アメリカン・フィクションのレビュー・感想・評価
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なんかいろいろと中途半端な気がしました
劇場公開してほしかった
黒人差別問題がテーマのブラックコメディで、ちょっとニュアンスがわかりにくい部分もありましたが、イメージしていたようなヘビーなものではなく、とても見やすくて軽やかであり、大変面白かったです。「人種問題は泥臭く描かれる」というのも私の先入観だったなと後から気づきました。
他の社会問題にも有効活用できるかな?
字幕に文字化けあり
期待しすぎたけど、爆笑
期待しすぎたが、面白かった
声をだして笑うところが多数
最後の最後で思考が追いつかない
俳優さんの名前と顔が一致せず
最後のあの方が誰だったのか
今から検索するかも…
セロニアスと検索して1つわかった
他にも 気づいていない色々があるのかな
リアルとリアリティの違い
まさに「アメリカンフィクション」! おすすめ
自分としてはかなり面白かった。
主人公のモンクの身内は医者だらけで、自身も文学博士。
父親の不倫と自死、母親のアルツハイマー、姉の離婚と突然死、兄も離婚経験者で同性愛者で薬物依存で、しかも、兄と姉からは、「父から愛されていなかった」と告白され、母は兄の性的指向を受け入れられない。そうした諸々のことから家族とは疎遠。
これら、「アメリカの現代社会のリアルな問題」のデパートの様なモンクなのに、世間からは「黒人」という属性のみでカテゴライズされ、自分の問題意識には目を向けてもらえない。
そんな、自分自身の「リアル」とはかけ離れた、「白人が考える黒人の苦悩の吐露」を期待されているバカバカしさが嫌になって、あえて自分にとって全くの「フィクション」を、ことさら強調して描いたところ、世間一般はそのくだらなさを笑い飛ばすどころか、「リアルだ」と絶賛の嵐…。
理解者だと思っていた自著の愛読者である弁護士の彼女も、このフィクションを評価していたことで関係が悪くなるが、母のアルツハイマーの治療費の関係で、本の売り上げや映画化で得る費用は手放せないため、本当のことを打ち明けられない。
そうした「生身の彼自身の苦悩の重さ」に対して、タクシーの乗車拒否や、「多様性への配慮」という名目での審査員の依頼など、「黒人という属性を理由にされる煩わしさ」が対比的に示される。
とにかく、いかに世間一般のステレオタイプな偏見がトンチンカンであるか、そうした「アメリカの白人たちの文脈の上に成り立ったフィクションのバカバカしさのリアル」を、見事に描いた作品。
ラストなど、この映画作品自体もメタ的にフィクションとして示しつつ、主人公のしたたかな一面を見せて終わる辺りも、クールだった。
セロニアスというファーストネームだから、みんなに「モンク」って呼ばれてるという設定とか、オダギリジョーみたいな映画監督のイカれ具合とか、アジア系の助監督が理不尽な扱いをされるところとか、きっと全部は拾いきれていないけれど、隅々までよく考えられていることが伝わってくるし、コメディとしてかなり上質な一本だと思う。
自分都合な前提ありきで話を進めないで
メディアが「黒人=差別される」というステレオタイプなセンチメンタルで儲けたいのは分かるんですが、世間にもそれがウケてベストセラーになるというのはリアリティが無いように感じました。
僕自身「黒人=差別される」系映画は、逆に黒人を可哀想な人に貶めているのではとウンザリしていたので、この映画の扱う皮肉にはハッとさせられず「いや、そうはならんやろ」と冷静にツッコんでしまいました。まあ僕は日本に住んでるので、本国の人には刺さる話だったのかもしれません。
『哀れなるものたち』『バービー』では「女性は男性に主体性を奪われているけど、〜」『アメリカン・フィクション』では「みんな差別される黒人の話を求めるけど、〜」と訴えてきますが「自分の主張のために都合の良い前提を押し付けるなよ」と感じます。
