「凶悪でスピーディーで乙女心のあるナマケモノが大暴れ」キラー・ナマケモノ 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
凶悪でスピーディーで乙女心のあるナマケモノが大暴れ
あってもなくてもいいけどあってくれると世の中の風通しがよくなってちょっと嬉しい、くらいの、実にバカげたどうでもいいホラーコメディだが、もう凶暴なナマケモノをアニマトロニクス、というか、ガチでぬいぐるみでやります!っていうアナログ精神が微笑ましく、映画のどうでもよさとシンクロしてつい好感を持ってしまう。ついでに★もひとつくらい余計に付けてしまう。
誰彼構わず勧めたいとは思わないが、深夜にテレビでやってるのを最後まで見てしまって、翌日学校でたまたま見ていた友人と盛り上がりたい、みたいなジャンルであり、おそらく映画館の客席は毎回ほんのりとした連帯感に包まれていると思う。
ナマケモノがのんびりしてるだなんて誰が決めました?人間ですよね?と強弁しそうな人を食った感じとか、こんな作品に堂々と自然保護のメッセージをぶっ込んでくる心臓の強さも、いい湯加減なこの作品のテイストに合っている。
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