。
(私の理解不足は棚に上げておいた上で)
事件に関わる登場人物たちの相関図はそこそこ複雑になるんだけど、ちゃんと整理して見せる辺りがあんまり上手くない気がする。
そのせいで、メイン以外の5~6人の登場人物は、結局誰が誰とどうして繋がってたかがよく分からないって人も多いんじゃないだろうか。
まあ、こんだけ文句言っといて評価の★が3つなのは、とにかく杉咲花が良いから。
ひいきしてるからです。
杉咲花が好きなら、ずっと見てられます。
面白い!黒幕は誰だ?系
命の重さは、比べられない。
予告で面白そうと楽しみにしていたので、公開3日目の日曜日に観に行った。
思いのほかハマらなかったのは、主人公の泉にあまり感情移入できなかったからかもしれない。
常に、もの言いたげな暗い雰囲気の彼女。
友人の千佳とのケンカの時の、一方的に千佳を責める泉の態度に違和感を抱く。
ネタ元が彼女と確定もしていない上に、そもそも情報漏洩したのは泉なのに、なんでそんな態度なのだ?と戸惑った。
ラスト近く、千佳の母に、千佳が事件に巻き込まれたきっかけは自分だと懺悔するシーンには、泣けた。
隠すこともできたのに、罵倒される恐怖に打ち勝ち告白した泉に初めて好感を持った。
これから、この後悔とともに前向きに生きられるといいな。
私は、警察官になりたいと考えたことは一度もない。
犯罪者には、できたら近づきたくないのが本音だ。
あえて警察官を志す人たちは、何のためにそうするのか、興味はあった。
映画の中では、萩原利久君演じる磯川が、「自分の正義を貫くためじゃないですか」と言うシーンがあった。
正義の定義は、人により、国により、時代により、変化する曖昧なものだ。
若い彼が言うとかっこいいけれど、50代の私からすれば、怖さも感じる。
正義の名のもとに、人を意のままに操ろうとする人間や組織は存在するから。
映画の中で、30年前のオウムによるサリン事件を彷彿とさせるシーンがある。
大阪にいてTVニュースで観ただけの私でも、当時を思い出して胸がザワザワした。
また、オウムっぽい宗教団体の描写もある。
敏感な方はご注意を。
宗教や国家、仕事や正義などに支配されて思考停止になることなく、自分で考えて感じて、行動を選びたい。
間違えたら、自分の責任として引き受けて、そこから学んで、生きていきたい。
警察官を目指して一歩を踏み出す泉と、それを見守る磯川の最後のシーンに、救われた。
そんな映画だった。
秀作です。
モヤモヤする
この世にサクラが無ければ
快進撃の続く杉咲花の最新作は、「孤狼の血」でお馴染み柚月裕子の同名小説を原作とした「朽ちないサクラ」の映画化。監督は、「帰ってきたあぶない刑事」に大抜てきされた原廣利。期待しない訳ありません。
「孤狼の血」を想像して見ると、比較的マイルドな仕上がり。しかし、取り扱っているテーマはあの作品よりもリアルでえげつない。息が出来なくなるほど苦しく辛い。まさか、ここまで踏み込んでくるとは思ってもみなかった。柚月裕子視点の警察組織には今回もまた胸がえぐられたが、それ以上に、白石和彌という偉大なる映画監督の後、彼女の独特な小説を見事に映像化した原監督に感銘を受けた。本当に素晴らしい。この2本でオファーが相次ぐことだろう。
このレビューを読んでいる方には何も頭に入れず、劇場で衝撃を受けて欲しいのであまり内容を触れることは出来ないが、間違いなく本作はここ数年の警察サスペンスでは頭1つ抜けて面白く、秀逸で、正しさを問いただす大傑作だ。大上が放った『それじゃあ聞くがな、正義とはなんじゃ』という言葉を思い出させる作品。
皆、自分の中の正義で生きている。過去、因縁、葛藤を抱え、今を生きている。生きる全ての人に善良の心を持っていれば、警察官にはなれない。綺麗事では、事件は解決しない。
杉咲花は無論、萩原利久、豊原功補、そして安田顕の演技力、表現力に心掴まれっぱなし。柚月裕子の世界観を完璧に体現していた。杉咲花の出る映画にハズレ無しが確立しつつある今、豊原功補出演作、柚月裕子原作映画化の信頼度も確固たるものになってきました。どのシーンも良かったが特に、ラスト際の杉咲、安田は忘れられないほど凄まじかった。この映画の全てを持っていた。尾を引く芝居。この2人は役者になるべくしてなった、って感じがするよね...。
この完璧とも言っていいほど作り込まれたシナリオに、消えてなくなりそうなほど美しいカメラワーク、緊張感で胸が張り裂けそうになるカット割り、心をより沈めてくる音楽、そして朽ちることのない"サクラ"が素晴らしく機能していた。映像化としてこれ以上は考えられない、そう断言していい。
それでも、前に進むしかない。今年の「福田村事件」枠は「あんのこと」と本作だろう。必見。
そっちか!
昨晩の「アンメット」最終回の余韻のままに、杉咲花さんとのことで、前情報なしに飛び込みました。
タイトルから、警察内部の腐敗と闘い、組織的に再生していく話かと思い込んでいたので、終盤の伏線回収で見事にやられました。そっちの話だったのですね。何重にも張られた罠にまんまと飛び込んでいく、こんな鑑賞もいいもんですね。
刑事ドラマにありがちな屋上捜査会議など、昭和な雰囲気を漂わせつつ、予想できそうで出来ない感じが、ちょうど良い塩梅でした。少し運びが2時間サスペンスっぽくて、話の重厚感という意味では今一歩だったけれど、そこは新旧含めて演者さんが桜をバックに画を作っていたので、見どころ満載でした。
杉咲花さんについてはもはや語ることも無いですが、安田顕さん、豊原功補さん、萩原利久さんなど、それぞれのキャラクターを目一杯出してて良かったです。
そういえば、「外事警察」とかまたリブートしないですかね。
公安
王道サスペンスミステリー
シーンに無駄がなく、ストーリーもしっかりしていて俳優さんの演技も最高でした。
原作であるタイトルの名前もストーリーを見終えると、なるほどーという感じですね。
派手な内容ではないけど真相にたどり着くまでも良かった。
安田顕さんと杉咲花さんがやはりスゴイ
現実に起きている国家権力者による事件があるので何やらビビってしまいました
柚月裕子原作、杉咲花主演の朽ちないサクラを観てきました。原作は数年前に読んでいますが、記憶が曖昧で映画との違いに気付けなかったのですが、柚月作品らしいストーリーでした。
斯界では公安警察をサクラと呼ぶそうで、最後まで見ると、何故題名を」朽ちないサクラ」とされたのかが理解できます。
最近では鹿児島県警の組織内事件の隠蔽疑惑、少し前には警視庁と検察による大河原化工機に対する外為法違反の捜査、木原誠二内閣官房副長官夫妻の元夫不審死事件の隠蔽疑惑など、国会権力による事件の隠蔽が報じられているタイミングだし、映画の中で公安警察の「警察は殺人事件を捜査するが、公安警察は事件を未然に防ぐのが任務で、その為の多少の犠牲は許される」と発言しゾクッとしました。
こんなこと書いて私は大丈夫か(笑)
杉咲花はやっぱりです。
それでも前に進むしかない
お話は
期待しすぎてしまったかも
面白くないというわけではないけど、キャスティングの配置で結末が見え...
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