かなりいい
最近の映画は絶賛多様性の波が来ているわけで、批評家や観客が想像する被差別側のイメージが先にあって、それを満たしてくれるような作品が評価されている。
バービーがフェミニズムのそういう一面を皮肉ったのと同様に、この作品は黒人差別問題のそういう一面を皮肉っている。
一般にイメージされる黒人とは少しズレた、エリート黒人家族。
医者だらけの中、主人公は純文学作家。
白人3人賛成、黒人2人反対で、黒人の意見に耳を傾けなきゃとか言いながら白人の賛成票で受賞作が決まるシーンはなかなか印象的。
最後もエンディングのパターンを3つ提示して、白人警察による射殺が好まれるという皮肉で終える。
そういった話と同時に、主人公自身の傲慢さも浮き上がらせている。
自分こそが知的であるのだという傲慢さが、同僚の大衆作品を馬鹿にするし、ゲイの兄弟を理解しない。
売れっ子黒人作家に、インタビューをしているとは言え、あなたは他人の黒人あるある話を作品にしてそれが黒人への新しい偏見を作り出している可能性を考えないのかと問う。
相手の作家は世界の流れを主人公より、より客観視している印象がある。
主観性の純文学を賞のために競わせることに関しても、極めて落ち着いた視点を持っていた。
黒人問題に関しても、まずは今の現状を広げることによってのみさらにその奥の問題が見えるようになるのだと。
主人公が馬鹿にする陳腐さをも受け入れた大人な姿勢がある。
主人公は賢さ故の排外的な一面がある。
それは父親譲りなのだと気づく。
母はその父親の孤独さを見抜いていたと話す。
多様性にスポットが当たる流れが来たからこそ、今度はそのスポットからさらに外れたところにスポットを当てる。
例えばTARでは、活躍する女性にスポットを当てる流れが来たからこそ、そういった女性のもつ傲慢な部分を描いた。
今作では、被差別の黒人を描かれてきたからこそ、そこから漏れた真の黒人の実情や内面を描いた。
次の段階が来ているのを感じる。
あと、わかりやすい大衆作品をジョニーウォーカーのレッド、純文学作品をジョニーウォーカーのブルーで表現しているのがなんか良かった。
皮肉をたっぷりに
基本プロットはよいが、随所にありふれ展開で佳作ぐらい♪ ★3.7
アカデミー賞作品賞ノミネート作品 (アマプラ見放題) フォロワーさんレビューで既に配信中と知り早々視聴♪ 基本プロットはよいが、随所にありふれ展開が入り、佳作ぐらいの評価に♪
まず序盤がもさついて"見入る"という状態までいかない。
やっと予告編などで表している展開になるが、その作品(小説?)のどこがスゴいのかは、短い抽象的なシーンのみ紹介であまり深く描写されていない。
が、それが高評価される時点からがやっと面白い展開に♪
コメディというほと、笑えるシーンは多くなく、本筋以外の登場人物の「死」や「出会い」を短絡的に盛り込んで、進める脚本にややアイデア不足も感じる。
プールでの兄弟と新彼女が絡む会話シーンは、軽い論争とジョークが和みを感じて、私的に気に入ったシーンに♪
救急車のサイレンを勘違い行動するシーンが一番笑えたシーンに♪
と、シーン別では見入る箇所もあるのだが、ラストもやや迷走気味になったりと、オススメ~♪とまでは感じない・・。
演技的には主演より、兄、新しいパートナー(エリカ・アレクサンダー)、使用人などの方がワンシーンでもキラリと光る表情を見せて、今作に見所を増加している。
3月11日に開催される★アカデミー賞授賞式★の予習にお時間あればご視聴を♪
(今作も当然、新しいアカデミー作品賞基準の"マイノリティ"を含んでいる)
私的には、こんな左派推奨基準は、早くなくなってしまえ! と♪
PS
アカデミー賞受賞式をまだ一度も見たことない方は、1ヶ月だけでも、WOWOWを契約して見るべし!
