「【”幸せになってくれて有難うございます!。”今作は娘思いの父とマイペースな母と三人娘の恋愛事情をヒジョーに美味しそうな料理の数々と共に描いたクスッと笑え、少し沁みるホームドラマである。】」映画 おいハンサム!! NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”幸せになってくれて有難うございます!。”今作は娘思いの父とマイペースな母と三人娘の恋愛事情をヒジョーに美味しそうな料理の数々と共に描いたクスッと笑え、少し沁みるホームドラマである。】
■私はTVドラマを一切見ない男なので、序盤から凄いスピードで多数の人物が登場しつつ、ワンカットが短い展開に、マサカの脳内フル回転で鑑賞する。
だが、徐々に伊藤家の家族構成(父:源太郎(吉田鋼太郎)母:千鶴(MEGUMI)、長女、由香(木南晴夏)次女、里香(佐久間由衣)、三女、美香(武田玲奈))が分かり、更に三人娘の恋愛対象の男達も分かって来て、その後は楽しく鑑賞した。
◆感想<Caution!内容に触れています!!>
・面白かった所は数々あれど、
1.伊藤家の習慣なのか、母、千鶴が料理など家事をする際に娘達に先に”有難うございます!”と言いながら次々に指示を出すシーン。
凄く可笑しい。”ジャガイモの皮を剥いてくれて有難うございます!”
それに対し、源太郎が”ポークソテーはこちらになります、的な?”などと宣い、即座に娘達に否定されるシーン。
ー けれども、この言葉遊びが最後のシーンで源太郎が娘達に掛ける”幸せになってくれて有難うございます!。”と言うシーンに繋がるのである。そりゃあ、涙が出るよね三人娘は。ー
2.源太郎がTVにコメンテーターとして出演した際に、日本の下町伝統文化を残す大切さをハゲシク宣う際に、一々席を立ち上がるシーン。
ー 熱い漢である。ちょっとウザいけど。吉田鋼太郎さんってホント上手いよなあ。ー
3.そんな源太郎がパーティーに出席した時に出会ったアメリカ人女性を、日本情緒豊かな路地に案内し、普通の文房具屋に行った後に、ナント神田まつやで、天婦羅そばの抜きで酒を呑むシーン。あれは、美味いんだよなあ。
4.千鶴も相当なマイペースで可笑しい。娘達に”一番好きな人は?”と聞かれ、源太郎が大きな声でアーアーいう中、キッパリと”焼きそばを食べてくれた人。”と言い、幼い時にお母さんが食堂を営んでいた時の想い出を語るシーンは少し沁みたな。
5.三人娘のキャラも立っていてとても可笑しい。娘達の恋愛対象の男達がナカナカに残念だが、何か憎めない所も良い。特に由香の元カレと思われる大森(浜野謙太)のポッチャリお腹と何でもラーメンに結び付ける所。水族館で魚を見ながら”魚介スープが・・。”とか言うかなあ。クスクス。
6.家族揃って食事をするシーンも良かったな。中華料理屋で円卓を囲むシーンや、源太郎宅で卓を囲むシーン。卓の上には美味しそうな料理が並び源太郎を囲んで、千鶴と三人娘が座って食事をするシーン。ホームドラマの基本である。家族の会話も面白いんだよね。
■白眉は、美香のことが好きになったパーティ好きのチョッとアブナイ感じのイサオ(野村周平)が、プールサイドでのパーティに強引に美香を連れて行って”お願いします!”と手を差し出した時に、源太郎が腹巻とステテコでドライバーを持って駆け付けるシーンである。
ここで、源太郎がイサオの仲間である若者達に、熱く生き方をハンサムに語るシーンは沁みたなあ。
腹巻とステテコ姿でハンサムな言葉を熱く語っても様になる、吉田鋼太郎さんってホント凄いよなあ。
<私の大好きな京都の名所も次々に出て来て(二寧坂・三年坂、御室驛、喫茶チロルetc.)嬉しかったなあ。
今作は、父、源太郎のハンサムな言葉(この場合、行動や態度が凛々しい事だと思う。)の数々や、美味しそうな料理の数々、家族で一つの食卓を囲む風景も佳きホームドラマだと思います。>
■2024.6.23 追記
・昨晩から、この映画の元になったTVシリーズを観ているが、実に面白い。
どうも、このシリーズに嵌ってしまったようである。