「安定の配役でじっくり愉しむサスペンス」朽ちないサクラ entranslopeさんの映画レビュー(感想・評価)
安定の配役でじっくり愉しむサスペンス
作品ごとに役に入り込み、時を経ての心情の機微な変化が見事な主役の杉咲花、清濁併せ呑む人物をやらせたら安定の上長役の安田顕。
物語としては、主人公が前半のショックから立ち直り、弔いと真実追求の意図を持ち、観察眼と論理思考を駆使して徐々に真の首謀者に、多くの回り道をしながらも近づき、そして到達する見ごたえある内容だった。
淡々と抑えめの進行で若干盛り上がりに欠ける印象もあったが、その分じっくりと作品に向き合え、自分なりに考察もしながら楽しめたように思う。
派手なアクションや演出に依らずとも、俳優たちの演技だけで此処まで上質なものになると云う事を目撃できたのが良かった。
後日談も原作にあるようなので、そちらも映像化されると良いなと感じた。
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