「本当に描くのなら、もっともっと深くなければ成らないと思う!」朽ちないサクラ The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
本当に描くのなら、もっともっと深くなければ成らないと思う!
初日に「朽ちないサクラ」を観ましたよ。
あの最も忌まわしい事件。29年も前の地下鉄サリン事件をモチ-フに公安の事を”サクラ”と称しその実態をネタに語っている本作。
それなりの展開構成は確かにございました。
伏線を入れて、入れて、入れて 裏返った所を ハナちゃんが最後に語るパタ-ンってヤツですね。
つまり 誰が一番悪い奴か って事、なのですが。
それ ”公安” って事になってませんか。
つまり 如何なる権力を持っても朽ちることの無いサクラ って事で。
実の所、スパイと称した者の正体を守るために、手を下さず善良な市民を殺人しても良いと? はぁ? はぁ? ですわ。それで話し終わるの??
アンタラ税金上の組織ですよ。善良な納税者を殺すんですか。
それじゃあ、あの某組織集団と何ら変わりませんよ、遣ってる事が。
(注:話のスジ上の事)
例えばハイジャック犯を捕まえるのに、アメリカでは被害者(死人)が何%抑えて事件解決出来るか。最初から被害者出ても仕方が無い想定。
この作品でも、事前にこれから起こる事象に対して事を収めるためには、犠牲があってもやむを得ない考え。
この殺される記者がもしも、刑事の娘なら、どうしますか?
それでも 遣りますか。 それぐらいの設定で挑んで欲しいのよ。
観てて、何か焦点がズレてると思う。
あの35年前、弁護士殺人事件の解明で持ち上がった某組織集団。
コレを解明するために組織へ送り込んだ”S”。
事件関与への内偵が目的で有ったはず。
今作みたいな あんな組織の玄関先で車で張ってる様な事は全く無いハズです。
実際潜入捜査は命懸けでしょ。違うかな。
観ていてオカし過ぎる。描くのならちゃんと内偵場面を遣って欲しい思い。
あの集団に対して警察権力のガサ入れも、規模が全然違うぞ。
どれを取っても何か中途半端過ぎる。
良いとこ取りの背景使って、事件関係とスジだけ展開させておいて。
今 令和に成ってさ、皆居なくなってさ、これ遣るの何か違うと思うんだわさ。
今 遣るのはさ、本物の事件真相を1:1で描いて欲しい思いなのよ。
こんなんじゃ無くてね。
まぁ、その辺まで感じて無い人は 過大な評価してるだろうと思うけど。
一人の公安の男が、自己の勝手な行動でもって 大多数のテロ被害を出してしまった。自責の念で公安で無くなり警察所へ。(詰まり左遷)
もう一度公安へ戻りたい、自己出世の為に”S”に対して目下の障害の排除。
その汚い仕事を遣って 古巣に戻る男って 話展開ですね。
何じゃいな、こんなの見たないわ。
デカの嫁に成る人、決心してたんでしょ。事が大きいから彼女を守るために疎遠にして別れたと? 刑事と結婚まで約束するってのは、一緒に死ぬ覚悟出来てる女性って事よ。舐めてんのかと思うね。
まぁ 結局軽いノリの話でしたわ。
時間ある人は ご自由に!