「現代人共通の何らかの病理?」五香宮の猫 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
現代人共通の何らかの病理?
岡山県南部の港町・牛窓のお宮さん五香宮で暮らす多くの野良猫から見える人間社会を描いたドキュメンタリーです。
単なる「ネコ可愛いわぁ」の映画ではなく、その「可愛い」だけで周りの見えぬ人(猫を捨てに来る人、糞の始末をする訳でないのに餌だけ遣りに来る人)、そのもたらす害で野良猫を迷惑がる人、その間に立って「ネコも人も」と苦闘する人までを見つめているのが本作の深い点です。ネコの問題は人の問題なのです。
それにしても近年、洋の東西を問わず猫映画がやたらと増えているのはどういう訳なのでしょう? そこにこそ、現代人共通の何らかの病理があるのでしょうか。
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