「汚いサクラと、芽吹いた正義」朽ちないサクラ uzさんの映画レビュー(感想・評価)
汚いサクラと、芽吹いた正義
導入部分の組み立てが非常に上手く、泉が調査に乗り出すまでがとてもスムーズ。
そこからも、次々と新情報が出てどんどん進展していくので、飽きのこない構成になってました。
ただ、その流れの中で警察が私情で情報流しすぎなのはどうしても気になった。
特に泉には、立ち位置的にむしろ情報渡しちゃダメだろ。
磯川の情報収集も尽く直球過ぎて、コイツよく刑事になれたな、と思ってしまう。
真相に関しても、矛盾こそないものの「そこまでする?」とか「他に方法ない?」とか頭をよぎる。
その一歩手前で、辺見がヘレネスに脅されてたとかあったけど、何か根拠あったっけ?
神社で泉が見つけたヘレネスのマークに警察が気づかないのもおかしすぎる。
個人的には演出も合わなかった。
千佳が夢に出るのはいいが、あんなに幻想的な雰囲気にする必要あったかな。
富樫が公安に出向くときや車が横転する際のスロー演出などもいちいちクドい。
わざとだとは思うけど、宗教団体の描写も今どきあり得ないテンプレ的な大仰さ。
エンドロールはまだしも、ラストシーンの英詞挿入歌も合ってない。
終盤の告解のシーンで見られる杉咲花の泣きの演技は相変わらず素晴らしい。
けど、それ以外は彼女でなくてはとまではならず。
口調やトーンを一切変えずに印象を一変させた、安田顕の演技プランは素晴らしかった。
話も演出も、もう少し地に足がついてる方が自分の好みだったかも。
こんばんは。
相変わらずわかりやすく鋭いご指摘のレビュー、大共感です。
花ちゃん作品は期待値が爆上がりなので、物足りなく感じてしまいましたよね( ; ; )
花ちゃんのせいでないんだけどね。むしろ彼女だから客を呼べるんだけどね。くうう、、欲しかった刺激が足りませんでしたw
共感、コメントありがとうございます。
やっぱり、映画はエンタメですかね。
警察の動きとして、不自然を感じる部分が多々あって同感なんですが、そのおかげで展開がスムーズに行ってたんじゃないかって、ふと思っちゃいました。
作品自体は、引き込まれる作品で、大変楽しませてもらいました。
レビューを読み進めるにつれて鑑賞中に感じた違和感を思い出し、そうそうと共感させていただきました。
作品全体で、設定や捜査手法の深掘りが足りないですし、コメントいただいた河のシーンも意味ありげで実は何の意図もない気がしています。
おっしゃる事めっちゃ分かる!ほぼ全てに同意します。
大吉さんのご意見にも同じ感想で、泣きのシーンは確かに良かったものの、この映画においてそれほど重要な意味を持っているとは思えず、それなら心の動きなどを背景などをもう少し丁寧に描いて欲しかったなと思いました。
杉咲花さんは文句なしに素晴らしい俳優さんですが、ホームランバッターを8番に起用するような違和感を感じてしまいました。なお藤田朋子さんは良い演技でしたね。