ノミネート作品関係者はほとんど出席します♪
ロバート・デ・ニーロ、ロバート・ダウニー・Jr.、ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー、マーティン・スコセッシ、クリストファー・ノーラン、エマ・ストーン、キャリー・マリガン、アネット・ベニング、ジョディ・フォスター、エミリー・ブラント、日本からも・・
他。
各俳優賞ノミネートに関係ない大物も出るので、上記以外にも人気ベテラン俳優が数人予定。
動くスターを作品以外で多数見られるのが、この番組の一番の見所です♪
(尚、私はWOWOWのスタッフ等ではありません^^ 25年近く契約している視聴者です♪)
黒人が“黒人”を演じるメタフィクション
黒人と聴いてあなたは何を連想しますか?ドラッグ、暴力、犯罪....そんでもって最後は警官に撃たれて即死。これらは、白人の皆さんの黒人に対する贖罪意識をくすぐる上でなくてはならないキーワードだそうなのです。白人が想像する黒人のステレオタイプなイメージそのもの、と言い換えてもいいでしょう。そんな典型的な黒人文学とは真逆の文学作品を今まで書いてきた売れない小説家セロニアス“モンク”エリスン(ジェフリー・ライト)がやけになって、いかにも白人が喜びそうな黒人小説をジョークで試しに書いてみたら、これが予想外の大当たり。文学賞はおろか映画化の企画まで持ち上がってしまう、“ブラック”ジョーク作品なのです。
当初小説のタイトルを『My pathology』と打ち込んだ後、わざとまちがえて『My pafology』 と書き直すモンク。出版社だってバカじゃない、こんな中味のない薄っぺらな小説を買うわけがないと高をくくっていたところ、これが嬉しい大誤算!かくなる上はタイトルを放送禁止用語(FUCKってまんまやん)に変更だ。えっOKなの?こうなりゃヤケだ、逃亡中の犯罪者になりすましTVのインタビューにシルエットのみで登場だ。FUCKが文学賞にノミネート?さらに映画化のオマケつき?俺たち黒人をバカにするのもいい加減にしろっつーの、FUCK。
モンク以外はすべて医者のインテリ一家で、急死した妹が面倒をみていた母親がアルツハイマーを発症。その母を介護施設に入れる費用を稼ぐため、嫌々取材に応じる(コーエン兄弟作品を思わせる)自虐ぶりがツボなのです。モンクの本が売れれば売れるほど、いわば黒人のアメリカにおけるステータスを逆に貶めてしまっているわけで、黒人の可能性を信じている小説家が最もやってはいけないことを、やらされてしまっているのです。
ジョーダン・ピールなどの黒人監督が撮った、黒人差別を揶揄っているのか、それとも笑い飛ばしているのかよくわからない、自虐的な映画を最近よく目にします。おそらく、スパイク・リー等のストレート過ぎる表現だと、コンプライアンス的にいろいろと問題になる点がでてきてしまうからではないでしょうか。同じ差別問題を論じるにあたっても、本作のような(黒人が黒人を演じる)メタ・フィクションを使った分かりにくい表現がむしろ好まれる風潮にあるのではないでしょうか。それでもラストは、やっぱり俺たち黒人が白人警官に蜂の巣にされるところをあんたらは観たいんじゃないの?そうなんだろ。
鬱屈とした主人公がよかった
日本人にはこれはわからないと思う気持ちと、いや、これは人間の話と思いたい自分と、でもやっぱり全てを暗喩よ比喩や皮肉を取りきれないし、ただ主人公の気持ちや他の人の気持ちもスムーズに受け止められるんだから、この映画を分かった!と言っていいのかが、わからなかった。面白かったのかと言われると、面白くなかったのだ。ユーモラスな箇所はもちろん面白いんだけど。
分かったような気になるなと言われているような、お前の物語でもあると言われているような両極端な感想を持った。
リアルとはなんなのか、フィクションとは何かと軽いタッチで考えさせてくれる作品だけど、実際の一番言いたいのはただの皮肉だと感じる一面、主人公の父親のパートが核となるリアルなのだと思うと、ならば肌の色は関係ないじゃない?
やはり、これは皮肉に包まれたこの映画をアマプラで賞を取りそうだから選び、家族関係に悩んだりしながらも家で転がりながら観る私の物語だと感じるんだけど、この捉え方が正解なのかもわからない。
原作がしっかりしていると映画もしっかりしてくる
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