「コロナ過と閉じこもり」季節はこのまま 文字読みさんの映画レビュー(感想・評価)
コロナ過と閉じこもり
2024年。オリヴィエ・アサイヤス監督。フランス、コロナ過のロックダウンで久しぶりに田舎で一緒に暮らすことになった中年の兄弟。幼いころ共に過ごした実家には隣の家の持ち物である広大な庭がを使い放題で、自然がいっぱい。閉じ込められた世界で、お互いの恋人共に過ごす、奇妙なひととき。
映画監督で神経質な兄と、奔放で音楽評論家の弟。お互いに結婚と離婚を経験し、似たような趣味をもっていて、話が合う一方で、コロナ過のストレスもあってぶつかり合うこともしばしば。それでも、仕事と生活は続いていき、自然の木々は成長していく。コロナという大きな出来事があろうがなかろうが。
コロナ過でぽっかりと空いた時間に自然の豊かさに惹きつけられたこと。その「モラトリアム」がゆっくりと溶けていくときに、今度は日常の再開に怖気づくこと。当時の「あるある」が満載。
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